テーマは赤鼻のトナカイ!? ワールドカーが笠間に集合【イベントレポ】

2016年12月4日(日)、茨城県笠間市にある「笠間工芸の丘~クラフトヒルズ 笠間」で、「ホット・ルドルフ・パーティー ワールドカーズウインターギャザリング 笠間2016」が行われました。昨年から新しく始まったイタリア車のイベント「FIAT Vacanza KASAMA 2015」が、イタリア車だけではなく「様々な国のクルマのオーナーさんと楽しむミーティングイベント」として今年開催されることとなりました。これは、“誰でも自由に楽しめるクルマの休日クラブ”「クラブ・ヴァカンツァ」が開催する春・秋二回のイタリア車イベントに参加された方々からの、「他の国々のクルマに乗っている友人ともつながりを拡げたい」というリクエストを取り入れたものです。

イベントのテーマは「124スパイダー」。新たに発売されたアバルト・124スパイダーに合わせ、オリジナルのフィアット・124スパイダーも来場。エンジンフードの開き方の違いに注目

第一回「ルドルフ(赤鼻のトナカイ)・パーティー」のテーマは「イタリア車と世界の自動車の交流イベント」。今年ネーミングが復活した「アバルト・124スパイダー」に合わせてサブテーマは「スポーツカー」としていますが、スポーツカー乗りでなくても「クルマ大好き人間」でしたら大歓迎、という気軽に参加出来るイベントに発展しました。

クラブ・ヴァカンツァが活用する笠間工芸の丘は、会場自体が美しく、ちょうどよい広さのイベントスペースがあり、そして万が一の雨天でも大丈夫。さらに体験コーナーやお土産店などが多数あることから、オーナーだけでなく家族連れでも楽しめることが特徴です。

午前中に実施された笠間市内パレードランから戻って来たフィアットたち。白い500は、なんとエンジンがホンダの1.6ℓDOHCに換装されている

イベントはクルマの展示以外にも、笠間市内のパレードランやミニコンサート、そして自動車雑誌の元編集長・嶋田智之氏&このレポートを書いている私・遠藤イヅルのトークショーなどが時間内に散りばめられていました。また、イベントの主旨のように、笠間のイベントに常連で参加しているオーナー同士や、様々な国のクルマのオーナーとの会話も弾み、会場は和やかな雰囲気に包まれました。

複数所有する中から毎回違うクルマで来場する、クラブ・ヴァカンツァ開催イベントの常連オーナーが秋田(!)から乗って来た、本物のアバルト・595。コンクール・コンディションの美しさで、この日設定されたコンクールデレガンスの賞のひとつを獲得

朝はさすが12月!という寒さだったのですが、クルマが集まってイベントが始まり、時間が経つにつれて気温も少しずつあがり、とても過ごしやすい暖かさに。笠間工芸の丘に来た一般来場者も、集まった色とりどりのイタリア車を中心とした様々なクルマたちに興味津々の様子でした。

いまやすっかり見なくなったクーペ・フィアット。あえて2桁の「34」だけナンバーの文字を残したのは、このクルマがワンオーナーだから。20年前に購入したオーナーの愛情がクルマの美しさから伝わって来た
会場の奥にさりげなく置いてあったたいへん希少な一台、アウトビアンキ・ビアンキーナ・ジャルディニエラ。色合いもよく、会場の注目の的。ビアンキーナはアウトビアンキがフィアット・500をベースにしたアウトビアンキ独自のモデルで、ジャルディニエラはワゴンタイプ
笠間工芸の丘のセンタープラザ内では2組のアーティストによるミニコンサートも開催された。写真の女性2人組は、東京を中心に活動するアコースティックユニット「赤い糸」。夕方からこのイベントの“2次会”として開催されたミニパーティ「アーリー・クリスマス・ナイト」でも美しい歌声とピアノ演奏を披露してくれた
ミニマムトランスポーターの代表格、フィアット・500とシトロエン・2CV。どちらも戦後の復興に合わせた大衆車だが、かたやリアエンジン・リアドライブ、かたやフロントエンジン・フロントドライブで大きな車体をいかに小さなエンジンで走らせるかに腐心している。開発・製造する国によってここまで違うクルマになるのだから面白い

このイベントを盛り上げるべく、地元である茨城・つくばのフィアット・アルファロメオのディーラーと、東京・立川および神奈川・横浜で店舗を展開する輸入中古車のショップ「アルファステーション」が協賛としてブースを構えました。フィアット・アルファロメオつくばはイベントのテーマに合わせてアバルト・124スパイダーを展示、そしてアルファステーション イーストはオリジナルの124スパイダーのほか、124のバリエーションのひとつである124クーペを並べており、どのクルマも来場者の注目を集めていました。

昨年からさらに主旨を深めて開催された笠間工芸の丘における秋冬イベント。今年もゆったりとした時間を美しいクルマたちと過ごすことが出来ました。そして「ホット・ルドルフ・パーティー ワールドカーズウインターギャザリング 笠間2016」のもうひとつのメインイベントであり、夕方から敷地内クラフトホールで開催されたミニパーティ「アーリー・クリスマス・ナイト」も、楽しいトークショー、感動的なミニライブ、コンクールデレガンス表彰式で大いに盛り上がりました。ミニパーティが終わりすっかり暗くなって解散する頃には、参加者が満面の笑顔だったことが印象的。今回はトークショーを担当&このレポートを書いている筆者の私も、みなさんの笑顔を見てとっても嬉しくなりました。

クラブ・ヴァカンツァでは来年もここ笠間工芸の丘でイベントの開催を予定しているとのこと。みなさんもぜひエントリーしてみてください。

左の美しいイタリアンGTも、124で、名前は124クーペ(とても貴重な初期モデルのAC型、しかも正規輸入モデル)。スパイダーの印象が強い124だが、実はふつうのセダンで、スパイダーとクーペはその派生車種であった

イベント情報

開催場所:笠間工芸の丘
内 容 :パレードラン、ミーティング、ニューモデル展示、コンクールデレガンス、アーリー・クリスマス・ナイト(ミニパーティ)など
参加資格:国籍、年式問わず
主催 :ファルコ・コルセ/クラブ・ヴァカンツァ事務局

クラブ・ヴァカンツァについて

文化としての自動車の世界をもっと充実させ、もっとクルマを楽しみ、昇華させたいという想いから立ち上がったクラブです。クルマを愛好する方々の多くの声を反映させながら「楽しめる時」を皆様と共に創り上げ成長させて行くことを目的としています。クラブ・ヴァカンツァの特徴は入会形式のクラブではないこと。当事務局が企画開催するものに関し、誰でも自由に参加申込みが可能となっています。
http://www.falcocorse.com/

(遠藤イヅル+ノオト)

[ガズー編集部]