強風時の運転。知っておきたい6つのポイント

思わぬ強風でハンドルを取られた経験はありませんか? 雨や雪だけでなく、強風にも予備知識と十分な注意が必要です。風に弱いクルマや、特に注意すべき場所、台風への対策、風災にまつわるトラブルをご紹介します。

目次
① 風に弱いクルマ
② 強風時に危険な場所と注意点
③ 台風や、急速に発達した低気圧が接近した際の対策と実害
④ トラブル

① 風に弱いクルマ

1.“横風に弱いクルマ”とは
自分のクルマが、風に強いか弱いか、考えたことはありますか? 人気の高い軽自動車や車高の高いSUV、車体側面の広いミニバンなどは要注意です。これらのクルマは、風の影響を受けやすいと言えます。一般的に“横風に弱いクルマ”は、「車両重量が軽い」「車高が高い」「車体側面の面積が広い」クルマです。他にも、ルーフに荷物を載せているクルマや、空荷のトラックも風に弱いため同様です。

② 強風時に危険な場所と注意点

都市高速や地方の高速道路などには風の影響を受けやすく、特に注意しなければならない場所があります。

2.横風が強く吹きやすい場所
強風時に危険な場所として、真っ先に挙げられるのが高速道路。特に首都高速や湾岸線、阪神高速などの都市高速は、地上から高い位置を通るため風の影響を受けやすいと言えます。さらに高速道路では、吹き流しも注意したいポイント。吹き流しが水平になっている場合、風速は10m/s以上となり、クルマへの風の影響が大きい状態です。その他、防音壁の切れ目やトンネルの出口、山の切り通しや山間部は、狭いところを風が集中して通るため、強風が吹きやすいので注意してください。

3.常に風が強い場所
地方の高速道路では防壁がない、もしくはあっても低いことが多く、常に風が強いと考えたほうがいいでしょう。またレインボーブリッジや東京湾アクアラインなど、海や湾岸にかかる橋の上も要注意。年に数回通行止めになるほど海風が強く吹きやすい場所です。その他、平坦な田園や畑が広がっているところも風を遮るものがないことから、強風にさらされやすいと言えます。

③ 台風や、急速に発達した低気圧が接近した際の対策と実害

台風時や急速に発達した低気圧が接近している場合、自分のクルマはもちろん、路上や隣のクルマなど、周囲の状況にも注意が必要です。

4.台風、発達した低気圧接近時には
台風接近時には、瞬間最大風速が30m/s以上になることもあります。無理な運転は控えてください。もし運転しなければならなくても、危険を感じた際には一時避難をするようにしましょう。
また、強風そのものだけでなく、「看板」「ブロック塀」「樹木」など、強風による路上の障害物にも注意が必要です。早期発見で余裕をもって避けられるよう、スピード控えめ・いつも以上の車間距離を心掛けましょう。さらには、風だけでなく大雨によって視界不良になったら、フォグランプやバックフォグを点けて、周囲のクルマに自分の存在を知らせてください。

多くのドライバーが自分の運転に必死になり、周囲の状況に目を配る余裕がなくなりがちです。いつも以上に余裕をもった運転を心がけてください。

④ トラブル

強風時の走行では、普段は予想もできないトラブルが起きます。

5.強風時に発生するトラブル
強風時の事故原因は、その多くが「強風に驚いて運転操作を誤ったこと」です。例えば、強風にクルマが煽られて車線をはみ出しそうになり、慌てることでハンドル操作のミスが起きることがあります。
他には、路上の障害物を避けようと急ブレーキを踏んだことによる追突事故も発生しています。

6.運転時以外のトラブル
運転時以外では、ドアの開閉時のトラブルが代表的です。例えば、ドアを開く時に風で一気に開き、隣のクルマを傷付けてしまうことや、ドアが一気に閉まり指を挟まれてケガをしてしまうことがあります。JAFが風速30m/sで車内からドアを開けるテストを行ったところ、子どもはもちろん、成人男性でもドアを押さえきれず勢いよく開いてしまい、駐車している隣のクルマにぶつけて大きな傷を付けてしまうという結果が報告されています。
飛来物でクルマが傷付いてしまうことがあるため、駐車場所にも注意が必要です。強風時はできる限り屋内を駐車場所に選び、屋外の場合なら砂利がある場所や砂利が飛んでくる可能性の高い公園や畑の近くは、避けて停めるのがいいでしょう。

風は目には見えませんが、クルマに大きな影響を与えるものです。自分のクルマが風に弱いのかどうかはもちろんのこと、特に注意すべき場所を認識することが大事です。さらに台風などの気象情報にも注意し、安心・安全なカーライフを送りましょう。

[ガズー編集部]

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