光り輝く冬の洞穴！冬限定のイルミネーション「光の鍾乳洞」　長崎県西海市

「七ツ釜（ななつがま）鍾乳洞」は、今なおその全容が明らかにされていないという長大な鍾乳洞群。一帯はかつて海だったところで、約3000万年前、海底より隆起してできたという。全長は1600メートル以上に及び、材質や比較的新しい生成であることから、一般的な鍾乳洞とは異なる特徴を持った、世界でも稀な鍾乳洞として知られている。中心をなす清水洞は通路や照明設備が整備され、高さ4メートルの大石柱や父子の地蔵が並んだような奇岩である「親子地蔵」、清水の滝などの見どころが点在。2024年は12月7日（土）より2025年3月2日（日）まで、毎冬恒例の「光の鍾乳洞」を開催し、イルミネーションに輝く鍾乳洞を見学できる。

七ツ釜鍾乳洞から車で約20分の「横瀬浦（よこせうら）公園」は、キリシタン大名大村純忠が開港した横瀬浦港周辺に整備された公園。イエズス会の司祭、ルイス・フロイスのほぼ等身大の像が建つ。ポルトガル人宣教師であったルイス・フロイスは、1562年（永禄5）に布教のため横瀬浦に入港したという。教会をイメージした展望台があり、南蛮船の目印とされた白い十字架の建つ八ノ子島を遠く見ることができる。

横瀬浦公園から車で約10分の「HOGET（ホゲット）」は、CAFE HOGET（カフェ）やショップ、DIYスペースなどを備えた西海市の地域拠点。カフェでは佐世保市のコーヒーショップ「HAPPY TRAILS COFFEE」監修の本格的なコーヒーやスイーツ、ベーグルサンドやローストビーフ丼などを提供。ショップでは西海のおみやげやHOGETオリジナルグッズを販売している。施設名「ホゲット」は、ホゲット石鍋製作遺跡にちなんだもの。「ホゲット石鍋製作遺跡」は、滑石（かっせき）を使った石鍋の製作遺跡。滑石は西海市がある西彼杵（にしそのぎ）半島で産出される石で、やわらかく加工が容易であり、鉄鍋が普及するまでの古代から中世にかけて広く流通した。

イルミネーションが美しい冬の鍾乳洞や石鍋製作遺跡、その名に由来する西海の新拠点施設を訪ねに、西海市をドライブしよう。

国指定天然記念物の鍾乳洞。1年を通じて洞穴内の平均気温は15℃前後。公開されている観光コースのほか、専門ガイドの案内で未公開のさらに奥の区域を探検する「地底探検ツアー」も（希望日の1週間前までに要申込）。周辺には春はナノハナやサクラ、秋にはコスモスが咲き、関連するイベントが行われる。

港町としてにぎわった横瀬浦は開港から1年後には大村純忠の義弟の反乱により焼失。現在、横瀬浦港一帯は歴史に基づいて公園として整備されている。近くには、西海市出身で天正遣欧少年使節の一員であった中浦ジュリアンの列福を記念した十字架が建つ。

平安時代末期から室町時代、北は青森、南は琉球列島まで、西海市がある西彼杵（にしそのぎ）半島で作られた石鍋が数多く輸出されていたという故事から、「西海の石鍋」ホゲットの名を掲げ市の魅力を発信。カフェやショップのほか、施設内各スペースをレンタルスペースとしても利用できる。

■七ツ釜鍾乳洞
住所：長崎県西海市西海町中浦北郷2541-1
TEL：0959-33-2303
入園時間：9～17時（受付は～16時30分）、4～9月は9～18時（受付は～17時30分）
入洞料：高校生以上800円、中学生400円、小学生200円、幼児（4歳以上）100円
休館日：12月30日～1月2日
アクセス：西九州自動車道佐世保大塔ICから車で約30分
駐車場：あり
URL：https://saikaicity.jp/cave/

■横瀬浦公園
住所：長崎県西海市西海町横瀬郷2933-12
TEL：0959-37-0064（西海市役所ふるさと資源推進課）
アクセス：西九州自動車道佐世保大塔ICから車で約30分
駐車場：あり

■HOGET
住所：長崎県西海市西海町川内郷1138-2
TEL：0959-32-0101
営業時間：10～18時
定休日：火・水曜
アクセス：西九州自動車道佐世保大塔ICから車で約20分
駐車場：あり
URL：https://hoget.jp/

※記事内のデータは2024年11月現在のものです。掲載後に料金、営業時間、定休日、メニュー等の内容が変更になることや、臨時休業等で利用できない場合があります。
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