【世界の愛車紹介タイ編】ドラッグレースで15秒台をマークするハイパワー・コミューター

タイにおける都市間の有力な移動手段になっているバン。スイスイ走れる機動性と多人数が乗れる便利さが人気の理由ですが、バンとしての機能を維持しながら、エンジンをチューニングする人が数多くいます。

今回紹介するバードさんもそんなオーナーの1人。愛車は乗客を送迎するために購入したコミューター(日本名ハイエース)で、エンジンを中心にパフォーマンスをアップ。なんとドラッグレースで15秒台をマークする実力の持ち主です。

低く構えた車高が他のコミューターとの違いを主張
低く構えた車高が他のコミューターとの違いを主張

コミューターに搭載されているエンジンは3.0リッターの1KD-FTV型(ディーゼル)。徐々にパワー不足を感じるようになったバードさんはディーゼルパフォーマンスにチューニングを依頼。いすゞD-MAX用のターボを取り付け、さらにハイパワーに対応するための燃料系の改善を行い、大幅なパワーアップを実現しました。

フロントシートを持ち上げるディーゼルパフォーマンスでパワーアップしたエンジンが顔を出す
フロントシートを持ち上げるディーゼルパフォーマンスでパワーアップしたエンジンが顔を出す
外観からはまったく想像がつかないD-MAX用のターボを装着。口径は44ミリ
外観からはまったく想像がつかないD-MAX用のターボを装着。口径は44ミリ

エクステリアのカスタマイズにも力が入ります。フロントバンパーやフロントグリル、LEDテールランプなどをキレイに装着。さらにサスペンションのローダウンも行い、ワンランク上の高級感を醸し出しています。ブレーキング時の安心感を確保するために、4ポットキャリパーを4輪に装着したのもポイントです。

メッキパーツを多用したフロントフェイス。黒のリップスポイラーがレーシーな雰囲気です
メッキパーツを多用したフロントフェイス。黒のリップスポイラーがレーシーな雰囲気です
ホイールは日本のエンケイ。大型のブレーキキャリパーが目をひきます
ホイールは日本のエンケイ。大型のブレーキキャリパーが目をひきます

一方、インテリアのカスタマイズにも力が入ります。VIPな雰囲気を感じさせる無数のイルミネーションや、室内のスペースを有効活用しながら設置した高性能オーディオが乗客の五感を楽しませます。

一般的に走りを追求した仕様の場合、インテリアのカスタマイズは後手にまわる傾向がありますが、もともと乗客を乗せるためのバン(今でもそうですが)ということもあり、しっかりおさえておかなければならないということでしょう。

ルーフに設置された無数のイルミネーション。次回の取材は夜できまりですね
ルーフに設置された無数のイルミネーション。次回の取材は夜できまりですね
3本スポークのステアリングがスポーティ。ホワイトのシフトノブも走りを感じさせます
3本スポークのステアリングがスポーティ。ホワイトのシフトノブも走りを感じさせます
ドラッグレースの際に効果を発揮するロックシステム。タイヤを暖める時に使用
ドラッグレースの際に効果を発揮するロックシステム。タイヤを暖める時に使用

どこからどう見ても乗客を乗せるためのバン。でもひとたびアクセルを踏み込むと、スポーツカーのようにグイグイ加速していくのが最大の魅力です。初めて乗った乗客たちもさぞかし目を丸くしていることでしょう。

今後はボディや足まわりを強化するということなので、どこまで進化するのか非常に楽しみな1台です。

Pakorn suksamran(パコーン スックサンラーン)
タイのライター兼編集者。普段からクルマ系記事を中心に担当しており、「Option thailand」等でも執筆経験あり。

[ガズ―編集部]