トヨタ・マークII…CMが印象的だったクルマ

往年のクルマの中には、自動車そのものの魅力はもちろんのこと、そのテレビCMでも多くの人に知られた“名車”があります。そんな懐かしのモデルの中から今回はトヨタ・マークIIを代表的なCMとともに紹介します。

長嶋茂雄のマークII(1982)

1980年に登場した4代目X60系トヨタ・マークII。82年のマイナーチェンジで、2リッター直6ツインカム24バルブの1G-GEU型エンジン搭載車が追加された。

新たに掲げられた、「ザ・ダイナミックエリート」というキャッチフレーズにふさわしい人物としてイメージキャラクターに起用されたのが、昭和のスーパースターであるミスターこと長嶋茂雄だった。実は彼は、その1年ほど前に、6代目T130系コロナの広告に出演していた。コロナからマークIIへと昇格したわけだが、双方ともモデルサイクル途中からのテコ入れを任されたリリーフ役だったことは興味深い。

長嶋が出演したCMは数パターンあったが、いずれもメインとなるのは、スーツ姿の彼が1G-GEUを搭載したセダン2000グランデ ツインカム24をドライブするシーン。さっそうと降り立ったところで、独特の口調で「力があるって、いいですねえ」と語り、締めるというものだった。
その後押しもあってか、マークIIはこのクラスのトップセラーの座を固め、ハイソカーブームの下地を作る。そして84年に登場した次世代X70系が、大ブレイクするのである。

[ガズー編集部]