三菱・レグナム…一代限りとなったクルマ

今回は、光る個性があるにも関わらずモデルチェンジされなかった車種や、目的をもって市場に投入されながらもその後開発が継続されなかった、“一代限りのクルマ”を取り上げます。

三菱・レグナム

ワゴンがブームを迎えていた1996年に、8代目三菱・ギャランと同時にデビューしたギャランのワゴン版。ギャラン系列としては初の乗用ワゴンで、“プレステージ・スポーツワゴン”というコンセプトには、市場をけん引していたスバル・レガシィツーリングワゴンへの対抗心がうかがえた。

ギャランのリアドア以降をワゴン仕様に変更したボディーに、当初搭載されたエンジンは、1.8リッター直4、2リッターV6、2.5リッターV6、2.5リッターV6ツインターボの4種類。中でも量産車では世界初となるガソリン直噴の燃料供給方式を採用し、高出力と低燃費、そして排ガスのクリーン化を同時に実現したとうたわれたGDI(Gasoline Direct Injection)の1.8リッター直4は話題を集め、ギャランともどもこの年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

後に、2リッター直4と2.4リッター直4のGDIエンジンを投入するなどの仕様変更も実施されたが、ミニバンの台頭によるワゴン市場の縮小もあって販売は伸び悩み、世代交代を迎えることなく、2002年に生産終了した。

[ガズー編集部]