ランクルプラド(GJD150W) 黒にこだわってカスタムした斎藤パッケージ・Black Editionでの思い出づくり

未舗装路が残る大自然のドライブに、毎年恒例のスキーにと「どんな道でも安心して行けるのが魅力」という斎藤さんの愛車はトヨタランドクルーザープラド TX(GJD150W)。家族と一緒にいろいろな景色を見るための心強い相棒だ。黒にこだわってカスタムした斎藤パッケージ・Black Editionについてお話を伺った。

「青森県から秋田県にまたがる世界遺産の“白神山地”という場所があるんですけど、砂利道の区間があったりして、その舗装されていない道を走るのが楽しいんです。普通のクルマだと下まわりを擦ってしまいそうな道でも、プラドなら平気だからついつい行ってみたくなってしまうんですよね。なにより、そういう場所を走ると自然を感じられて、いつもと違う非日常を味わえるんです」と、トヨタ・ランドクルーザープラド TX(GJD150W)でのカーライフを謳歌しているようすの斎藤俊之さん。
もともとはバイクで林道を走っていたこともあり、いずれクルマでも走ってみたいという念願がやっと叶ったと、笑顔で教えてくれた。

  • ランクルプラド(GJD150W)

    ランクルプラド(GJD150W)

本格的にオフロードを走ることができる走行性能に惚れ込んでプラドを購入したという斎藤さん。以前の愛車だったアルファードよりも車高が高くて視界が良く、デフロック機構などの本格4WD機能も装備されているプラドに乗り換えてからは、毎年恒例のスキーにも天候を選ばずに行けるようになったし、雪道でハマってしまっても難なく脱出できるため安心感も増したという。なにより、アルファードの時には躊躇していた道を不安なく走れるようになったのだと、子供のように無邪気な笑顔で話してくれた。

お子様も大きくなり、駐車場に停めた時にスライドドアではなくても、隣のクルマに注意できる年齢になったということでプラド購入に踏切ったという斎藤さん。その話を頷きながら聞いていたのは、物心ついた頃からクルマ好きだという小学校5年生の“ひろたか君"。取材当日はGazooRacingのTシャツを着て駆けつけてくれた。

「僕のオススメは“津軽岩木スカイライン”です。津軽海峡を挟んで北海道が見えるんですけど、それが綺麗ですごく好きです。あとは、お父さんが河川敷でグルーンって回ってくれる、あれが好き。クルマから降りて今通ってきた道を見ると、でっかいタイヤの跡が付いているんです。それを見ると、カッコイイなぁって。お父さんが山とか海とか楽しい所に連れて行ってくれるから、だからプラドが好きかな」

実は、斎藤さんも子供の頃に親戚が40系のランドクルーザーに乗っていて、山道をぐんぐん登ったり、従姉妹とよく海水浴に連れて行ってもらったりしたことで、無骨で鉄板むき出しのランドクルーザーは何となく“楽しいクルマ”というイメージを持つようになったそうだ。

「伯父はクルマがとても好きない人で、よくドライブに連れて行ってくれました。私が小学1年生の時にはリンカーン・コンチネンタル・マークVを所有していた時期もありました。当時、まわりではとても珍しいクルマだったので、周りの人の視線を感じながら乗っていた記憶があります。子供の頃のことって、意外に覚えているんですよね」
かつての自分がそうだったように、ひろたか君にも同じことをしてあげたいと考えていて、コロナ禍が落ち着いたらキャンプなどを検討中だとか。

このプラドには、そんな斎藤さんのこだわりがたくさん詰まっている。
まずは、走行性能に関することだ。1番のこだわりは、ガソリンとディーゼルを乗り比べたときに、坂道や信号のスタート時にトルクが感じられる2.8ℓディーゼルターボエンジンを選んだこと。

次に、ショックアブソーバーをビルシュタイン製に変えていること。斎藤さんにとっては純正だと柔らかすぎると感じたため、少し固めにしたことでコーナリングでもフラつかずに曲がりやすくなったという。
ほかにも、冬に遊びに行く際にリアウインドウの熱線を付けっぱなしにするためバッテリーを強化、フォグランプは雪道を走る時に見やすい黄色のLEDライトに変更、泥道を走っても車体が汚れないようにマッドフラップも装着している。

ちなみに、ディーゼルエンジンであることは、ひろたか君のお気に入りポイントでもあるという。
「ディーゼルだと、音と振動があるから僕はこっちの方が好きです。最初はプラドってガタガタするなぁって思ってたけど、慣れてくるとクルマ!っていう感じがして良いなって。あと、プラドってサイドブレーキがペダルじゃなくてレバーなんです !アルファードと違って、ギュッと引っ張るのがすごくカッコいい♡」
これだけ息子さんに褒めてもらえるなら、例外も変更の余地もないくらいディーゼルを選んで正解だったと言えよう。
車両価格を安く抑えたかったということもあり、当初の予定では ド・ノーマルで乗る予定だったものの、いざ乗ってみると『ああしたい、こうしたい』という欲が出てしまい、結局は自分が納得のいくまでイジってしまったのだという。

外装コンセプトはTRDのマフラーやブラックエディション限定ホイールなど『派手すぎないけど、よく見ると拘っているのが分かること』。ホイールが黒だと引き締まって見えるし、ボディの色と相まって、精悍で高級感を演出できると思ったそうだ。
「雪で汚れやすい青森だと、ボディの色は白を選びたいところだったんです。だけど、白いプラドってよく見かけるから、違いを出すという意味でも黒を選びました。だから週末は毎週洗車していますよ。車高があるから洗うのも一苦労だし、最後の拭き上げが更に大変。ルーフレールも付いてますしね」

そんなルーフレールだが、最後まで装着するかどうか迷ったパーツだという。一晩で腰まで雪が積もってしまう青森では、当然屋根部分にも大量の雪が積もる。その屋根の雪を落とすにはルーフレールがないほうが便利だという。しかし、シーズン中は家から20分のスキー場に頻繁に足を運ぶため、考えに考え抜いた結果、最終的には家族満場一致で装着を決めたのだそうだ。

「このルーフレールって、黒い色がメーカーオプションで、シルバーがディーラーオプションなんです。私は最後までどうするか迷っちゃったからディーラーオプションのシルバー。だから黒いルーフレールを見ると『この人は潔くはじめからルーフレールを付けたんだな』って思いながら眺めています(笑)。これはこれで気に入っているんですけど、ボディもホイールも黒だから、ルーフレールも黒だったら統一感が出て良かったのかなぁとも思うんですよね」
斉藤さんが、ここまで黒にこだわるのは、特別仕様車として販売された『TX “Lパッケージ・Black Edition”』のように仕上げたかったからだという。

「私のには『Black Edition』のエンブレムが貼ってあるんですが、本物には貼ってないんです。どうせならちょっと変わったことをしてみようと思って探していたところ、ホンダのCR-Vにブラックエディションという設定があって、専用エンブレムもあったんですよ。だから、プラドに貼ってあるのは CR-Vのブラックエディション用エンブレムなんです」
ここまでくると『斎藤パッケージ・Black Edition』と言えるのではないかと思えてくるほど拘りの詰まったプラドの話をする斎藤さんからは、楽しさが溢れている。
外観は好みに近づけることができたので、あとは長く乗ってたくさん思い出を作りたいと笑顔で話してくれた。
きっと、ひろたか君にとっても、プラドは大好きなクルマとなるに違いない。と、思っていたら…

「僕ね、86とかスポーツカーが好きなんです。大人になったら給料をためて、1台目は86、2台目をプラドにしようと思ってます。スポーツカーも良いよって、お父さんを乗せてあげるんです」
どちらにせよ、クルマ好きであることに違いはないのだから、これでヨシとしよう!?

取材協力:旧弘前偕行社

(文:矢田部明子 / 撮影:平野 陽)

[GAZOO編集部]

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