SUPER GT最終戦もてぎ決勝、GT500、GT300ともNSXがポール・トゥ・ウィン! ドライバーズタイトルはGT500が12号車Z、GT300は56号車GT-Rが獲得!

  • SUPER GT GT500表彰台

    SUPER GT GT500表彰台

11月6日(日)、2022年シーズンのSUPER GTの集大成となる最終戦、「2022 AUTOBACS SUPER GT Round8 MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」がモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500は100号車 STANLEY NSX-GTが、GT300は55号車 ARTA NSX GT3が勝利を挙げた。
そして注目のタイトル争いも決着! GT500は12号車 カルソニック IMPUL Z、GT300は56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが獲得した。

強い日差しの下では汗ばむほどの好天に恵まれたSUPER GTの最終戦。前日の予選では、GT500はランキング4位に付け奇跡の逆転優勝を狙う100号車 STANLEY NSX-GTが、GT300は今季初となる55号車 ARTA NSX GT3がそれぞれポールポジションを獲得した。

GT500のシリーズタイトルを争う3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Zは4番手、12号車 CRAFTSPORTS MOTUL Zが3番手と上位につけたが、自力優勝の可能性を残していた17号車 Astemo NSX-GTはQ1で敗退、10番手から追い上げる展開となった。

いっぽうGT300は、ランキングトップの56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは7番手、ランキング3位の10号車 TANAX GAINER GT-Rは8番手と4列目にマシンを並べた。
そして、一番の波乱となったのは、2.5ポイント差のランキング2位につける61号車 SUBARU BRZ GT300だ。予選アタック中の最終コーナーでまさかのスピン! ストレートでマシンがクラッシュしQ2進出組の最下位となる16番手からのスタートとなった。

GT500決勝レポート

迎えた63周の決勝レース、ホールショットは100号車 STANLEY NSX-GTが決め、4コーナー過ぎで12号車 カルソニック IMPUL Zが一時2番手に浮上するも19号車 WedsSport ADVAN GR Supraがすぐにポジションを取り戻し、3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Zも従え周回が進む。
そして19号車スープラが蓋をするような形になり、100号車NSXが序盤から逃げ3周目で4秒以上の差を広げていく。

迎えた8周目、9周目に大きくレースが動く。
オープニングラップで8号車ARTA NSX-GTがスピンを喫した原因となったということで、3号車Zにドライブスルーペナルティが出され大きく順位を落とすことに。
さらに9周目には、GT300車両のスピンに端を発した5台が絡むクラッシュが発生! FCYが宣言されたが、その後コース上のオイルの処理のため、セーフティカーに変更となり、レースはいったん落ち着きを取り戻す。

このセーフティカーのタイミングで、オープニングラップで10番手から8番手に順位を上げていた17号車 Astemo NSX-GTが一気に4番手まで浮上し、タイトル獲得に向けて大きなゲインを得ることに成功した。

その後セーフティカー出動下の14周目に、メインストレートでまさかのクラッシュが発生。GT300の2台が激しくクラッシュ。ホームストレートにはマシンのパーツが散乱することとなったが、セーフティカーの隊列はピットロードを通過することで周回は続けられることとなった。

21周目セーフティカーがピットに戻りレースが再開。その再開した周に2番手走行の19号車スープラ、3号車Zがピットイン。その後コース上で19号車スープラの前に出ることに成功した3号車Zが実質の5番手に浮上。

その翌周100号車NSX、12号車Zもピットイン。順位はそのままに、実質の1位で100号車NSXがコースに復帰していく。さらにその翌周に17号車NSXもピットに戻る。ピットアウト直後3号車Zとバトルを繰り広げるが、17号車NSXが意地を見せポジションを死守する。

レースも折り返しを迎えようとする30周目には、トップの100号車NSXと12号車Zが1秒を切るほどに接近。そこに予選11番手から浮上してきた6号車ENEOS X PRIME GR Supraも接近し、3台でのトップ争いの様相となった。

47周目には3号車Zが17号車NSXをかわし4番手に浮上する。17号車はその後もペースが上がらずタイトル争いから脱落していく。その3号車はトップ争いをする3台よりも速いタイムでその差を詰めていくが、なかなか追いつくことはできなかった。

中盤から続いていた100号車NSX、12号車Z、6号車スープラの争いはそのまま順位が入れ替わることなく、100号車NSXが最終戦で勝利、ドライバーズタイトルは12号車Zが獲得することとなった。

GT300決勝レポート

レーススタート直後、2番手スタートの18号車 UPGARAGE NSX GT3が3コーナーで55号車 ARTA NSX GT3をかわしてトップに立つ。
前に出られた55号車NSX GT3だが、5周目には18号車NSX GT3の後ろに迫りトップ争いを繰り広げる。

9周目に出されたFCYからセーフティカーに変わり周回が続いていた14周目にはホームストレートでまさかのクラッシュが発生。5号車  マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号に31号車 apr GR SPORT PRIUS GTが衝突し激しくマシンのパーツが散乱することとなった。ドライバーの冨林、中山ともに無事にマシンから出てくることができている。

レース再開後、26周目にピットアウトした18号車 UPGARAGE NSX GT3が、コースへの復帰直後にペースが上がらず順位を下げることに。

レースも折り返しを迎えるころ、ピット作業を終えた組の1位は52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTに。そこに10号車 TANAX GAINER GT-R、65号車 LEON PYRAMID AMG、56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rというオーダーに。52号車スープラGTもまだタイトルの可能性が残っており、最後までタイトルの行方も分からない状況に。

35周目に55号車がトップでピットを終えてコースに復帰。その後GT300車両がすべてピット作業を終えた段階で55号車NSX GT3、52号車スープラGT、10号車GT-R、56号車GT-Rというオーダーとなった。

そして、ランキング2位の61号車がペースが上がらず下位に沈んでいるため、実質のタイトル争いとなっている10号車の背後に約1秒に迫っていた56号車だが、41周目にまさかの事態が! 4コーナー過ぎで右フロントタイヤが外れてしまいスロー走行に。ピットに戻り再び走行を開始できたものの、21位とポイント圏外に落ちてしまった。

タイトル争いで有利かと思われた10号車GT-Rだが、51周目に87号車 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3にかわされ4位に、さらに18号車NSX GT3とも半周にわたるサイド・バイ・サイドのバトルの末にかわされ5位にまで落としている。

10号車GT-Rをかわした87号車ランボルギーニは、今度は52号車スープラGTに襲い掛かかり56周目にかわし2番手に浮上、これで52号車のタイトルの可能性が遠のいた。

そして今度はタイトルの可能性が残る10号車GT-Rが、88号車Weibo Primez ランボルギーニ GT3にファイナルラップでかわされ万事休す。GT300のドライバーズタイトルは、途中でタイヤがはずれ大きく順位を落とした56号車GT-Rが、奇跡的に獲得することとなった。
レースは55号車NSXがポール・トゥ・ウィンで飾ることとなった。
  • SUPER GT GT300表彰台

    SUPER GT GT300表彰台

SUPER GT第8戦もてぎ GT500結果

順位No.マシンタイムドライバー
1位100STANLEY NSX-GT63Laps山本 尚貴/牧野 任祐
2位12カルソニック IMPUL Z0'01.212平峰 一貴/ベルトラン・バゲット
3位14ENEOS X PRIME GR Supra0'01.888大嶋 和也/山下 健太
4位3CRAFTSPORTS MOTUL Z0'02.795千代 勝正/高星 明誠
5位17Astemo NSX-GT0'16.005塚越 広大/松下 信治
6位37KeePer TOM'S GR Supra0'26.476サッシャ・フェネストラズ/宮田 莉朋
7位19WedsSport ADVAN GR Supra0'33.939国本 雄資/阪口 晴南
8位8ARTA NSX-GT0'40.295野尻 智紀/福住 仁嶺
9位36au TOM'S GR Supra0'45.265坪井 翔/ジュリアーノ・アレジ
10位38ZENT CERUMO GR Supra0'50.036立川 祐路/石浦 宏明
11位16Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT1'11.201笹原 右京/大湯 都史樹
12位64Modulo NSX-GT1'12.783伊沢 拓也/大津 弘樹
13位23MOTUL AUTECH Z3Laps松田 次生/ロニー・クインタレッリ
-24リアライズコーポレーション ADVAN Z55Laps佐々木 大樹/平手 晃平
-39DENSO KOBELCO SARD GR Supra55Laps関口 雄飛/中山 雄一


SUPER GT第8戦もてぎ GT300結果

順位No.マシンタイムドライバー
1位55ARTA NSX GT360Laps武藤 英紀/木村 偉織
2位87Bamboo Airways ランボルギーニ GT30'04.048松浦 孝亮/坂口 夏月
3位52埼玉トヨペットGB GR Supra GT0'08.204吉田 広樹/川合 孝汰
4位18UPGARAGE NSX GT30'11.223小林 崇志/太田 格之進
5位88Weibo Primez ランボルギーニ GT30'21.511小暮 卓史/元嶋 佑弥
6位96K-tunes RC F GT30'24.451新田 守男/高木 真一
7位4グッドスマイル 初音ミク AMG0'25.113谷口 信輝/片岡 龍也
8位10TANAX GAINER GT-R0'25.117富田 竜一郎/大草 りき
9位7Studie BMW M40'50.882荒 聖治/アウグスト・ファルフス
10位360RUNUP RIVAUX GT-R0'51.315青木 孝行/名取 鉄平
11位60Syntium LMcorsa GR Supra GT0'56.976吉本 大樹/河野 駿佑
12位2muta Racing GR86 GT1'06.587加藤 寛規/堤 優威
13位6Team LeMans Audi R8 LMS1'14.906片山 義章/ロベルト・メルヒ・ムンタン
14位11GAINER TANAX GT-R1'19.832安田 裕信/石川 京侍
15位9PACIFIC hololive NAC Ferrari1'26.664木村 武史/ケイ・コッツォリーノ
16位50Arnage MC861'26.815山下 亮生/阪口 良平
17位244HACHI-ICHI GR Supra GT1'27.006佐藤 公哉/三宅 淳詞
18位65LEON PYRAMID AMG1'27.334蒲生 尚弥/篠原 拓朗
19位56リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R1'35.775藤波 清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
20位61SUBARU BRZ R&D SPORT1Lap井口 卓人/山内 英輝
21位20シェイドレーシング GR86 GT1Lap平中 克幸/清水 英志郎
22位22アールキューズ AMG GT31Lap和田 久/城内 政樹
23位48植毛ケーズフロンティア GT-R1Lap井田 太陽/田中 優暉
-5マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号47Laps冨林 勇佑/平木 玲次
-31apr GR SPORT PRIUS GT47Laps嵯峨 宏紀/中山 友貴
-30apr GR86 GT53Laps永井 宏明/織戸 学
-25HOPPY Schatz GR Supra53Laps松井 孝允/野中 誠太


SUPER GT第8戦決勝 フォト

  • SUPER GT第8戦もてぎ決勝 優勝した100号車 STANLEY NSX-GT

    優勝した100号車 STANLEY NSX-GT

  • SUPER GT第8戦もてぎ決勝 12号車 カルソニック IMPUL Z

    12号車 カルソニック IMPUL Z

  • SUPER GT第8戦もてぎ決勝 14号車ENEOS X PRIME GR Supra

    14号車ENEOS X PRIME GR Supra

  • SUPER GT第8戦もてぎ決勝 55号車ARTA NSX GT3

    55号車ARTA NSX GT3

  • SUPER GT第8戦もてぎ決勝 87号車 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3

    87号車 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3

  • SUPER GT第8戦もてぎ決勝 52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT

    52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT

 

(GAZOO編集部)