マセラティ・ボーラ…スーパーカーブームの花形モデル

圧倒的な動力性能と機能美を兼ね備える“究極のクルマ”、スーパーカー。今回は、1970年代の日本で沸き起こったスーパーカーブームにおいて人気を博した、花形モデルをピックアップ。週替わりで紹介します。

マセラティ・ボーラ

1971年に登場した、マセラティ初のミッドシップスポーツ。大排気量ミッドシップ車はランボルギーニやデ・トマソがすでに市販化していたが、同じモデナに居を構えるフェラーリには先んじていた。

スタイリングを手がけたのは、フロントエンジンのマセラティ・ギブリと同じくジョルジェット・ジウジアーロ。エンジンもギブリから受け継いだ4.7リッターV8で、最高出力310psを発生、公称最高速度は280km/hだった。73年から、アメリカ市場向けには、排ガス規制に対応するため4.9リッターエンジンを搭載。76年には全車4.9リッターに統一され、出力は欧州仕様330ps、北米仕様320psとなった。78年まで作られたものの、生産台数は約560台にとどまる。

72年にはボーラの車体を流用しつつ2+2化し、当時マセラティが提携していたシトロエン・SM用に開発した3リッターV6エンジンを積んだ兄弟車のメラクが登場。こちらは76年に2リッターエンジン仕様を追加するなど変更と改良を加えながら、83年までにおよそ1800台が作られた。

[ガズー編集部]

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