トヨタ・カローラFX 1600GT(1984年~) トヨタ 歴代スポーツカー<1980年代>4話
第4話 カローラFX 1600GT
1984年には、前年にFFに転換したカローラから派生した2ボックスの3/5ドアハッチバックであるカローラFXもデビューした。このFXの最強グレードが、MR2と同じDOHC16バルブ1.6リッターの4A-GELUを積んだ3ドア 1600GT。70年代半ばに登場したフォルクスワーゲン・ゴルフGTIに始まる、俗にホットハッチと呼ばれるコンパクトなFFスポーツだが、2ボックスボディーにDOHCエンジンを積んだのは、実はこれが日本初。ひと月ほど遅れて登場した、ホンダの市販四輪車としては16年ぶりにDOHCエンジンを搭載したホンダ シビック3ドア Siとは、市場でもサーキットでもライバルとして火花を散らした。
FX1600GTと同時にカローラ/スプリンターの4ドアセダンにも4A-GELUを積んだ1600GTが追加されたが、これによって同じ1.6リッターのツインカムを積んだ、FR(レビン/トレノ1600GT)、MR(MR2)、FF(FX1600GT、セダン1600GT)という、3つの異なる駆動方式を持つスポーツモデルがそろったことになる。これから15年ほど後には、同じ2リッター・ツインカムを積んだFR(アルテッツァ)、MR(MR2)、FF(セリカ)がそろっている。自動車メーカー多しといえど、こんなハットトリック(?)を、しかも一度ならず二度にわたってやってのけたのは、トヨタだけだろう。
カローラFX 1600GT
84年にデビューしたカローラFX 3ドア1600GT。「2BOX上級生」というキャッチフレーズで売り出されたFXは、欧州市場におけるカローラの主力モデルだった。
生産:1984~1987年
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