【道にまつわる珍百景】中央自動車道藤野PA付近から見える「緑のラブレター」 神奈川県相模原市
中央自動車道の下り線を走っていると、一瞬、山の中腹に巨大なオブジェが見えることに気づいた人はきっと少なくないはず。オブジェの名は「緑のラブレター」。じっくりと眺めてみたい人は、藤野パーキングエリアに車を停めよう。藤野PAは上下線ともぷらっとパークになっているので、外に出て眺めたり、時間があれば藤野PAから徒歩約7分の「藤野観光案内所ふじのね」を訪れたい。「藤野観光案内所ふじのね」からは「緑のラブレター」がばっちり見えるので、写真に収めるのにもおすすめのスポット。
「緑のラブレター」は、30数年前からここにあった!
「緑のラブレター」は、相模原市緑区のシンボル的な野外アート作品だ。地元在住の作家、高橋政行さんによる作品で、30数年前から始まった「ふるさと芸術村構想」の作品のひとつであり、1989年に自然から人間へのメッセージをテーマに作成されたもの。豊かな自然に恵まれた藤野駅周辺地域に魅せられた芸術家たちは数多い。その芸術家たちの活動拠点となるエリアに生まれた巨大なアートだ。
2015年にラブレターの封が開かれたことがある。その中に入っていたメッセージとは……?
「緑のラブレター」は、2015年11月末から2016年3月の間、初めてハートの封印が解かれ、開封された。開封作業は見る人が少しずつ変化する様子に気づき興味を持ってもらいたいと、あえて事前告知なしで行われた。中からでてきたメッセージは数字の「5」。相模原市緑区区制施行5周年を記念して開封されたため、5周年にちなんだ数字がメッセージとして使われたのだ。開封されたのは約4カ月と短い期間だが、不思議に思いながら見ていた人もいたのでは? 次回の開封はまだ未定とのこと。山からのメッセージを楽しみに待とう。
藤野PAや藤野駅はあるけれど、「藤野」の地名は今はない!芸術村構想にその名を残す
神奈川県の北西部に位置する藤野地区は、かつて藤野町と呼ばれていたエリアだ。現在は相模原市に編入され、緑区の一部となった。地名にこそ残されていないが、町ではあちこちで「藤野」の名を見かける。
“ここが「ふじの」の根っこ(ベースになる)”と“ここから「ふじの」の音色(雰囲気)が届く”というコンセプトで名付けられた「観光案内所ふじのね」。館内には藤野の特産品から在住アーティストによる作品がずらりと並ぶ。周辺の観光案内やパンフレットなども置かれ、まさに藤野の観光拠点となっている。
「緑のラブレターを見るならひづれ橋(「藤野観光案内所ふじのね」から徒歩7分ほど/相模川に架かる橋)からみるのが一番。川面にラブレターが映ることもありきれいですよ」と教えてくれたのは、「藤野観光案内所ふじのね」スタッフの木村さん。周辺を散策するならおすすめは芸術の道。約6kmの歩道で所要時間は3時間程度。「緑のラブレター」の少し上まで登り戻ってくるコースで、約30点もの芸術作品の野外彫刻が点在している。自然もあり、ところどころに置かれたアートを眺めながらのんびりウォーキングを楽しんではいかが?
「藤野観光案内所ふじのね」内のギャラリーは、地元在住アーティストによる工芸品からアート・クラフト作品、音楽CDなど幅広い作品が並ぶ。どれも味わいがあり心が温かくなるような作品ばかり。
とれたての野菜なども置かれた店内は地元の特産品も多くそろう。おすすめはユズをたっぷり使った藤野を代表する特産品「ゆずの尊」360ml620円/600ml780円(税込)。青梅を1粒1粒選んで漬け込んだ「梅漬け」350円(税込)。米麹を丁寧に育てじっくり寝かした無添加の手づくりみそ「陣馬味噌」500g540円/830g865円(税込)。リピーターが多い人気の商品だ。
藤野エリアや相模湖など周辺の地図やパンフレットなどが置かれた観光案内のコーナー。古民家の古材を使った内装で、ほっと落ち着く空間となっている。
藤野PA(下り)は、コンビニエンスストアが設置されているだけの比較的小規模なPAだ。コンビニエンスストアとトイレの間にある階段を下りて、徒歩で外に出ることができる。「藤野観光案内所ふじのね」へは徒歩約7分。
DATA
スポット名称:緑のラブレター
TEL:042-684-9503(藤野観光協会)
見学:自由
アクセス:中央自動車道相模湖ICと上野原ICの間にある藤野PA(上り/下り)から見学できる。
駐車場:あり(藤野PA上り/下り)
URL:http://info-fujino.com
※記事内のデータは2018年12月現在のものです。掲載後に料金、営業時間、定休日、メニュー等の内容が変更になることや、臨時休業等で利用できない場合があります。また、各種データを含めた掲載内容の正確性には万全を期しておりますが、おでかけの際には電話等で事前に確認・予約されることをお勧めいたします。
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