ホンダ シビックタイプR…90年代、リッター100馬力超モデル
バブルの香りが色濃く残る1990年代には、排気量1リッターあたり100馬力を超えるスポーティーモデルが国内メーカーから続々と誕生しました。今回はホンダ・シビック タイプRを紹介します。
ホンダ・シビック タイプR
NSX、インテグラに続いて1997年に登場したタイプRの第3弾。通称“ミラクルシビック”の3ドアSiRをベースに、タイプRの文法に沿って仕立てられた。
圧縮比アップ、高回転対応のバルブシステム、徹底した吸排気抵抗およびフリクションの低減などによって、1.6リッター直4 DOHC 16バルブVTECエンジンは、実に185PS/8200rpmを発生。リッターあたり出力はインテグラ タイプRの111PSを上回る116PSに達し、レーシングユニットを思わせる鋭いピックアップと突き抜けるような高回転域の伸びは痛快無比だった。
車体のチューニングも入念で、ボディは軽量化と同時に剛性を大幅にアップ。サスペンションは締め上げられ、4輪ディスクブレーキも大径化。標準装備のヘリカルLSDによりトラクション性能も高められ、コンパクトなボディと相まって、俊敏かつコントローラブルなハンドリングを実現した。
チャンピオンシップホワイトの専用外装色や真っ赤なエンブレム、レカロ製バケットシート、モモ製小径ステアリングホイール、チタン削り出しシフトノブなど、タイプRならではの内外装も兄貴分と同様。究極のホットハッチと呼ぶにふさわしいモデルだった。
【スペック】
ボディサイズ:全長×全幅×全高=4180×1695×1360mm
ホイールベース:2620mm
車重:1040kg
エンジン:1.6リッター直4 DOHC 16バルブ
最高出力:185PS/8200rpm
最大トルク:16.3kgm/7500rpm
[ガズー編集部]
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