トヨタ・マークII/チェイサー/クレスタ GTツインターボ…日本生まれのターボ車特集

エネルギー効率の観点から、ターボ付きエンジンを採用するクルマが増えています。そこで今回は、1980~90年代のモデルを中心に、代表的な日本のターボ車を振り返ります。

トヨタ・マークII/チェイサー/クレスタ GTツインターボ

1984年に登場、クリスタルピラーと呼ばれる黒塗りのCピラーが特徴的なマークIIハードトップを筆頭に、世のハイソカーブームの中心的存在となったX70系マークII/チェイサー/クレスタ。その通称“マークII 3兄弟”に、1985年に加えられた最強グレードがGTツインターボである。

2リッター直6 DOHC 24バルブの1G-GE型に、水冷式インタークーラー付きツインターボを装着した1G-GTEU型エンジンは、最高出力185ps/6200rpm、最大トルク24.0kgm/3200rpmを発生。5段MTまたは4段ATを介して後輪を駆動した。専用サスペンション、4輪ベンチレーテッドディスクブレーキ、アルミホイールに205/60R15のピレリP6タイヤと、パワーの増大に合わせシャシーも強化されていた。

国産初にして、直6としては世界初となるツインターボユニットは、低回転域からターボラグを感じさせることなく、トップエンドまで一気に吹け上がった。パワーは申し分なく、フロントとリアに控えめなスポイラーが装着された車重1.4t近いボディーを軽々と走らせ、自動車専門誌のテストでは、5段MT仕様が0-400m加速15秒台を記録。そんな当代随一の快速サルーンをラインナップに加え、マークII 3兄弟のセールスは、さらなる上昇曲線を描いていったのだった。

[ガズー編集部]