モータースポーツ活動紹介 ~埼玉トヨペット編~

クルマの購入や、点検や車検などでお世話になる自動車ディーラー。トヨタ系ディーラーの場合、トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店と4つの販売チャンネルがあり、全国をカバーしています。

近年、トヨタ系ディーラーの間でトレンドになっているのがモータースポーツへの参加。先日ツインリンクもてぎで行われたGAZOO Racing 86/BRZ Race(86/BRZワンメイクレース)第1戦には、全国から多くのディーラー系チームが参戦し、大変な盛り上がりを見せました。全販売チャンネルで取り扱うスポーツカー、トヨタ86がデビューしたのがその要因ですが、スーパー耐久やTRD Rally challengeなど、86/BRZワンメイクレース以外のカテゴリーで活動するトヨタ系ディーラーも数多くあり、その活動は多岐に渡ります。

このシリーズでは、モータースポーツに積極的なトヨタ系ディーラーを紹介します。第1回目はトヨタ系ディーラーの中で唯一、スーパー耐久に参戦する埼玉トヨペットです。

スーパー耐久と新カテゴリー、FIA-F4選手権に参戦

埼玉トヨペットは2013年1月にモータースポーツ室を創設。「埼玉トヨペットGreenBrave」を結成し、同年4月からスーパー耐久に参戦。2014年からはオール自社チーム体制となり、現在も参戦中です。スーパー耐久に参戦する目的は、クルマの楽しさを多くの人に伝えることと、パドックでファンサービスをすること、店舗サービスエンジニアと共にレースを戦いエンジニアのレベルアップをすることの3つ。開幕戦のもてぎでは、3位表彰台を獲得し、幸先の良いスタートを切りました。

スーパー耐久に参戦するマシンとスタッフ。ドライバーは左から番場琢選手、平沼貴之選手、服部尚貴選手。昨年は平沼選手がGAZOO Racing 86/BRZ Raceにスポット参戦した。

また、今年から新たな試みとして、新カテゴリーのFIA-F4選手権に参戦。スーパー耐久のドライバーでもある番場琢選手がステアリングを握り、開幕戦の舞台である岡山国際サーキットを走りました(予選、決勝は未出走)。埼玉トヨペットGreenBraveにとってまったく経験のないフォーミュラカーのレース。未知なるチャレンジと言えます。

FIA-F4は今年、全14レースを開催予定。海外戦をのぞくスーパーGT全戦と併催される。

新入社員研修にカートを

埼玉トヨペットのモータースポーツ活動は、全社を挙げて取り組んでいるのが特徴です。スーパー耐久のピットには店舗からサービスエンジニアが応援に駆け付け、ピットウォーク中には埼玉トヨペットの公式キャラクター「一平」が必ず登場し、ファンサービスを行っています。

また、4月にはカート場を貸し切り、新入社員を対象にしたカート体験試乗研修会を実施しています。全員が実際にカートを運転し、運転する楽しさや安全運転などをカートで学びます。モータースポーツに積極的な会社は多々ありますが、新入社員の研修プログラムにカートを取り入れる会社はめずらしいでしょう。

4月9日に埼玉県の秋ヶ瀬サーキットで行われた新入社員研修会。66人の新入社員が参加した。埼玉トヨペットではカートをクルマの動きを学ぶ格好の素材と考え、一般向けのカート大会も開催している。
パイロンのまわりをグルグルとまわり、カートの基本操作を学ぶ。日常生活では味わうことのない横Gが身体を襲う。
緊張した面持ちでコースを走る新入社員。異口同音に「楽しい!」を連発。

お客さまに自分の言葉でクルマの魅力を伝えるために、まずは自分たちで経験する。埼玉トヨペットのモータースポーツ活動のキモは、そんなところにあるのかもしれません。?

(奥野大志+ノオト)

[ガズー編集部]