ホンダ・NSX (1990年~) バブル時代の名車たち11話

生産:1990年 ~2005年

フェラーリやポルシェが君臨するスーパースポーツの世界に、日本車として初めて斬り込んだ野心作で、1990年に登場。市販車としては類を見なかったオールアルミ製のモノコックボディーに、3リッターV6エンジンをミドシップ。スーパーカーとしてはカリスマ性が足りないという声もあったが、トランクにゴルフバッグも収まる高い実用性と日本車ならではの信頼性を備えながら、世界トップレベルの動力性能と操縦性を誇り、フェラーリのクルマづくりにも影響を与えた。

デビューがバブルの頂点とあって、800万円(MT仕様)という当時の国産最高価格車ながら、発売当初に抱えたバックオーダーは3年分。一刻も早く乗りたい人々のために、いったん登録された新古車や北米からの逆輸入車がプレミアム価格で販売される騒ぎとなったが、直後にバブルがはじけたことで予約キャンセルが続出。販売台数は発売翌年の91年がピークだった。

それでも改良を重ねながら2005年まで16年にわたって作り続けられ、生産終了後も日本で唯一のミドシップ・スーパースポーツを愛してやまないオーナーのために、生産工場で新車時の性能や質感をよみがえらせるサービスを実施しているのは立派である。