パパもママも子供たちも大満足! 家族の思い出と笑顔を乗せて走るラフェスタ

  • GAZOO愛車取材会の会場である埼玉県の『埼玉スタジアム2〇〇2』で取材した日産・ラフェスタ20S(B30型)

    日産・ラフェスタ20S(B30型)


子育て世代のファミリーカーとして、自由度の高い車内スペースを持つミニバンは今や定番のジャンル。チャイルドシートを取り付けても、買い物の荷物や遊び道具をたっぷり積める実用性は、クーペやセダンにはない大きな魅力だ。
そんな子育て真っ只中の『トシミ2』さんファミリーが選んだのは、2009年式日産・ラフェスタ20S(B30型)だった。

元来、貨物車の総称とされていた“バン”から派生した『ミニバン』。1980年代のワンボックス車をルーツに、1990年代には乗り心地や快適性を重視した乗用ミニバンが続々と登場した。
そして、2000年代に入ってからはさらに細分化され、より広大な車内スペースを求めた大型化と並んで、女性も扱いやすい5ナンバーサイズをキープするモデルの開発など、各社ともに豊富なバリエーション展開で力を入れていったのだ。そんな時代を背景に、コンパクトな5ナンバーサイズながら、最大限に車内空間を確保して登場したのが日産・ラフェスタだった。

奥さんと出会った頃は、トヨタ・クラウンアスリートV(JZS171型)を所有し、結婚前から色々なところへとドライブを楽しんでいたトシミ2さん。やがて結婚して長女の誕生とともに、使い勝手の良いファミリーカーを手に入れることを決意した。
「当初は、妻のお父さんが所有していた日産・セレナ(C24型)を借りていたんですが、そのセレナが走行不能になり、そのまま廃車となってしまいました。そこで、新たなファミリーカーとして購入したのがこのラフェスタになります。セレナと比べると背が低いのですが、車内の広さは十分にありますし、逆に重心が低いぶん安定感もあるので走らせていても楽しい。当初は予算の都合での選択でしたが、乗ってみたらすごくいいクルマだと実感しましたよ」

ラフェスタに搭載されるエンジンは、日産の定番ユニット“MR20DE”。2.0リッターながら137psと20.4kgmのトルクを発揮し、日常ユースには十分な性能を誇る。
ミニバンとしては低重心で、コンパクトな車体との組み合わせが軽快な走りを実現。大きすぎず小さすぎない“ちょうどいいサイズ感”が、トシミ2さん一家のライフスタイルにぴったりとハマった。

ちなみに、ラフェスタがデビューした当時、日産はフランスのルノー傘下に入っていた。そのため、使用するプラットフォームはルノー・メガーヌなどと共通し、デザイン自体もこれまでの日本のミニバンとは違った印象となっている。そして、後にアニメの『ゆるキャン△』にも登場することで再注目を集めたことは記憶に新しい。
「ゆるキャンに出てきた時は、ちょっとビックリしましたね。でも、ラフェスタが登場したことで、逆にキャンプに興味も出てきました。子供は今、長女が5歳、長男が3歳なので、もう少し手がかからなくなったらキャンプデビューもいいかなと思いはじめています」

ファミリーカーとしてお子さん2人を乗せるためにチャイルドシートを搭載していても、難なく買い物の荷物を積みこめるラゲッジ容量など、普段の生活での利便性も満足の理由。
休日になれば千葉県の鴨川シーワールドや茨城県の大洗水族館などへドライブを楽しみ、家族みんなでラフェスタに乗ってたくさんの思い出を作っているのである。

「本当は車高を下げたり、やってみたいことは色々あるんです。でも、保育園への送り迎えなどがあるから、妻が気を遣わずに乗れる状態をキープしておくことが優先。とりあえずホイールは変えてみたのですが、意外とインチアップしただけのバランスも悪くないかな」と、控えめながらカスタムも楽しみつつ、家族と過ごす時間を大切にする姿勢がうかがえる。

ラフェスタを探していた当初はシルバーのボディカラーが第一候補だったが、コンディションを重視したところ、このガンメタボディが出てきたという。しかし、このボディカラーもイメージしたスタイリングにマッチしたため、結果的にはベストなラフェスタを手に入れることができたと笑顔を見せるトシミ2さん。
また購入と同時に、ラフェスタの弱点と言われているエンジンマウント等はひと通り交換してリフレッシュ。エンジンやミッションは元気なため、長く乗り続けられる車体となっているのだ。

家族全員がラフェスタにベタ惚れの中、もっとも愛着を持っているのがお子さんたちだという。
「ラフェスタを購入する決定打が、長女がものすごく気に入ってしまったということです。購入前にカタログを手配したんですが、それをみたら「私のラペスタ♡」って、ずっと言っていて。気が付いたらカタログがボロボロになるくらい見続けていて。今では将来自分が乗るから、ずっと持っていてねって言いはじめています。そう考えると、あと13年は乗り続けることになるのかな(笑)」

もちろん、お子さんやトシミ2さんが満足しているだけでなく、奥さんもラフェスタがお気に入り。普段は奥さんもハンドルを握るため、狭い道でも気兼ねなく入って行くことができる絶妙なボディサイズは安心材料のひとつだという。
また、運転席のシートにリクライニングだけでなくチルト機構も備わっているのは、小柄な奥さんにとっては最大のメリット。広いフロントウインドウと合わせて、良好な視界も運転していて気分が良いのだ。

さらに、奥さんが気に入っているのがセンターコンソール上部に配置されたエアコンダクト。このダクトはセカンド/サードシートまで万遍なくエアコンの風を送るための設計で、広い空間であっても車内の温度を素早く調整できるもの。セカンドシートが定位置のお子さんも快適に過ごせる設計は、幼い子供を持つ親にとっては見逃せない装備でもあるのだ。

製造コストを抑えた設計とは言われているが、逆に過多な装飾や装備がないインテリアは、飽きのこないシンプルさで、これも時代を感じさせない要素となっている。スマートキーではなく鍵を回してエンジンをかけるところも、トシミ2さんのお気に入りだ。
「最近のクルマって、スイッチでエンジンを始動させるじゃないですか。でもアレってなんだか味気ないんですよね。仕事でトラックを運転しているのですが、やっぱり鍵を回す儀式は運転するぞと気持ちを切り替えるきっかけにもなります…なんて感覚は古いですかね(笑)」

お子さんの定位置はセカンドシートに備え付けられるチャイルドシート。大好きなラフェスタに乗ることができるとあって、休日のドライブはいつもニコニコ。楽しい思い出をこれからも作り続けていく。
ちなみに、お子さんが生まれるまで10年以上乗り続けてきたというクラウンは、現在ナンバーを一時抹消しながら自宅駐車場で休眠中。子育てが落ち着いたら路上復帰させる予定で、再び夫婦でドライブする時を待ち続けているそうだ。

「運転免許を取ってしばらくは、家にあった2代目のエスティマ アエラス(ACR30型)に乗っていたんです。ただ、このエスティマのメーターがセンターにあるのが嫌で、それをキッカケに初めて自分のクルマとしてクラウンを買ったんです。初愛車ということもあり、今もクラウンは大切なファーストカーです。でも、それ以上に大切な家族と気持ちよく過ごせるラフェスタは、別の意味で大切なファーストカーなんですよね」

家族みんなが笑顔になれるのはファミリーカーの基本。お子さんの成長を見守り続け、さらに多くの思い出を紡ぎ、キャンプといった新たなレジャーにも関心を持たせてくれたラフェスタはかけがえのない存在と言える。
娘さんが運転免許を取るその日まで、トシミ2さんファミリーの楽しみを必ずや運び続けてくれるはずだ。

(文: 渡辺大輔 / 撮影: 堤 晋一)

※許可を得て取材を行っています
取材場所: 埼玉スタジアム2002(埼玉県さいたま市緑区美園2-1)

[GAZOO編集部]