【連載全20話】第1話 いすゞ・ベレット1600GT・・・「GT」を名乗った日本の名車
今回は、長距離ツアラーとしての優れた性能から、車名に「GT」が添えられた名車を特集。なかでもクルマ好きに広く知られた日本車をピックアップし、週替わりで紹介します。
いすゞ・ベレット1600GT
イタリア語でGran Turismo(グランツーリズモ)、英語ではGrand Touring(グランドツーリング)を略してGT。本来の意味するところは、長距離にわたる旅行を速く、快適にこなせるモデルで、最初にGTを冠したのは1951年に登場したランチア・アウレリアB20 GTといわれている。やがてその名称は世界中に広まり、日本では、後に“ベレG”の愛称で呼ばれることになるいすゞ・ベレット1600GTが初めて名乗ることになった。
1963年に国産の量産小型車では初となる四輪独立懸架、セパレートシートにフロアシフトの組み合わせを採用し、スポーティーサルーンをうたって登場したベレット1500 4ドアサルーンをベースに、ボディーを2ドアクーペ化。同年の東京モーターショーにプロトタイプとなる1500GTが出展され、翌1964年4月28日にスケールアップした1600GTとして発売された。最高出力88PS、最大トルク12.5kgf・mを発生するショートストローク型の1.6リッター直4 OHVエンジンを搭載し、クロースレシオ化された4段MTを介してのパフォーマンスは最高速が160km/h、0-400mが18.2秒と公表された。
ちなみにベレGに対して“スカG”と呼ばれることになるプリンス・スカイラインGTの発売は同年5月1日だったので、日本初のGTの称号は3日違いでベレGのものとなった。スカGが第2回日本グランプリのGTレースに出場するためのホモロゲーションモデルとして生まれたのは有名な話だが、ベレGの最初のモデル(写真)も同様に第2回日本グランプリ出場を見据えて急造された趣があった。
そのため、発売半年後には早くもマイナーチェンジを実施。スポーティーな専用グリルやテールランプ、フェンダーミラーなどが与えられ、日本車で初めてフロントにディスクブレーキが標準装備された。これを皮切りにベレGはマイナーチェンジを重ね、ルーフ形状を改めたGTファストバックや、DOHCエンジン搭載のGTRなどのバリエーションを加えながら、1973年までつくられた。
[GAZOO編集部]
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