スバル・レガシィ (1989年~) バブル時代の名車たち6話
- 生産:1989年 ~1993年
英語で「遺産、伝承物」を意味する車名のとおり、1966年に誕生したスバル1000以来の水平対向エンジンによる前輪駆動、そして72年に登場したレオーネ4WDに始まる四輪駆動といったスバル伝統のメカニズムを持つ中型車で、1989年にデビュー。
ボディーは6ライトのセダンと2段式ルーフを持つワゴンの2種類だが、中心となったのはツーリングワゴンと名付けられた後者。ワゴンといっても、4ナンバーの商用バンと基本設計を共有するモデルがほとんどだった国産ワゴンの常識を覆すワゴン専用設計で、上級グレードはインタークーラーターボ付きフラット4エンジンとフルタイム4WDの組み合わせで、スポーツカー顔負けの快速を誇った。
日本でも一部の裕福な層に人気のあった、メルセデス・ベンツやボルボのワゴンのような、セダンと同等以上の性能とステイタスを持つ国産ワゴンの登場を待っていた潜在ユーザーは予想外に多く、レガシィは軽を除く富士重工業のモデルとしては初のヒット作となり、ワゴンブームを創出。他社もあわてて同級のワゴンを出してきたが、依然として商用バンがベースのそれらとはコンセプトから異なるレガシィの評価と人気がいっそう高まる結果となった。
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