1000体の「オシラサマ」をまつるオシラ堂は圧巻！ふるさとの原風景が広がる「伝承園」　岩手県遠野市

遠野市にある「伝承園」は、曲り家や養蚕、昔ばなしなど、かつての遠野の生活文化を語り継ぐ施設。園内には水車小屋やつるべ井戸などが点在し、往年の日常風景を知ることができる。国の重要文化財に指定されている「菊池家曲り家」は、母屋と馬小屋がL字型につながった家屋。遠野の暮らしは馬とともにあったことを今に伝える貴重なものだ。曲り家の奥の廊下の先にある小さな堂は、農業と養蚕の神として信仰されているオシラサマが祀られた「オシラ堂」。願い事が書かれた布で包まれたオシラサマが約1000体も連なり、圧倒される光景だ。1枚100円で布を購入し、願い事を託すことができる。

伝承園から車で約10分の「遠野ふるさと村」は、昭和初期の遠野の農村集落を再現した施設。森や池、かやぶき屋根の曲り家などが続き、冬は里山の雪景色も楽しめることも。わら細工の馬っこづくりや竹細工、ろくろを使った陶器づくりなどの体験も好評だ。

帰りは、遠野ふるさと村から車で約30分の「サンQふる郷市場」へ行ってみよう。食堂では桜カルビ丼や馬肉ラーメンなど、遠野と関わりの深い馬肉を使った料理を食べられる。馬刺しや地元産の農産物、トマトジュースやブルーベリージャムなどの加工品を購入できる産地直売所もおすすめだ。

『遠野物語』の舞台であり、日本のふるさととも称される遠野へ、なつかしい風景に出会うドライブに出かけよう。

オシラ堂に祀られているオシラサマとは、恋に落ち天へ昇った馬と娘の神様。残された娘の両親に養蚕業を授ける夢のお告げがあったことから、よいことを知らせてくれる神としてオシラサマと呼ばれるようになったという。年に1度（2022年は2月16日）に祈願祭が行われる。ほかに、柳田国男が著した『遠野物語』の話者である佐々木喜善（ささききぜん）の記念館や、遠野の郷土料理を味わえる食事処もある。

遠野の農村集落を再現した観光・体験施設。馬っこつなぎや雨風祭り、庭仕舞い、小正月などの伝承行事も行われる。

遠野市宮守町の生産者による宮守川上流生産組合直営の食事処・直売所。馬肉料理やラーメンを提供する。国道396号沿いにある。

■伝承園
住所：岩手県遠野市土淵町土淵6地割5-1
TEL：0198-62-8655
営業時間：9～16時（入園受付は～15時30分）
定休日：無休
料金：大人330円、小・中・高生220円
アクセス：釜石自動車道遠野ICから車で約15分
駐車場：あり
URL：https://www.densyoen.jp/

■遠野ふるさと村
住所：岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛5-89-1
TEL：0198-64-2300
営業時間：11～2月　9～16時（入村受付は～15時）、3～10月　9～17時（入村受付は～16時）
定休日：水曜（1～3月）、4月以降は無休
料金：大人550円、小・中・高生330円
アクセス：釜石自動車道遠野ICから車で約20分
駐車場：あり
URL：https://www.tono-furusato.jp/

■サンQふるさと市場
住所：岩手県遠野市上宮守15-123　
TEL：0198-67-3399
営業時間：10～16時
定休日：火曜
アクセス：釜石自動車道遠野ICから車で約15分
駐車場：あり

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［GAZOO編集部］