トヨタ・セルシオ/レクサスLS … 「日本カー・オブ・ザ・イヤー」受賞車

“その年の最も優秀なクルマ”に贈られる、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」。今回は、そんな栄えある自動車賞を、世代を変えつつ複数回獲得したモデルを紹介します。

トヨタ・セルシオ/レクサスLS

欧米の伝統あるブランドが群雄割拠する高級セダン市場に、日本車として初めて挑んだモデルが、1989年に登場したレクサス・LS400。トヨタが北米で新たに立ち上げた高級ブランドであるレクサスのフラッグシップとして開発され、日本国内ではトヨタ・セルシオの名で発売された。

問題を原因までさかのぼって解決する、源流対策と呼ばれる徹底した工作精度の追求によって、圧倒的な高品質と静粛性を実現。動力性能やハンドリングへの評価も高く、その出来栄えは欧米の高級車メーカーを震撼(しんかん)させた。そして同年に登場した、セルシオと同様に日本車史上に残る傑作であるユーノス・ロードスターや日産・スカイラインGT-R(BNR32)といった強豪を抑えて、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

LS400を皮切りにヒット作を連発し、北米において異例なほどの短期間にプレミアムブランドとして確立されたレクサスは、2005年から日本国内でもブランド展開を開始。翌2006年に世代交代した、LSとしては4代目となるLS460は、日本でもその名で発売された。

新開発されたプラットフォーム、直噴V8エンジンと世界初の8段ATからなるパワートレイン、ハイテクを駆使した安全運転支援システムといった最先端の技術と、日本のこころが生んだおもてなしと究極のつくり込みが融合した、世界に誇り得る高級車と評され、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。初代LS400(初代セルシオ)に続く、2度目の栄誉だった。

[ガズー編集部]