家族への愛と自身の趣味を両立する『ふたつの顔』を持ったヴォクシーで楽しむカーライフ

  • GAZOO愛車取材会の会場である香川県の『道の駅 恋人の聖地 うたづ臨海公園』で取材したトヨタ・ヴォクシー ZS 煌 (ZRR70W型)

    トヨタ・ヴォクシー ZS 煌 (ZRR70W型)


女の子ふたり、男の子ひとりの子宝に恵まれ、五人家族の長として忙しい日々を送っていらっしゃる『のすお』さん。初対面であるわれわれ取材班にも明るく朗らかに接してくださり、家庭においても温厚で優しいパパさんであることが容易に想像できるお人柄である。

そして、ここで紹介するのがのすおさんの愛車であり、家族全員にとっての愛すべきファミリーカーである2011年式のトヨタヴォクシー ZS 煌 (ZRR70W型)。

4世代に渡るヴォクシーの歴史の中で第2世代にあたるモデルで、3ZR型の2.0リッター直4エンジンを搭載。2010年にはマイナーチェンジが実施され、それまでは上級グレードの『ZS』のみに搭載されていたバルブマチック付きの3ZR-FAE型を全車に展開。同時にCVTの7速スポーツシーケンシャルシフトマチックも全車に適用された。
なかでも、のすおさんの愛車は、ZSをベースにキラリと光るメッキ加飾やデュアルパワースライドドアなどの充実した装備類が搭載された『煌(きらめき)』という人気グレードだ。

親しみやすさをテーマとした姉妹車『ノア』に比べてクールで個性的なデザインが特徴であり、反町隆史氏を起用したCMの『父になろう。』『男旅しよう。』というキャッチフレーズが記憶に残っているという人も少なくないのではないだろうか。

そんなヴォクシーを所有する前のカーライフについて伺うと、家族が所有していたライトエースノアにはじまり、2006年には同じトヨタの低全高型ミニバンであるWISH(ウィッシュ)を新車購入したというのすおさん。そして、14年乗り続けて走行距離が30万kmとなったのを機に、もう少し家族全員でゆったり乗れるクルマに買い替えようと選んだのが、このヴォクシーだった。
「妻からのリクエストは、箱型の7人乗りであること。もちろん自宅の駐車場に収まる、程よい大きさであることも重要でした」

また、のすおさんには“こだわりたい装備”もあったという。
「実は私が一番重視した条件がシーケンシャルシフト。今もDレンジのままで走ることはなく、いつでもパドルシフトを使ったマニュアル感覚の運転を楽しんでいるのですが、そこは譲りたくなかったんです(笑)」
このヴォクシーはシフトレバーをMポジションにすることで『7速スポーツシーケンシャルシフトマチック』モードへの切り替えが可能で、シフト操作やパドルシフトによってギヤを選択しながら走行することができるのだ。

「すべての条件を満たしたクルマを探していくと…、その選択肢はおのずとヴォクシーに絞られていったんですね。そうしてヴォクシーを探していると、クルマの程度や装備など、たまたま条件の良い個体に巡り合うことができたんです」

折しもコロナ禍と重なり、家族全員に特別定額給付金が支給されたことも助けとなって、走行距離9万kmだったヴォクシーを購入。
“ダークバイオレットマイカメタリック”という赤紫のボディカラーとの出会いもたまたまではあったが、それも今ではすっかりお気に入りのポイント。ちょっとしたアクセントとしてマフラーカッターも装着して変わり映え感も楽しんでいるそうだ。

毎日の通勤にはじまり、日常の買い物や子供たちの送迎はもちろん、家族旅行までヴォクシーでカバーし「乗らない日はありません」と語るのすおさん。これまで家族で瀬戸内沿岸の観光地を巡ったり、パンダの中国返還で話題となった和歌山県のアドベンチャーワールドへ出かけたりと、長距離ドライブも楽しまれているそうだ。
ちなみに助手席の収納スペースに並んでいるぬいぐるみたちは、お子さんたちのリクエストによるもの。家族で出かけるときには姉妹ふたりが一番後ろの3列目、まだ身長が足りない息子さんはジュニアシートを2列目もしくは助手席にセットして座るのが定位置となっているという。

「妻の両親も交えて、7名フル乗車で鳥取砂丘まで行ったこともありましたね。そして、ヴォクシーが納車された頃はまだ赤ちゃんだった長男も、今では年長さん。家族みんなで出かけられる時間を大切に、これからも楽しんでいきたいです」
そう言って笑顔を見せる満点パパのすおさん。「とても気に入っているので長く乗り続けたいですね。目指せ、月までの距離とおなじ38万km!」と意気込む。

実はマンガやアニメが大好きだというのすおさん。イベントに出かける際にはそういった趣味を反映したカスタマイズを施した姿で臨むのだが、その一方で上の女の子ふたりが通う小学校の行事にもよく参加するため、そういったTPOを考慮しているそうだ。
そのため、マグネットで容易に付け外しができるグラフィックを使用したり、サイドウィンドウに嵌め込むようにしてディスプレイするアクリルボードを作ったり、普段見えないボンネットの裏側には自作のイラストを仕込んだりと、自己流の創意工夫を凝らしているのだという。

また、プロのイラストレーターに依頼して『椿媛』というオリジナルのキャラクターまで制作してもらい、Xのプロフィールや名刺に使っている他、結婚式のウェルカムボードにも使用するなど、まわりの仲間たちにも親しまれる存在になっているという。

そして、好きが高じて地元香川県の観音寺市を盛り上げる“がんばれ観音寺応援隊”にも参加。観音寺市はアニメ『結城友奈は勇者である』の舞台モデルとなったことから、地域活性化のために観光としての聖地巡礼に力を入れており、のすおさんはアニメファンから耳にした要望などを行政に橋渡しする役を買って出ているのだそうだ。

「家族もいわゆる推し活そのものには理解を示してくれていますし、イベントに参加した際には専門誌に掲載されたこともあって励みになりました。これからもファミリーカーと趣味を両立する方法を模索しながら、家族で楽しくカーライフを過ごしていきたいです!」

今回の取材会にも渾身の作品を多数持参してきてくれたのすおさん。家族のためのファミリーカーと、アニメ好きとしての趣向の両立を楽しみながら模索する姿に、ほとばしる愛情と情熱を感じずにはいられなかった。

(文: 小林秀雄 / 撮影: 西野キヨシ)

※許可を得て取材を行っています
取材場所:道の駅 恋人の聖地 うたづ臨海公園 (香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁4)

[GAZOO編集部]