趣味の釣りも家族とのドライブも充実させてくれる心強い相棒ランクルプラド

  • GAZOO愛車取材会の会場である徳島県の『徳島中央公園』で取材したトヨタ・ランドクルーザープラド(TRJ150型)

    トヨタ・ランドクルーザープラド(TRJ150型)


周囲を海に囲まれる一方、国土の約75%を山地が占め、大小様々な河川も流れる日本列島。四季折々の自然の美しさを堪能できる環境に恵まれ、アウトドアのアクティビティも時代とともに多様化してきた。最近は、そんな外遊びの目的や用途に適ったクルマを探すことも、いわゆる『クルマ選び』のトレンドになっている。

トヨタの4代目ランドクルーザープラド(TRJ150型)に乗る『KOちゃん』さんも、家族との移動時間を快適に過ごせて、かつ趣味である魚釣りにも便利に使えるクルマを求めた結果、現在の愛車に辿り着いたひとりだ。

子供の頃からクルマ好きだったというKOちゃんさんだが、そのキッカケは、車高をローダウンしたクルマの姿がカッコ良いと思うようになったことだという。ランドクルーザープラドとはむしろ真逆のベクトルと言えそうだが、実際プラドに乗り換える前は、ZVW50型の4代目プリウスをローダウンして乗っていたそうだ。

「プリウスに乗っていた時も釣りには行っていましたし、それはそれで楽しかったと今でも思っているんです。けれど、プラドと比べてしまうと確かに不便な面はありましたね(笑)。乗り換えを意識するようになったのは娘が生まれたことが一番のキッカケで、もう少し広くて快適なクルマにしようと考えるようになりました。妻の両親とも一緒に出掛けることがあるので、せっかくならサードシート付きで、なおかつ釣りの道具も積めたらベストだなと」

そんな風に、プリウスに代わる愛車候補の条件を絞っていったKOちゃんさん。ヴェルファイアなどのミニバンも考えたそうだが「そうすると結局またローダウンしたくなっちゃいそうで(笑)」と、候補からは除外したそうだ。
他にもあれこれ候補は浮かんでは消えていったのだが、ある時目に留まったのが、友人の乗っていたランドクルーザープラド。それまで俗に言う“シャコタン”にしか興味がなかったKOちゃんさんにとってはノーチェックな存在だったが、タイヤ・ホイールなどを無骨にカスタマイズしてあった友人のプラドは「これはこれでカッコ良いな」と、新鮮な印象を与えてくれた。

「友人のプラドは後期型で、かなり弄ってあったんですけど、それを見ていたら自分の条件にピッタリ合うのはもちろん、購入した後に自分もカスタマイズを楽しめそうだなと思ったんです。家族のために買い換えるクルマなので、そういう部分はある程度諦めるしかないのかなと思っていたんですけど、プラドだったら叶えられると知って、一気に気持ちが傾きました」

そうして3年前、好条件な中古車と巡り合うことができたことで、KOちゃんさんはランドクルーザープラドを新たな愛車として迎え入れた。
4代目プラドは2度のマイナーチェンジを経て、フェイスデザインが異なる前期型、中期型、後期型に分けることができるのだが、KOちゃんさんの愛車はフロントグリルの存在感が際立つ中期型である。

エンジンのラインアップは、2015年の一部改良の際に入れ替えが行われ、当初設定されていた4.0リッターV6ガソリンに変わって、2.8リッターの直4ディーゼルターボが追加された。継続して採用された2.7リッター直4ガソリンはATが4速から6速へと多段化され、燃費性能を向上。KOちゃんさんの愛車も、その2.7リッター直4ガソリンに6速ATを組み合わせた仕様だ。

「燃費だけで言うとディーゼルの方が有利なんですけど、メンテナンスなどを含めたランニングコストも考えると、長く乗るならガソリンの方が安心かなと思って選びました。実際大人4人と3歳の娘ひとりで乗っても特に動力不足を感じることもありませんし、満足しています」とのことである。

3列7人乗りの余裕溢れる居住スペースも手に入り、当初の予定通り、家族とお出掛けする際も釣りに出掛ける際も大活躍してくれているプラド。それだけでも十分に満足なのだが、さらにKOちゃんさんは『派手になり過ぎず、アクセントになるような感じを心掛けている』というカスタマイズも、マイペースで楽しんでいる。

車高はリフトアップサスペンションを使って2インチアップし、大きな石がゴロゴロと転がる河辺を走る際でも安心なロードクリアランスを確保。ホイールはブリヂストン製のCV928、タイヤはマキシス製のマッドテレーンタイヤを装着し、タフなイメージの見映えと悪路走破性を両立させた。

ルーフキャリアの先端には、走行中の風切り音を抑制する効果を発揮するフェアリングを自作して装着。木材にバーナーで少し焼き色を付けるなど、『あまり人がやらなさそうなことをしたい』という遊び心も表現した。フォグランプも、中期型のハロゲンから後期型のLEDに置き換えるなど、DIYに取り組んでいる。

特に釣りに行く時などは悪路を走ることが多いために、イメージだけでなく実際のオフロード性能が高いマッドテレーンのタイヤを履いているのだが、走行中のロードノイズを抑制するために、ドアの内側に遮音材を貼り付ける“デッドニング”も実施。オーディオの音楽がよく聴こえるようになったのはもちろん、外からの雑音が減ったことによって、家族との会話もしやすくなったそうだ。

そして、見どころはやはり釣り道具が満載されたラゲッジルーム。天井にロッドホルダーを備え、常時10本ほどの釣り竿が収納されているという。
KOちゃんさんが出掛けるのは、地元徳島の吉野川や飯尾川で挑むブラックバス釣りのほか、阿波市の海岸でアジやイカを狙う海釣りなど、かなり多様なスタイル。ワーム(疑似餌)でのアジ釣り(アジング)に関しては『MIZAR』というワームメーカーのテスターも務める腕前だそうだ。

そして、例えばイカ釣りには長くて柔らかく、よくしなるロッドを使うなど、狙う魚種によって道具も変わってくるため、どうしても大荷物になりがち。だが、プラドの広大な荷室をもってすればまったく問題はないのである。

「同じ量の荷物はプリウスの時にも積んでいたんですけど、今はスペースに全然余裕がありますし、荷物が増えてもまだまだ対応できます。仕事終わりにフラッと釣りに行くこともあるんですけど、道が険しいポイントもグイグイと入っていけるようになりました。自分の使い方や楽しみ方には、本当にベストなクルマを選択できたと思っています」

釣りに対する飽くなき探究心に突き動かされ、遂には車両後方にトレーラーを牽引するためのヒッチメンバーも取り付けたKOちゃんさん。いずれは自前のアルミボートを牽引したいそうで、ランドクルーザープラドに乗り換えたからこそ手に入った拡張性も実現させようとしている。

「プラドの乗り心地の良さには家族も満足してくれていますし、娘もクルマに乗って出かけることを楽しんでくれているみたいです。以前にも増して家族と出かける機会も増えましたし、一台ですべてをカバーしてくれるプラドは最高の相棒ですね」

友人のクルマをキッカケに、物の見方がぐるり180度変わり、素直に新しい価値観を持つことができたKOちゃんさん。その結果、より人生を豊かにしてくれる出会いを果たすことができた。
ランドクルーザープラドは、この先どんな道が待ち受けていようと、きっとKOちゃんさんと愛する家族を、安全に、快適に、どこまでも導いていってくれるに違いない。

(文: 小林秀雄 / 撮影: 平野 陽)

※許可を得て取材を行っています
取材場所:徳島中央公園 (徳島県徳島市徳島町城内1-番外)

[GAZOO編集部]