トヨタが新型ランドクルーザーを発売。トヨタ初の指紋認証スイッチも。510万円から

トヨタ自動車は、8月2日に新型ランドクルーザーの発売を開始した。ランドクルーザーは1951年8月のTOYOTA BJ型から始まり、以降70年にわたり、それぞれの時代で「世界各地で人の命や暮らしを支える、より豊かな人生を支える一台」を目指し、累計約1,060万台、世界170の国と地域で実績を積み重ねてきている。

今回のフルモデルチェンジで誕生する300シリーズは、
― 信頼性・耐久性・悪路走破性は進化させつつ継承
― 世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走りを実現
を踏まえ、フレーム構造は踏襲しながらもTNGAの考えに基づくGA-F プラットフォームを新たに採用している。

新型ランドクルーザーの価格帯(消費税込み)

【ガソリン車】
3.5L V型6気筒 インタークーラー付 ツインターボ
Direct Shift-10AT(電子制御10速オートマチック)
乗車定員:GXは5人、それ以外は7人

[GX] 5,100,000円
[AX] 5,500.000円
[VX] 6.300,000円
[GR SPORT] 7,700,000円
[ZX] 7,300,000円

【ディーゼル車】
F33A-FTV 3.3L V型6気筒 インタークーラー付ツインターボ
Direct Shift-10AT(電子制御10速オートマチック)
乗車定員:5人

[GR SPORT] 8,000,000円
[ZX] 7,600,000円

  • ZX(ガソリン車)(プレシャスホワイトパール)<オプション装着車>

GA-Fプラットフォームの採用で走りと環境性能を向上

◆ボディ、フレーム

  • 車両として約200㎏の大幅な軽量化を実現
  • ラダーフレームを刷新し、従来型比20%の高剛性化を実現しながら軽量化したことで、衝突安全性能、静粛性、走りの質が向上
  • ボディは高張力鋼板の採用拡大やボンネット、ルーフ、全ドアパネルでアルミニウムを採用
  • パワートレーンの搭載位置を車両後方に70㎜、下方に28㎜移動

これら軽量化、低重心化、前後重量配分が見直され、ドライビングポジションの改善とも相まって、ドライバーの意思に沿う走りを実現し、環境負荷を低減している。

◆新開発サスペンション

  • ハイマウント・ダブルウィッシュボーン式(フロント)とトレーリングリンク車軸式(リヤ)のサスペンションを新開発し、乗り心地と操縦安定性、ブレーキング時の姿勢の安定性を向上
  • 悪路走破性向上のため、ホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)も向上
  • 路面状況や運転操作に応じ、ショックアブソーバーの減衰力を4輪独立で制御するAVS(Adaptive Variable Suspension)には、新たにリニアソレノイドタイプを採用 [ZX、GR SPORTに標準装備]

◆ランドクルーザーならではの新機構

  • 油圧式パワーステアリングに、電動式の操舵アクチュエーターを組み合わせることで、低速時の優れた取り回しや悪路走行時のショック(キックバック)を低減し、レーントレーシングアシストなどの操舵支援機能を追加することが可能に [ZX、GR SPORT、VXに標準装備]
  • ブレーキペダルの操作量をセンサーで検出しする電子制御ブレーキシステムが、最適な制動力を油圧ブレーキで創出 [ZX、GR SPORT、VXに標準装備]
  • リヤのトルセン LSDの採用で、旋回加速時の後左右輪の荷重に応じた駆動力を最適に配分し、高いコントロール性能を実現

◆オフロード走行のサポート機能

(1)マルチテレインセレクト
オフロード走行の路面状況に応じた走行支援を、6つのモード(AUTO/DIRT/SAND/MUD/DEEP SNOW/ROCK)から選択可能に。

(2)マルチテレインモニター
車両周囲の状況確認を4つのカメラでサポートするシステム。フロント・サイド左右・リヤに搭載したカメラでとらえた映像をカメラスイッチで切り替えることで、ドライバーの死角になりやすい車両周辺の路面状況を確認できる。
フロント画面表示中に車両を停止させ、画面内のスイッチを押してアンダーフロアビューに切り替えることで、手前で撮影された過去の映像を床下透過映像を表示。その映像に、現在の車両やタイヤ位置を示す線を合成することで車両下の状態や前輪の位置が確認できる。
車両を透過し、後輪周辺をクローズアップして大きく表示する新ビューを追加し、タイヤ付近の状況や障害物との距離感を把握可能に。
[GXを除く全車に、T-Connect SDナビゲーションシステムとセットでオプション]

(3)12.3インチディスプレイへのオフロード表示機能
傾斜計、デフロックのオン/オフ、アクセル・ブレーキワークなどのオフロード情報表示画面を新設

パワーと環境性能を兼ね備えた新パワートレーン

◆3.5L V6ツインターボ ガソリンエンジン

最高出力305kW(415PS) 最大トルク650N・mの3.5L V型6気筒ツインターボガソリンエンジンを新開発。マルチホール直噴インジェクタ付D-4STの採用やロングストローク化、バルブ挟角の最適配置などを採用し、低速トルクと過給レスポンスが向上。

◆3.3L V6ツインターボ ディーゼルエンジン

ピストン燃焼室、吸気ポート、インジェクタといったエンジン各部の構造を最適化し、227kW(309PS)の最高出力、700N・mの最大トルクと、優れた燃費性能を両立。
新採用の可変ノズル付2ウェイツインターボが、低速域ではシングルターボの高レスポンスによる力強い加速を、高速域ではツインターボの大吸気量によるのびやかな加速を実現。

◆V6ツインターボエンジンの性能を引き出すDirect Shift-10AT

発進時を除くほぼ全域でロックアップが作動。10速化により、ギヤステップのクロス化、全体のギヤレシオのワイドレンジ化を実現し、高速燃費の向上、発進加速・オフロード性能が向上
ガソリンエンジンでは高回転域までの伸びやかなトルク特性を引き出す加速感を、ディーゼルエンジンでは低回転から盛り上がるトルク特性を生かした力強い加速を実現。

パッケージは継承しながら機能性を重視したエクステリア・インテリア

ボディサイズ、ならびに対地障害角(アプローチアングル、デパーチャーアングル、ランプブレークアングル)を従来型から変えず、オフロード走破性を継承しながらも、エクステリア、インテリアはより機能性と快適性を追求している。
※一部グレードについては、バンパー形状等により変更あり

◆本格オフローダーとしてのタフな強靭さと、洗練された大人の深みを融合させたエクステリア

  • 歴代ランドクルーザー(ステーションワゴン型)の、キャビンを後ろ寄りに配置した「キャビンバックワードプロポーション」を継承
  • ラジエーターグリルをヘッドランプと共に高い位置に配置し、前後バンパーの下部も障害物をいなすような造形とするなど、オフロード走行時の機能性を重視したデザイン
  • エンジンフードには大きな凹みを設け、衝突安全性能と前方視界を両立
  • 外板色としてプレシャスホワイトパールを新設定 [ZX、GR SPORTにオプション]

◆使用性に配慮したインテリア

■サードシートの電動格納機能
フロント着座位置を後方に移動しつつ、セカンド・サードシート構造・配置を見直し、居住性・荷室容量の向上と衝突安全性能を両立。電動で格納・復帰できるサードシートはフロア格納式とすることで、荷物積載性を向上。
[電動機構はZX(ガソリン車)、GR SPORT(ガソリン車)、VXに標準装備]

■オフロードにおける機能性を追求したインストルメントパネル形状やスイッチ配置

  • インストルメントパネル上部を水平基調とし、過酷な路面変化の中でも車両姿勢を把握しやすい形状に
  • 車両状況が把握しやすいよう、スピード・エンジン回転・燃料・水温・油圧・電圧が直感的に視認できる、6針式のメーターを採用
  • ドライブモードセレクト、マルチテレインセレクト、ダウンヒルアシストコントロール、クロールコントロールのモードセレクトを一つのダイヤルに統合
  • 各種スイッチ類は、走行・駆動系、オーディオ系、空調系など機能ごとに集約して配置

■使用性と快適性に配慮したインテリア

  • 快適温熱シートとシートベンチレーションをフロントシートに加え、セカンドシートにも装備 [ZX、GR SPORT。VXはフロントシートのみ]
  • 幅広なセンターコンソールBOXは、両開き機構を採用し、運転席・助手席だけでなく後席からのアクセスも可能に
  • ペットボトル飲料などを保冷できるクールボックスを設定 [GXを除く全車にオプション]。
  • インストルメントパネルセンターの運転席側に「ナノイーX」を放出する吹き出し口を全車標準装備
  • 高精細な12.3インチのワイドタッチディスプレイを設定 [GXを除く全車にオプション]。
  • 車両に最大3名分の車両設定(ドライビングポジション、エアコン等の室内設定、メーター等の表示設定)を記憶させ自分好みの設定をスムーズに割り出せる、マイセッティングを採用
  • スマートキーを携帯していれば、リヤバンパーの下に足を出し入れするだけで、バックドアが自動開閉するハンズフリーバックドアを採用 [ZXに標準装備、VXにオプション]
  • 対地障害角の最大渡河性能(上)、登坂能力(左下)、最大安定傾斜角(右下)

「Toyota Safety Sense」やトヨタ初となる指紋認証スタートスイッチを採用

◆セキュリティ

指紋認証スタートスイッチ(トヨタ初)を採用。
スタートスイッチ中央に指紋センサーを採用。スマートキーを携帯し、ブレーキを踏みながらスタートスイッチ上の指紋センサーにタッチすると、車両に登録された指紋情報と照合しエンジンが始動する。
[ZX、GR SPORT、VX、AXに標準装備、GXにオプション]

◆安全装備

先進機能を付与した最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を採用。歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼)を検知し、衝突回避または被害軽減に寄与するプリクラッシュセーフティに、交差点での対向直進車や右左折時に前方から来る横断歩行者の検知機能、ドライバーによる回避操舵をきっかけに操舵と車線逸脱抑制をサポートする緊急時操舵支援機能を追加

  • 駐車時などの低速走行時における衝突被害軽減に寄与するパーキングサポートブレーキ(前後方静止物、後方接近車両、後方歩行者)を採用
  • 障害物の有無にかかわらず、アクセルの踏みすぎや踏み間違いを検知するとクルマの加速を抑制するプラスサポートを設定 [全車にオプション]
  • リヤウォッシャースイッチと連動して、バックカメラに付着した汚れを落とす「カメラ洗浄機能」を設定 [寒冷地仕様とセットで全車にオプション]
  • 降車時の危険も知らせてくれるブラインドスポットモニター(停車時警報機能)を採用
  • 道路とクルマ、クルマ同士が通信し、死角のクルマや歩行者の存在、緊急車両の接近等のお知らせやよりスムーズなクルーズコントロールの追随走行を可能にするITS Connectを設定 [全車にオプション]
  • 指紋認証スタートスイッチとオートアラーム(セキュリティシステム作動時)の表示

また、ランドクルーザーの70周年、今回の300シリーズのランドクルーザーの発売を記念した各種企画やサイトも立ち上がり、世界で愛されてきたランドクルーザーならではの盛り上がりも見せている。
ぜひ下記の情報もご覧いただきたい。

■70周年特別仕様車パーツについて
海外で発売が予定されている70周年特別仕様車のパーツ(車両部品や用品)が、8月2日(月)以降、日本では販売店装着オプションとして販売される。

1.新型ランドクルーザー向けパーツ
https://toyota.jp/landcruiser/option/

2.ランドクルーザー70・既販車向けパーツ
(対象車種:2014年発売・30周年限定車 VAN:GRJ76K-RKMNK、PICK-UP:GRJ79K―DKMNK)
https://toyota.jp/info/landcruiser/70th-memorialparts/

■トヨタ公式YouTubeチャンネル「ランクルちゃんねる」
ランドクルーザーの歴史や魅力を発信していく「ランクルちゃんねる」で、8月1日にオンラインイベント
「70th LAND CRUISER DAY」が開催した。

フォトギャラリー


トヨタは、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ「幸せを量産する」ことに取り組んでいます。1937年の創業以来80年あまり、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートすることが、企業の成長にも繋がると考え、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在トヨタは、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも一層力を入れ、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。この変革の中において、引き続き創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。

SDGsへの取り組み:https://global.toyota/jp/sustainability/sdgs/

[ガズー編集部]