林の中の白亜のオブジェ!スギの精霊を祀る珍しい「杉神社」 鳥取県智頭町

標高1000m級の山々に囲まれた智頭町。その面積の9割以上を森林が占め、江戸時代に植林されたと伝わる樹齢350年超のスギの大木が、今なお残されている。町内にある「杉神社」は、スギの精霊を祀る全国でも珍しい神社。ご神体は高さ12m、底辺8mのスギを象った白亜の塔で、樹木の霊を宿らせたものと伝わる。2本の石柱に注連縄を掛けた鳥居をくぐって、参道を進むと山の中腹に本殿となる塔があり、さらに川沿いを上っていくと滝や小さな祠がある。静謐な空気と森閑とした雰囲気に、心が洗われるような佇まいの神社だ。

杉神社から車で約30分の「芦津渓谷」は、千代川の源流域に広がる渓谷。特に、新緑や紅葉の季節の美しさは格別だ。渓谷沿いの中国自然遊歩道コースは全長約2.3km、起伏が少なく誰でも気軽に散策を楽しめる。渓谷には巨岩や、三滝をはじめとする多くの滝と急流があり、変化に富んだ自然景観を楽しめるのが魅力。豊かな自然林が残る芦津は、智頭町が取り組む「森林セラピー(R)」の始まりの地。ストレスフルな日常から離れ、森林の癒やし効果を体感しよう。

芦津渓谷から車で約30分の「藍染工房 ちずぶるー」は、智頭町の女性たちによる藍染工房。工房ではオリジナル製品の販売や藍染リメイク、藍染体験なども行う。豊かな森林から流れる清水と蓼藍(タデアイ)のタネから育てた天然の染料にこだわり、澄んだ藍色「ちずぶるー」に染めたのれんやハンカチ、ストール、巾着袋など、丁寧な手仕事が生み出す品々は、どれも宝物にしたいような美しさ。日常に使えるものも多いので、おみやげに購入して帰りたい。

杉の神社や森林セラピー(R)、智頭町だけの藍染工房。森林や清流がもたらす恵みにふれる、ドライブに出かけよう。

杉神社

スギを象った白い塔は、1955年(昭和30)に当時の町議会議員、米井信二郎氏が私財を投じて建設した。塔の奥に流れる滝は「竜谷の滝」と呼ばれる、滝大明神を祀る修行の場。

  • 緑の中に白亜の塔が映える。塔のモチーフであるスギは智頭町の木に制定されている。

  • 傍らを滝が流れる石段を上れば杉の木を模した祠がある。そこは静寂の世界。

芦津渓谷

散策コースには中国自然遊歩道コースのほか、三滝ダムを回る1.3kmの三滝ダム周辺コース、ニツ滝をゴールとする2.0kmの芦津源流コースがある。智頭町は中国地方で4番目に森林セラピー(R)基地に認定された。

  • 巨岩や急流、淵などが続く、変化に富んだ景観を楽しめる。

  • 起伏の少ない自然道。ベンチがあるので休みながら散策できる。

藍染工房 ちずぶるー

藍の干した葉を発酵させてオリジナルの天然染料を作り、染液に浸したら引き上げ、すぐに水にさらす作業を繰り返して発色させている。工房では藍をタネから育て、茎が混じって染色が茶色っぽくならないよう、可能な限り葉のみを選別することで澄んだ藍色を生み出す。商品は工房内店舗のほか、重要文化財石谷家住宅や智頭町観光協会などで販売。

  • 藍染ののれんは、人気商品のひとつ。縫い絞りや板締め、ロウケツなどさまざまな技法を組み合わせ、柄を作り出していく。

  • 薄いブルーと藍色がおしゃれなストール。巻き方もアレンジできる。

  • 日常使いできそうな巾着。好みの藍色を探してみよう。

■杉神社
住所:鳥取県八頭郡智頭町智頭2067-1
TEL:0858-76-1111(智頭町観光協会)
アクセス:鳥取自動車道用瀬(もちがせ)ICから車で約20分
駐車場:あり

■芦津渓谷
住所:鳥取県八頭郡智頭町芦津
TEL:0858-76-1111(智頭町観光協会)
アクセス:鳥取自動車道智頭 ICから車で約30分
駐車場:あり

■藍染工房 ちずぶるー
住所:鳥取県八頭郡智頭町大字智頭555番地
TEL:0858-75-3630
営業時間:10~16時
定休日:第4土曜、日曜・祝日
アクセス:鳥取自動車道智頭南ICから車で約10分
駐車場:あり(智頭宿駐車場)
URL:https://chizublue.co.jp/

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