軽自動車は面白い! ビートとアルトワークスの2台持ちで、大満足の軽スポーツカーライフ

7年前の燃料高騰をキッカケに、ハイオク仕様の普通車から軽自動車に乗り換えたという「TAKA-Bさん」。そんなTAKA-Bさんが、軽自動車ライフを楽しめているのは、奥様に「買うなら後悔しない車に乗って欲しい!」と言われたからだといいます。
そんな奥様の後押しを受けて、一体どんなカーライフを過ごしているのでしょうか?

今回はTAKA-Bさん×ビートアルトワークスのお話。

――「後悔しない車に乗って欲しい!」と言ってくれるなんて、素敵な奥様ですね♡

そうですね。クルマ好きとしてはとても有難いです。
奥さんはクルマに興味がある訳ではないんですが、結婚してから僕が本当にクルマが好きなんだと理解したようで「せっかく買い換えるなら後悔しないで欲しい!」という気持ちが強かったようです。
でも、その一言があったおかげで「ホンダ ビート」を購入することができました。

――確か、クルマにかかる維持費を安くしたいから軽自動車に乗り換えたとのことですが……、ビートの維持費って、色々どうなんですか?

一度、サーキット走行中にエンジンブローを経験し載せ換えしたりしているので、クルマにかかった費用でいえば……、どうなんでしょうね(笑)。ただ、父が現役のメカニックなのと自分でもいじるので、メンテナンス費用はそこまでかかっていません。

父は70代後半なのですが、電子制御だらけの新車よりも、古いクルマの方が得意なんです。それこそ、オーバーホール済のエンジンをオークションで購入した時に、父親に1から組み直してもらったことがありました。

父の組み立てた2機目のエンジンになってからは、走りもすごく良くなって、まさに、災い転じて福となすだなと思いましたね。

――奥様といい、お父様といい……、クルマ好きにとっては最高の環境ですね。

そうですね。自分の環境に感謝しつつ、ビートに乗れて良かったなと改めて思います。根本的に走る楽しさを教えてくれるクルマなんですよね。高回転で“ビートを刻む”ような感じで進む感覚、オープンにすれば非現実世界に連れて行ってくれるクルマなんて滅多にないですから。

ただ、車高が低いということもあって、北海道では冬場に乗れなかったんです。だから、今は通勤用でアルトワークスに乗っています。

――ええっ! まさかの軽の2台持ち!?

恥ずかしながら、結局2台持ちに……(笑)。奥さんのクルマを買いにスズキディーラーに行ったんですけど、その時に「アルトワークス」がありまして。購入する気は一切なく、ちょっと試乗に行ったら思いのほか走りが楽しくて。

実は、アルトワークスに乗るまで、中古車というか、旧車といわれるクルマにしか乗ったことがなかったんです。だから、新車ってこんなにもボディ剛性が良くて、走りやすいのかと感動してしまいました。

嬉々としていたら、奥さんに「買うの? 買わないの? どうすんの!?」と言われ、「欲しいです」と言ったら、「じゃ、買えばいいじゃん」の流れで、まさかの妻と自分の新車2台購入となりました。

――色々すごすぎます……。実際に乗ってみて、どうでしたか?

ジムカーナを走ってみた時には、曲がると片輪が浮いたりすることもあるし、ロールも激しめですが、ビートとはまた違った乗り味にとても満足しています。

周りからは『いじらないの?』と言われますが、スズキが15年振りに復活させたワークスを下手にいじって、バランスを悪くしたら逆に面白くなくなるんじゃないかなと思うので、あえてフルノーマルにこだわっています。

ビートは、タイヤや車高調、ロールバーなど走りを意識した自分仕様にしているので、アルトワークスはフルノーマルを味わい尽くそうと思っています。

――ビートとの走りの違いも楽しんでいるんですね。

乗り味も全く違うんです。ミッドシップエンジンとフロントエンジン、NAとターボ、リア駆動と4WDという具合で、違いを楽しめるということもあって2台所有しているのはあるかもしれません。

ビートはギアチェンジのタイミングなど、上手に乗らないと速く走らないところが魅力で、アルトワークスは、誰が乗ってもビュンビュン進んでいく軽快な走りが魅力ですかね。両者にいえることは、64馬力で100%エンジンを使い切ってこそ速く走れるという面白さがあるということでしょうか。

――それはつまり、軽自動車の魅力ってことですか?

はい。僕は、軽自動車の方が絶対面白いと思うんです。過去に、280馬力のクルマに乗っていたときも、サーキットに行かない限りその性能を日常的には使いこなせないわけで。
だけど、軽自動車は街乗りや高速道路でも、アクセルベタ踏みの全開で走らないとついていけないことがあるんです。限られた走行性能をフルに活かして走ることこそ軽スポーツカーの醍醐味だと思うんですよね。

――ジムカーナは、軽自動車と普通車だとタイムに差は出るんですか?

86/BRZを所有している友達がいてよく一緒に走っていますが、とんでもない差は開かないです。もちろん直線勝負となると勝ち目はありませんが、軽自動車の方が小回りが効くし、ロスを減らしていけば太刀打ちできないというわけではないんです。
手を抜けば遅いですが、真剣に向き合えば速く走ることもできるのが軽自動車の面白いところだと思っています。

――なるほど。確かにそう考えると軽自動車って楽しそうです。

軽自動車だからパワーがないとか、早く走れないという固定概念を持っている人もいらっしゃるし、まぁ、数値だけで見れば事実なんです。だけど、だからこそ楽しめる走り方があるんだということを、沢山の人に知って欲しいです。軽自動車でもカーライフって、すごく楽しいですよ。

そう話すTAKA-Bさんですが、現在ライバル募集中とのことです。
「86/BRZに混ざってジムカーナを走っているのですが、常に自分のタイムとの戦いで……。なんというか、同じ車種の競争相手が欲しいなぁなんて思ったりします」とのこと。

それを聞いて、北海道で、軽自動車オーナーのジムカーナ人口が増えるといいなと思う筆者なのでした。

(文:矢田部明子/写真:川上竜矢)

[ガズー編集部]

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