ロボットがお出迎え!トヨタブースのかわいい仲間

自動車の祭典『東京モーターショー』。今回のトヨタブースにはロボットが配置されているという。その意図をトヨタ自動車 未来創生センターの中野 智弘さんに聞いた。

中野 智弘さん
中野 智弘さん

中野さん:「トヨタ自動車では現在、『自動車をつくる会社』から『モビリティカンパニー』への変革に挑んでいます。私たちが担当するのはそのカギのひとつであるロボットなんです。」

モビリティにロボットが関係している…?新たな疑問が沸く我々に、現在進行中のロボット達を説明してくださる中野さん。愛嬌のある表情と軽快なトークが印象的だ。

・物を運んだり拾ったりすることで暮らしをサポートする、生活支援ロボット『HSR』
・遠隔操縦により家庭やオフィスなどへの活用が期待されるヒューマノイドロボット『T-HR3』
…etc.etc.

写真左:HSR 写真右:T-HR3
写真左:HSR 写真右:T-HR3

ますます理解が追いつきません…モビリティとどう関係があるんですか?教えてください、中野さん!

中野さん:「いえいえ、関係は大ありなんです。クルマには人や物を移動する役割があります。いわば『MOVE』ですね。この言葉は、物理的な移動だけに当てはまるわけではありません。『MOVE』には、自分の全体もしくは一部をヴァーチャルに移動させる意味もあります。これはロボットが得意とする分野です。そして『MOVED』。そう、人の心を“揺さぶる・感動させる”という意味もあります。トヨタ自動車は、クルマだけでなくロボットでも世界中に感動と豊かさをもたらしたいと思っています」

なるほど、トヨタ自動車が目指す社会づくりに、ロボットはしっかりとリンクしているんですね。でも、いくら会社の目標に関わっているとはいえ、『自動車の祭典』にロボットを出すのは勇気がいるチャレンジでは?

中野さん:「だからこそ意味があるんじゃないですか!(即答)
今年で46回目となる東京モーターショーですが、モーターショー全盛期に200万人の来場者数を誇りましたが、いまでは70万人にまで減少。日本のみならず海外のモーターショーも元気がなく、このままではモーターショーの存続が危ぶまれてしまいます。だからこそ、トヨタが新しいモーターショーのカタチを示す必要があるんです!」

中野さんの言葉がどんどんと熱を帯び、雄弁になってきました…。
では今回はどのようなゴールを目指していらっしゃるんですか?

中野さん:「今年の目標は明確。『トヨタ、面白いことやってるね』と、来場者や他の出展社様に知ってもらうことです。そのために、ブースではスタッフと一緒に『T-HR3』が来場者の受付を行い、来場者に『HSR』が記念品を配るといった、人とロボットが“共生”する未来をアピールしています」

中野さん:「来場者のみなさんには、人とロボットが共生する未来社会を“体感”してほしいですね。大人も子どももきっと目を輝かせて楽しめるはずです。今回のトヨタのチャレンジが多くの賛同社を生み出し、ゆくゆくはモーターショーがクルマだけにとらわれず、企業の垣根を超えて新しい社会を提案できる場へと発展していくことを目指します!私が勝手に掲げている目標ですけど(笑)」

最後はおどけるように話を締めくくった中野さん。でもそのセリフの奥には『決して夢物語で終わらせない』という力強さがあったと感じました。
その後に案内していただいた未来創生センターの研究室では、さまざまなロボットたちがショーに向けて準備中。「本当に手がかかる“子どもたち”なんです」と、ロボットを見守る中野さんのあたたかな眼差しが印象的。

中野さんにとって、ロボットは“我が子”。
そして熱い想いと愛情が注がれた子どもたちの晴れ舞台が東京モーターショー。
トヨタブースのロボットに会いにきてください!

[ガズー編集部]