【ワクワクが止まらない!GRヤリスの世界】4WD&ターボが得意なランエボ専門ショップ“ガレージGフォース”がサスペンションを大絶賛!その走りに太鼓判!
世界のあらゆる道で思い通りに操れ、誰もが安心して意のままに運転できるクルマとして誕生したGRヤリス。従来であれば、レースに出るためにホモロゲーションモデルを市販するのが一般的だが、マスタードライバーであるモリゾウの「トヨタのスポーツカーを取り戻したい」という想いをもとに、モータースポーツ用車両を市販するという逆転の発想から生まれたトヨタ初のモデルだという。そんなGRヤリスに注目し、GRヤリスの可能性を広げるカスタムを進めているメーカーやショップも少なくない。今回は、チューニング業界の中でもいち早く開発に取りかかったショップ「ガレージGフォース」で、その魅力やチューニングの可能性について伺った。
ランエボショップがGRヤリスに大注目!
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ガレージGフォースで開発しているストリート仕様のデモカー。グレードはRZで、代表である田澤さんの通勤マシンとしても活躍中。
三菱ランサーエボリューション専門店として、多くのユーザーに愛されている老舗チューニングショップ『ガレージGフォース』。今年で創業25年を迎え、4WDターボのハイパワーチューンを得意としている。
そして、そのガレージGフォースを率いるのがチューナーの田澤尚久さん。創業前からラリーカー製作に携わり、輝かしい記録を持つゼロヨン&タイムアタックマシンも数多く手掛けてきた実力派チューナーだ。その経験を活かし、コンマ1秒を争うサーキット仕様はもちろん、運転する楽しさを引き出した快速ストリート仕様など、チューニングでユーザーの夢を叶え続けている。そんなランエボ専門ショップの代表であり、パワーチューンが大好きな田澤さんがなぜGRヤリスに注目したのか?
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ガレージGフォースのデモカーであるランサーエボリューション(CT9A)。谷口信輝選手がドライブを担当し、筑波サーキットで52秒391を記録しているモンスターチューンドだ。タイムアタックから得た経験は、サーキットマシンだけではなく、ストリートマシンの製作にも活かされている。
その最大の理由は、ランエボと同様の『ターボ』&『4WD』というパッケージング!最近では国産スポーツカーも減り、特に4WDターボモデルは希少な存在に…。三菱のランエボは2015年に生産を終え、23年の歴史に幕を下ろした。同様に『インプレッサWRX』から続く、スバルのスポーツモデルも『WRX STI EJ20ファイナルエディション』として2019年に販売を終了。そんな中で現れたのがGRヤリスだったというわけだ。
ランエボX以来、10年ぶりの国産スポーツカーとしてGRヤリスを購入!
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GRヤリスへの期待を語る、ガレージGフォース代表の田澤尚久さん。サーキットアタック用とストリート用の2台を購入し、GRヤリスの可能性を探る。
「ガレージGフォースのデモカーとして新車を購入したのは、ランエボX以来、10年ぶりなんですよね!4WD&ターボというパッケージングもありますが、純粋に乗って楽しかったというのが本音です。事前試乗会でGRヤリスを運転する機会があり、久々に来た!とワクワクしました」と興奮気味に語る。GRヤリスに出会い、その可能性に魅了され、すぐに購入を決断して予約したそうだ。
その決め手を聞くと「軽いボディとパワー、そしてギヤ比のバランスですね!特にギヤ比はすごく考えられているな〜と感心しました。1速のスピードレンジが広いので、例えば信号からのスタートがラクで、オートマ感覚で乗れるし、加速もいいんですよね。これがランエボだと、年代の違いもあるんでしょうけど、ギヤ比の問題でシャカリキにアクセルを踏んで、シフトチェンジしていかないとプリウスについていくのも大変。GRヤリスは6速ですが、普段乗りなら4速までで十分なくらいですよ。通勤にも使っていますけど、本当に乗りやすい。それでいて燃費もいい」とワクワクが止まらないご様子。
このご時世にスポーツカーを出してくれたトヨタに感謝!
「賢い4WDにハイパワーターボを組み合わせた、面白いスポーツカーを出してくれたトヨタには感謝しています。それにマニュアル車というのも嬉しい!今どきのスポーツカーは、マニュアルモード付きに2ペダルが主流で、DCTやオートマでも速く走れます。でも個人的に昔ながらのマニュアル車が面白いって先入観があるんですよね」と語る。
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購入してすぐにパワーチェックをはじめとする体力測定などを実施.。タイムアタック号の製作にも取り掛かっている。
そしてデモカーとしてGRヤリスのRZグレードを2台購入し、すぐにチューニングに着手すると、GRヤリスの作り込みに改めて驚いたという。「内装を取り外したときの見えない部分の仕上げだったり、徹底的に厚みを抑えて軽量に仕上げられた外装部品だったり、トヨタの品質と走りへのこだわりがヒシヒシと伝わってきましたね!とくに基本設計の古いランエボに比べると、すべて新設計のGRヤリスには感心するところや学びがたくさんあります」と、チューナーとしても楽しいクルマだと教えてくれた。
走りを前提に作られたクルマなのでチューニングが活きる!
その中でもGRヤリスのチューニングをはじめて驚いたところを聞くと「やっぱり足回りですね!ノーマルでこんなによく曲がるし、ロールも抑えられているの!?とびっくりしましたよ!タイムアタック用としてクスコのサスペンションキット、街乗り用としてHKSのサスペンションキットを試していますが、専用セッティングが施された純正サスペンションを越えるのは大変かも!?」と田澤さん。
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ストリート用のGRヤリスでは、快適性とスポーツ性能を両立したHKSのハイパーマックスIV GT 20スペックを装着。
純正サスペンションをベタ褒めする田澤さんだが「性能は抜群にいいですが、ちょっと車高は気になるかな。個人的にシャコタンが好きなんですよね(笑)」とひとこと。
好みはあるが、せっかくスポーツカーに乗るなら、適度に車高を下げて見た目もこだわりたいGRヤリスのオーナー、または購入を検討しているユーザーも多いだろう。そこでガレージGフォースでは、純正サスペンションを活かしながら、車高を落とせるダウンスプリングの開発に着手。具体的には、純正より少しスプリングレートを上げ、前後とも20mmほど車高が下がる設定で製作を進めている。
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GRヤリス純正サスペンション。専用セッティングが施されたダンパーが非常に優れていることから、ガレージGフォースでは、車高調整式サスペンションではなく、ダウンスプリングでの方向性を模索。
ガレージGフォースが考えるGRヤリスのチューニングプラン
また、せっかくなら自分好みにカスタマイズしたいというのがスポーツカー好きというもの。田澤さんも「車高のほかにタイヤ&ホイールやマフラー、シートなども交換したいですよね」と語る。
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取り外された純正マフラー。性能は十分だが、好みのサウンドやさらなるパワーアップを求め、オリジナルマフラーを製作したそうだ。
チューニングの手始めにガレージGフォースでは、ワンオフでマフラーを製作。ちなみにサーキット仕様には排気効率&軽量化を優先した砲弾サイレンサータイプ、ストリート仕様には音量を抑えたサイレントタイプを装着している。どちらもワンオフで製作した逸品になるが、中間のブーストがかかりはじめるあたりでパワーアップが体感できるそうだ。
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ストリート仕様のGRヤリスに装着しているフルチタン製のオリジナルマフラー。
また、車高を落としていけば、ホイールやタイヤも自分好みにしたくなるユーザーも多いだろう。ちなみにガレージGフォースのクルマは、定番の5本スポークデザイン&鍛造1ピースホイール『アドバンレーシングGT』を装着。「GRヤリスは純正ボディで265幅の極太タイヤが履けることも魅力ですよね。サーキット走行では、強い武器になります。それにしてもコンパクトなボディで、このサイズのホイール&タイヤがそのまま履けるのはすごい!」と田澤さん。
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ボディカラーに合わせて、ホイールはホワイトのレーシングGTを装着する。
「1.6リッターという小排気量ですが、思った以上にエンジンの耐久性や強度もありますね。いろいろ試していますが、パワーアップのしがいがありそう!」と、パワーチューンが大好きな田澤さんもニッコリ。ちなみにストリート号は、HKSのパワーエディターを使ってブーストアップを行っている。そしてタイムアタック号は、クルマの各種制御を行うコンピューター『ECU』をすべて入れ替えて限界性能を探っている段階だ。
「チューニングは、そのクルマの素性を活かしながらセットアップすることが本質です。GRヤリスは、足回りもすごくいいし、パワーも十分にあり、ノーマルでも楽しく、そして速く走れるクルマですが、チューニングする余地はあると思います。必要なことだけを選択して、ノーマルの良さを伸ばすチューニングプランを考えていきたいですね」という田澤さんの言葉から、無駄なチューニングでバランスを崩してほしくないという想いも強く感じた。
GRヤリスはグレード選びが非常に重要になる!
また、GRヤリスをチューニングベースと見たときに、グレード選びも非常に重要だ。GRヤリスは、1.5Lノンターボ&FFの“RS”、1.6Lターボ&4WDの“RZ”、RZに専用パーツを追加した“RZハイパフォーマンスパッケージ”、最後にサーキット向けの“RC”というグレードが用意されている。ガレージGフォースでは、ベース車の価格を抑えるという意味で2台ともRZを選択した。しかし、GRヤリスのチューニングを進めていく過程で、RZハイパフォーマンスを選んでおけばよかったと感じることが多いそうだ。
その理由を聞くと、「ひとつは駆動系ですね。チューニングを進めていくと、駆動力を路面に伝えるデファレンシャルギヤの重要度が高くなりますが、RZはオープンデフを採用しているんですよね。一方でRZハイパフォーマンスパッケージは、トルセンLSD(リミテッド・スリップ・デフ)が標準装備。もちろんアフターパーツメーカーの機械式LSDに交換するという手もありますが、GRヤリスはデフ交換に手間がかかるので、最初からトルセンLSDが装着されているに越したことはないですね。そのほかにもサスペンションセッティングや装着タイヤ、スタビライザーなども異なるので、サーキットユースはもちろん、街乗りがメインで、たまにワインディングやサーキットも走りたいユーザーにも、RZハイパフォーマンスのほうがコストパフォーマンスに優れていると思いますよ」とアドバイスしてくれた。
走行性能を優先するのであれば、標準でトルセンLSDが入っているRZハイパフォーマンスを選ぶほうがベターだ。
GRヤリスの楽しみ方と今後のアプローチについて
「GRヤリスはWRCの技術から生まれた市販車。そんなクルマを作るトヨタは本当にすごいと思うし、実際に車両を見ても作り込みのこだわりが伝わってきますよね。最高のチューニングベースです!サーキットアタック号は、筑波サーキット1分切りを目標にしていたんですが、あっさり目標達成しちゃったのでどうしようかな(笑)ストリート号は、速くてオシャレなスポーツカーを目指してチューニングしていく予定です」とタイムアタック号では嬉しい誤算もあったようだ。
着々と製作が進むタイムアタック号。制御はフルコンのモーテックに変更される予定だ。
ラリーやダートトライアルなどの競技車両をはじめ、ドラッグレースやタイムアタックでは1000psクラスのターボカーも製作してきた経験を持つガレージGフォース。さらにランエボショップとして4WDのセットアップにも定評があるので、その経験を生かしたGRヤリスのチューニングが進んでいくことだろう。
そんなベテランチューナーをも虜にしたGRヤリス。登場して間もないクルマだけど、これからユーザーらしさあふれるGRヤリスがどんどん生まれていくに違いない。GRヤリスを見て、乗って、ワクワクがとまらないショップやメーカー、さらにユーザーを紹介していくので、ご期待を!
(⽂:三木宏章 / 撮影:平野 陽・三木宏章 / 取材協力:ガレージGフォース)
[ガズー編集部]
ワクワクが止まらない!GRヤリスの世界
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