スズキ・エスクード…日本が生んだ代表的SUV

今回は、クルマ好きの記憶に残る日本のSUVを特集。1980~90年代の人気車種を中心に、都会の道やオフロードを力強く駆け抜けた懐かしのモデルを紹介します。

スズキ・エスクード

1988年に登場した、オンロードへの適合性を高めた、コンパクトなクロスカントリー4WD。折からのスキーやアウトドアのブームで人気の高まったクロカン4WDの多くが、シティーユースでも使われていることに着目して開発された。

小粒ながらオフローダーとして定評のあったジムニーの経験が生かされたシャシーは、別体式のラダーフレームを持つ本格派。その上に載るボディーは、2ドアのハードトップとコンバーチブルの2種類。直線基調にスラントノーズやブリスターフェンダーといったトレンドを採り入れたデザインは、機能的かつスタイリッシュだった。エンジンは1.6リッター直4で、駆動方式はパートタイム4WDが採用された。

コンセプトの新鮮さ、コンパクトなボディーサイズがもたらす取り回しのよさ、オン/オフを問わない走行性能、乗用車と変わらない居住性といった特徴に加え、市場がライバル不在の空白地帯だったこともあって、人気は上々。その後はノマドと称する5ドアワゴンを追加したほか、エンジンラインナップについてもV6やディーゼルを加えるなどしてバリエーションを増殖。後にトヨタ・RAV4やホンダ・CR-Vの登場でブレイクすることになる“ライトクロカン市場”のベースを築いた。

[ガズー編集部]