スバル・レガシィツーリングワゴン…日本生まれのターボ車特集

エネルギー効率の観点から、ターボ付きエンジンを採用するクルマが増えています。そこで今回は、1980~90年代のモデルを中心に、代表的な日本のターボ車を振り返ります。

スバル・レガシィツーリングワゴン

1989年に誕生した初代レガシィ。実質的にレオーネの後継モデルとなるが、英語で「遺産、伝承物」を意味する車名のとおり、水平対向エンジンによるFFや4WDといったスバル伝統のメカニズムを、さらに磨いて搭載。ボルボなど輸入車が火をつけたワゴンブームにツーリングワゴンがピタリとはまったこともあって、軽を除くスバル車としては初のヒット作となった。

1993年に世代交代した2代目は、キープコンセプトながら一段とブラッシュアップ。ツーリングワゴンのトップグレードであるGTは、最高出力250ps、最大トルク31.5kgmを発生する、シーケンシャルツインターボ付きの2リッターDOHC 16バルブのフラット4エンジン+フルタイム4WDシステムを搭載。発売前に米国ユタ州のボンネビルスピードウェイで行われた速度記録挑戦で、249.981km/hの「世界最速ワゴン記録」を達成するという、スポーツカーもはだしで逃げ出したくなるほどのパフォーマンスを発揮した。

1996年のマイナーチェンジで登場したツーリングワゴンGT-Bでは、最高出力が2リッター車としては初めて自主規制枠いっぱいの280ps(5段MT仕様。4段AT仕様は260ps)に到達。サスペンションにビルシュタイン製倒立式ダンパーを採用するなど、いっそう走りに磨きをかけた。レガシィが切り開いた高性能ワゴン市場を狙って、他社から続々とフォロワーが登場したが、それらとの比較によって、本家の評価と人気がさらに高まる結果となった。

[ガズー編集部]