日産・マキシマ…日本生まれのビッグセダン

優れた性能を有する大型セダンは、各自動車メーカーのブランドイメージを担うもの。今回は、人々の記憶に残る、日本生まれのビッグセダンをピックアップ。1990年代に登場したモデルを中心に紹介します。

日産・マキシマ

1988年にデビューした、3ナンバーサイズの実用的なFFセダン。もともと北米ではマキシマの名称で販売されていた、7代目ブルーバードにV6エンジンを搭載したブルーバード マキシマが、世代交代に際してブルーバードの冠を外すかたちで独立した。日産・プレジデントやトヨタ・センチュリーといった、主にショーファードリブン用として使われた少量生産モデルを除き、全幅が1.7mを超える3ナンバーサイズで設計された初の国産セダンだった。

もともと北米向けの主力車種として開発されたため、全幅1760mmのワイドボディーとFFの採用による、ゆとりのある居住空間が最大の特徴となっている。広告には、日本在住の4人のアメリカ人タレントをイメージキャラクターに据え、「デラックスより、リラックス」というキャッチコピーを掲げて、インターナショナルな成り立ちとおおらかさをアピールしていた。

エンジンは3リッターV6で、変速機は4段ATのみ。サスペンションは4輪ストラットだが、上位グレードには走行中の姿勢変化を超音波ソナーによって検知し、ダンパーの減衰力を変化させるスーパーソニックサスペンションと車速感応式電子制御パワーステアリングを組み合わせたDUET-SSなるシステムが装備された。

1994年にフルモデルチェンジするが、新型は国内市場ではセフィーロを名乗ることになり、マキシマの名は1代限りで消えた。

[ガズー編集部]