【車のエンブレムに込められた思いをたどる】伝説上の生物 ~畏敬の念を込めて~
車のエンブレムの中には、ギリシャ神話などに登場する架空の生物をモチーフとしたものが見受けられる。
リー・フランシス(イギリス)は、頭がユニコーンで胴体が魚という大変珍しいもので、興味深いものの、エンブレムのデザインについての由来などは、資料も乏しく詳細は不明だ。
収集したエンブレムでは、ドラゴンをモチーフにしたものが5つ、グリフォン(ワシの上半身とライオンの下半身を持つ生き物)が2つ、ペガサスが同じく2つ、以下ユニコーン、シーユニコーン、ケンタウルスがそれぞれひとつずつとなっている。
こうした伝説上の生物をモチーフとしたエンブレムが、表現したいものとは何か。クルマの持つスピードやパワー、それらがもたらす人間の肉体だけでは達成できない畏怖(いふ)すべき何かを感じるからだろうか。
- VAUXHALL
- ヴォクゾール(1903年・イギリス)
1857年にポンプとマリンエンジンの製造会社としてイギリスに設立。
1903年には自動車の製造を開始し、イギリスでは最も古い自動車メーカーのひとつに数えられている。
1925年にアメリカのGM傘下となり、1970年代に同じGM傘下であったドイツのオペルとの車種統合が図られ、オペルの車両にヴォクゾールのエンブレムを付けた右ハンドルモデルをイギリスで販売するようになる。
現在はフランスのPSAグループの傘下にある。エンブレムは、グリフォン(ワシの上半身とライオンの下半身を持つ生き物)がモチーフで、自動車製造以前の1857年に使用を開始している。
1903年に自動車製造を始めた後も、同モチーフが少しずつカタチを変えながら使用されている。
- Vauxhall 5hp/6hp
- ヴォクゾール5hp/6hp(1903年・イギリス)
1903年にヴォクゾールが最初に開発した車両が「5hp」と呼ばれる、1リッター単気筒エンジンを搭載するモデルだった(写真左)。
これは耕運機をベースとしたもので、現存する1台は、45番目に製造された個体。ドライバーが後方に位置し、2人がエンジンの上に座るという珍しいレイアウトを持つ4人乗りの乗用車だった。
続いて開発されたのがパワーアップされた1リッター単気筒エンジンを搭載する「6hp」(写真右)。1904年に製造された70台のうちの1台だ。
(写真:ニュースプレス)
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- LA LICORNE
- ラ・リコーン(1901年・フランス)
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- LEA-FRANCIS
- リー・フランシス(1929年・イギリス)
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- BEDFORD
- ベドフォード(1904年・イギリス)
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- DIXI
- ディキシー(1904年・ドイツ)
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- ELCAR
- エルガー(1915年・アメリカ)
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- ARNOLT
- アーノルト(1953年・アメリカ)
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- DURANT
- デュラント(1921年・アメリカ)
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- RUXTON
- ラクストン(1930年・アメリカ)
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- TURNER
- ターナー(1951年・イギリス)
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- KIEFT
- キーフト(1955年・イギリス)
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- GILBERN
- ギルバーン(1959年・イギリス)
【資料提供】
トヨタ博物館 (http://www.toyota.co.jp/Museum/)
2019年4月17日(水)、トヨタ博物館に「クルマ文化資料室」がオープン。
今回ご紹介した、車のエンブレム(カーバッジ)の現物(一部展示していない場合もございます)が展示されています。
クルマ文化資料室 (https://www.toyota.co.jp/Museum/exhibitions/data/showroom/index.html)
[ガズー編集部]
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