マツダ・コスモ ロータリーターボ…日本生まれのターボ車特集

エネルギー効率の観点から、ターボ付きエンジンを採用するクルマが増えています。そこで今回は、1980~90年代のモデルを中心に、代表的な日本のターボ車を振り返ります。

マツダ・コスモ ロータリーターボ…日本生まれのターボ車特集

マツダ初のロータリーエンジン搭載車であるコスモスポーツから数えて3代目となるコスモは、1981年にデビューした。同時に世代交代した4代目ルーチェと基本設計を共有する兄弟車となり、リトラクタブルライトを備えた2ドア/4ドアハードトップ、4ドアセダンと3種そろったボディーのうち、2ドアハードトップだけがコスモ専用だった。世界初となるロータリーターボエンジン搭載車は、約1年遅れて1982年にコスモ/ルーチェにラインナップされた。

573cc×2の12A型に専用開発されたターボシステムを装着したロータリーターボエンジンは、最高出力160ps(ノンターボ仕様は130ps)、最大トルク23.0kgm(同16.5kgm)を発生。同時代のレシプロのターボエンジンに比べ、ターボラグは小さく、もともとスムーズなロータリーの特徴はそのままに、パワフルなユニットに仕上がっていた。

ギアボックスは当初5段MTのみで、エンジンが165psにパワーアップされた1983年のマイナーチェンジの際に4段ATを追加設定。Cd値0.32というトップクラスの空力性能を誇った2ドアハードトップの5段MT仕様は、発売前の社内テストデータで0-100km/h加速7.7秒、0-400mタイム15.5秒、最高速度210km/hを記録。間違いなく当時国産最速の一台だった。

[ガズー編集部]