【トヨタ WRC】第6戦最終日、オジエが激戦を戦い抜き総合3位でフィニッシュ エバンスは総合4位で選手権首位の座を守る
10月11日(日)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・イタリア サルディニアの、競技最終日デイ3がサルディニア島のアルゲーロを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)が総合3位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位でフィニッシュ。エバンスはドライバー選手権首位の座を、オジエは選手権2位の座を守りました。
ラリー・イタリア サルディニアのデイ3は、サービスパークの北側エリアで2本のステージを、サービスを挟むことなく各2回走行。その合計距離は41.90kmと3日間で最短でした。デイ2で総合2位に順位を上げたオジエは、1.5秒差の総合3位につけるライバルと僅差のバトルを展開。1本目のSS13ではベストタイムを記録し、差を1.7秒に拡げましたが、続くSS14で差は0.1秒に縮小。SS15では再びベストタイムをマークし、1.7秒差に戻しました。そして迎えた最終のパワーステージで、オジエは3番手タイムを記録。ボーナスの選手権3ポイントを獲得しました。しかし、総合2位の座を守ることはできず、トップと6.1秒差、総合2位と僅か1秒差の、総合3位でフィニッシュしました。
デイ2で総合4位につけたエバンスは、8.5秒差に迫っていた総合5位のライバルとの差を拡げ、最終的には31.6秒差をつけて順位を守り切りました。その結果、ドライバー選手権では首位の座を堅持。パワーステージでは4番手タイムを刻み、ボーナスの2ポイントを獲得しました。2位オジエとの差は14ポイント差に、3位のライバルとの差は24ポイント差に縮まりましたが、それでもドライバー選手権のリーダーとして、初タイトル獲得を実現するべく残る2戦に挑みます。
詳細はこちら :https://toyotagazooracing.com/jp/wrc/release/2020/rd06-day3.html
ラリー・イタリア サルディニア デイ3の結果
1 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 2h41m37.5s
2 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +5.1s
3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +6.1s
4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +1m02.3s
5 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m33.9s
6 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +2m27.5s
7 ピエール=ルイ・ルーベ/ヴィンセント・ランデ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +4m43.8s
8 ヤリ・フッツネン/ミッコ・ルッカ (ヒュンダイ i20 R5) +8m41.7s
9 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェック・シュツェパニアック(シュコダ ファビアRally2 Evo) +10m02.9s
10 ポントゥス・ティディマンド/パトリック・バース(シュコダ ファビアRally2 Evo) +10m20.9s
R カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC)
(現地時間10月11日16時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
チームコメント
とても興味深いラリー最終日でした。もちろん、最終結果が我々の思い通りにならなかったことは少し残念です。セブは今朝、首位との差を縮めようと素晴らしい仕事をしましたし、本当にエキサイティングなバトルでした。金曜日のステージで出走順が早くタイムを失ったことが、最終結果に影響を及ぼしました。そのことを考えると、セブもエルフィンも非常に良い仕事をしてくれましたし、ドライバー選手権でも多くのポイントを獲得したので、最後のターマック連戦に自信を持って挑むことができます。
<<セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)>>
非常に集中して戦い続けた週末でした。3位という結果はここでの我々の真のパフォーマンスを示すものではないかもしれませんが、ラリーとはそういうものです。今回は多くのステージで2番手スタートとなり、多くのタイムを失いまいました。その後も常に難しい状況が続きましたが、我々はベストを尽くして戦いましたし、自分達のパフォーマンスには失望していません。また、十分なポイントを獲得することもできました。ヤリスWRCにはかなり慣れ、パフォーマンスも感じています。このようなアプローチを続けていけば、将来は明るいと確信しています。
<<セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)>>
今日の1番の目標は、自分よりも下の順位の選手を抑え続けることでしたが、その目標は達成できました。パワーステージでは残念ながらあまり多くのポイントを獲得できませんでしたが、しっかりと結果を残すことはできましたし、十分なポイントを獲得することもできました。もちろん、総合4位以上を望んではいましたが、このラリーを出走順1番手で戦うのは難しく、デイ1の最後には表彰台争いから脱落してしまいました。その後もプッシュし続けましたが、タイム差はあまり縮まらず、最終的には総合4位が現実的であると理解しました。次戦のターマックラリーでは、通常1番手スタートが有利なので、そうなることを期待しています。
次回のイベント情報
WRC次戦は、11月19日(木)から22日(日)にかけて開催される、第7戦「イープル・ラリー」です。初開催は1965年と長い伝統を誇るイープルは、過去ERC(ヨーロッパ・ラリー選手権)や、IRC(インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ)の1戦としても開催されてきましたが、WRCとしての開催は今年が初めてとなります。路面はターマック(舗装路)ですが、側溝のある農道を走行する非常にトリッキーなラリーとして知られています。ラリーの最終日にはWEC(世界耐久選手権)やF1世界選手権も開催される、スパ・フランコルシャン・サーキットでのステージも予定されています。なお、本来はシリーズの最終戦として開催される予定でしたが、新たにイタリアの「ラリー・モンツァ」が12月の第1週目に追加されたため、2020年のWRCは残すところあと2戦となり、いずれもターマックでの戦いとなります。
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[ガズー編集部]
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