どのぐらいなら大丈夫? 冠水路を走るときの注意点
8月後半ごろから、相次いで台風が上陸した今年。Twitterを始めとするSNS上では、全国各地のドライバーから冠水したクルマの写真が多数アップされた。台風だけではなく、ゲリラ豪雨への懸念も募る昨今だが、走行中に万が一、冠水路に遭遇し、クルマが水に浸かってしまったらどうなるだろうか。
冠水路を走行するとエンジン故障の可能性も…
たとえ瞬時に通過できるような水たまりであっても、水深がある場所を走行するのは、安全のためにもクルマのためにも避けたいもの。クルマの底面に水面が触れるような水深が、限界だと考えてほしい。これ以上になると、マフラーから排気ができずにエンジンが停止する可能性があるほか、場合によっては吸気口からエンジン内部に水が侵入して故障することもある。安全に走行できるのは、水面がタイヤの高さの半分以下。「深そうだな」と思ったら、できるだけその場所は避けて通るようにしたい。
では、もしもクルマの床面を超えるような冠水に遭ってしまったら? そのときはすぐにエンジンを停止し、安全な場所に避難することを考えるのが先決だ。なお、ここまでの冠水に遭ったクルマは、見えない部分にダメージを負っている可能性がある。水が引いたら、早めにディーラーなどで点検してほしい。
「道路冠水マップ」で冠水しやすい道をチェック
国土交通省の地方整備局や自治体では、「道路冠水箇所マップ」をネットで公開している。これは、冠水しやすい道路や場所を地図で示したもの。日頃よく通る場所や、豪雨などのときにやむを得ずクルマを走らせなければいけないときに、その場所を事前にチェックしておくといいだろう。アンダーパスなど、すり鉢状の道路は水がたまりやすいため、避けて通りたい。
水害で起きたトラブルは車両保険で補償されることも
もしも、冠水でクルマが故障してしまったら、自動車保険の車両保険で補償される場合がある。車両保険には、台風や洪水など水害を想定した補償が用意されているのだ。冠水や浸水のあと「調子がおかしいな」と思ったら、点検に出してほしい。あまり時間がたつと、その不調が水害によるものだと立証されづらくなるからだ。
冠水はいつ遭遇するかわからないもの。そのためにも、近隣の冠水しやすい箇所をチェックしたり、保険の内容を見直したりして、備えておきたい。
(カネコシュウヘイ+ノオト)
[ガズー編集部]
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