【世界の愛車紹介ドバイ編】ドバイのストリートを駆け抜けるフルチューンのランサーエボリューションVIトミ・マキネンエディション

ドバイのストリートシーンは、地球上で最も高価で高級な自動車が集まる地域だ。それでも、ピュアな速さを求める自動車ファンの多くは、90年代の伝説的な日本のハイパフォーマンスカーに固執する。
サルマン・アリさんもそのひとりであり、彼もまた古い車の持つ生のドライビング感覚とシンプルさを好んでいるそうだ。サルマンさんの日本製のスポーツカーに向ける情熱は揺るぎなく、特にターボエンジンのマシンを気に入っているという。

すべてが始まったのは15年前。サルマンさんはパキスタンで、当時最速のリッターカーと言われた1Lターボエンジンを搭載するダイハツ・シャレードGTtiを購入した。市販車のままのスペックでは飽き足らず、タービンを大型化するとともにNOSを投入し、ECUも書き換えた。足回りも強化するなど、パフォーマンスに関連するすべての部品をアップグレードしていった。結果、シャレードはまるで小さなロケットと化したという。

その後もサルマンさんは何台かの日本車を所有してきた。そのすべてに機能的チューニングを行なうとともに、魅力的なエアロパーツを装着した。現在、彼のコレクションになっている車はトヨタ・スープラ、日産・スカイラインR32 GT-R、三菱・ランサーエボリューションVIトミ・マキネンエディションだ。

三菱・ランサーエボリューションVIトミ・マキネンエディションは、1992年に登場したランサーエボリューションの6代目をベースとした特別仕様で、2000年1月に発売された。WRC史上初の4年連続ドライバーズタイトルを獲得したトミ・マキネンの偉業を記念した、スペシャルチューンドモデルだ。エンジンの性能を向上させ、車高を下げ、ターマック仕様のハンドリングチューニングが施されるなどの機能チューンとともに、特別仕様のレカロシート、WRCワークスカーと同仕様の17インチホイールが装着されるなど、まさにWRCの現場からそのまま現れたメーカーチューンドと思わせるに値するスペシャルモデルだった。

サルマンさんのコレクションのなかで最も新しい車両であるとともに、大改造されている。エンジンは2.3L化され、HKS製のカムシャフトとバルブトレイン、660ccのインジェクターを装着。フュエルインジェクションレールとブローオフバルブも交換され、Buschur Racing製ターボキットを装着。その他、エクセディ製ツインクラッチ、TEIN製サスペンション、Speedlineの17インチホイール、ハイパフォーマンス仕様のエキゾーストシステムなどが組み込まれている。
「古い日本のスポーツカーは生のフィーリングが得られると思う。頑丈で、チューニングもドライビングもしやすい。最近のクルマはチューニングするにはちょっと賢すぎるよね」とサルマンさん。

サルマンさんはこのランサーエボリューションに日常的に乗り、仕事やショッピングモールに出かけたり、週末はドライブに行ったりして楽しんでいるという。ドバイ近郊のカーミーティングに参加することもあり、ドバイのチューニングシーンでは有名な1台なのだ。

Photo:Thishan Dissanayake
Text:Zlatko Mulabegovic
翻訳:小藤茜

[ガズー編集部]

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