トヨタ・セリカ ツインカムターボ…日本生まれのターボ車特集

エネルギー効率の観点から、ターボ付きエンジンを採用するクルマが増えています。そこで今回は、1980~90年代のモデルを中心に、代表的な日本のターボ車を振り返ります。

トヨタ・セリカ ツインカムターボ

1981年に3代目に進化したセリカ。翌1982年に、2リッター直4 DOHCエンジンを積んだ2000GTに代わって登場したのが、国産初となるツインカムターボエンジンを積んだ1800GT-Tである。同時に1970年の誕生以来、セリカの兄弟車として歩んできたカリーナ、および1982年に登場した7代目から、セリカ/カリーナとプラットフォームを共用するようになったコロナにもツインカムターボ車が加わった。

3T-GTEUと呼ばれるツインカムターボユニットは、1.8リッター(1770cc)直4 OHVクロスフローの3T-EU型をベースにDOHC化。バルブ配置は1気筒あたり2バルブのままながら、1気筒あたり2本の点火プラグを持つツインプラグ方式を採用。それにトヨタ自製のターボチャージャーを備えて、最高出力160ps/6000rpm、最大トルク21.0kgm/4800rpmを発生。リッターあたり90.4psという比出力は、その時点における国産車で最も高かった。

ほかのグレードと同様、1800GT-Tにはノッチバッククーペとリフトバックと呼ばれるハッチバッククーペがあったが、発売翌月に前者をベースとするグループBホモロゲーションモデルとなる1800GT-TSを200台限定でリリース。トヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)では、それを高度にスープアップしたマシンでWRC(世界ラリー選手権)に参戦、サファリラリーでは1984~1986年に3連勝を飾った。

[ガズー編集部]