【連載全10話】第2話三菱ミニカ スキッパー・・・軽規格のスペシャルティーカー特集

小さいからと侮るなかれ。日本独自の軽乗用車の規格からは、個性豊かなスペシャルティーカーが多数生まれました。そのなかから特に注目したい10車種をピックアップし、週替わりで紹介します。

三菱ミニカ スキッパー

1969年に登場したミニカ70(セブンゼロ)は、駆動方式こそオーソドックスなFRながら、テールゲートを備えた軽乗用車初となる3ドアハッチバックだった。同年の東京モーターショーには、ミニカ70をクーペ化したプロトタイプがミニカ クーペの名で参考出品された。それに手を加えて市販化したモデルが1971年に登場したミニカ スキッパーである。

ミニカ71(年式ごとに車名が変更された)のウエストラインから上をファストバッククーペにアレンジしたボディーは、前年に登場したコルト ギャランGTOのミニチュア版的な雰囲気。プロトタイプでは一般的な固定式だったリアウィンドウは、日本初となる開閉式ガラスハッチに変更。またテール後端には、後方視界をサポートする「スクープドウィンドウ」と称するスモークのアクリル板がはめ込まれていた。

エンジンは水冷2ストローク2気筒359ccで、標準のシングルキャブ仕様は最高出力34PS、トップグレードのGTに積まれるツインキャブ仕様は同38PSを発生。翌1972年にベースとなったミニカ73がフルモデルチェンジして、4ストロークSOHC 2気筒エンジンを積むミニカF4となると、スキッパーも4ストロークユニット(シングルキャブは最高出力32PS、ツインキャブは同36PS)に換装して、車名をスキッパーIVに改称。1973年には排ガス対策からツインキャブ仕様がカタログから落とされ、翌1974年に生産終了となった。

[ガズー編集部]

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