トヨタ、「GR FOUR」を採用したGRカローラを北米で世界初公開! 日本での発表は2022年後半
2022年4月1日(日本時間)、TOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)はアメリカで新型車GRカローラを世界初公開した。日本での発表は2022年の後半の予定となっている。
アメリカはカルフォルニア、ロングビーチで開催されるフォーミュラドリフトの開幕戦で発表のイベントが行われたGRカローラ。全米で開催され、毎戦10万人以上のファンを集める人気のドリフトレースを発表の場に選んだことからも、よりストリートでの走りのイメージを意識した新型車といえるだろう。
1973年にトヨタとして初めてWRCで優勝を果たしたのはTE25カローラ(2代目カローラの1600SRがベース)であり、カローラはTGRが掲げる「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の礎となっている車種の一つである。
そして、トヨタ自動車の豊田章男社長の「お客様を魅了するカローラを復活させたい」という強い思いも、GRカローラには込められているという。
GRカローラの開発には水素エンジンカローラの技術もフィードバック
このGRカローラの開発において、スーパー耐久に参戦している水素エンジンカロ―ラによる過酷なレース環境下での技術的なフィードバックが生かされている。
さらに、未舗装路や雪道などさまざまな環境でのテストを繰り返し、マスタードライバーであるモリゾウ(豊田章男社長の別名)やレーシングドライバーの石浦宏明、全日本ラリーのチャンピオンでもある勝田典彦など、社内のテストドライバーのみならず、それぞれ独自の技量を持つドライバー達による、総合的な開発作業が行われてきている。
GRカローラは、GRヤリスに搭載されている1.6リッター直列3気筒ターボエンジンをベースに改良を進め、最大出力は304馬力を誇る。 また、GRヤリスにも搭載されている「GR-FOUR(4WDシステム)」をGRカローラの仕様に合わせて最適化している。
また、カローラスポーツのボディフレームを採用し、ロングホイールベースの高速安定性はそのままに、前後ともに車幅を広げることでコーナリング性能を高めスポーティなドライビングを実現している。しかし5ドア、5人乗りのレイアウトはそのままに、日常シーンでの使い勝手もしっかりと考慮されている。
モータースポーツで鍛えられた機能美を備えたデザイン
<エクステリア>
- カローラスポーツのボディフレームを採用し、フロント20mm、リア30mmのワイドスタンス化
- 1.6リッター直列3気筒ターボエンジンの出力をさらに高めるために開発された印象的なトリプルエキゾーストのマフラー
- さまざまなシチュエーションで冷却と空力の性能を発揮するために、フロントバンパーのエアインテークとフロントフェンダー、フードバルジのエアアウトレットを採用
<インテリア>
- ステアリングからの最適な移動を考慮したショートストロークのシフトレバー
- ドリフトなどスポーツシーンをイメージした手動のパーキングブレーキ
- 新開発のフルTFTメーターを採用。プロのレーシングドライバーからのフィードバックを生かしスポーティでありながら運転中の視認性も向上
GRヤリスの1.6リッター直列3気筒ターボエンジンを進化
- エンジンの排気効率を向上させることで、304馬力という高出力化を実現
- 新規開発したトリプルエキゾーストマフラーは、排気圧と騒音を低減しながら、圧倒的な加速感を実現
優れた走行安定性を実現するワイドトレッドとロングホイールベース
トヨタカローラスポーツのボディフレームを採用し、ロングホイールベースの優れた走行安定性を保ちながら、前輪を60mm、前輪を85mm拡大することでコーナリング性能を向上
進化した「GR-FOUR」と高剛性ボディ
「GR-FOUR」の4WDシステムは、GRヤリスと同様に、電子制御多板クラッチの使用で前後の駆動力を変更することができる。
さらに、GRカローラでは、駆動力配分を制御するシステムの「4WD」モードと、アクセルレスポンスやステアリングなどを制御する「ドライブ」モードを分離することで、ドライバーの好みや走行環境に合わせたモード選択が可能となっている。
ボディ剛性も強化され、トヨタ元町工場のGRファクトリーでの生産により実現した高剛性の基本フレームワークに加え、後輪、床下トンネル、燃料タンク前床下にブレースを追加し、ハンドリングの安定性を向上させている。
また、GRヤリスでも採用された、ルーフパネルにより、剛性の向上と軽量化を実現している。
スポーツカーでも高度な安全性とセキュリティ
最新の予防安全の機能パッケージであるToyota Safety Senseを準装備
1966年に誕生したカローラ。50年以上の時を経て、さまざまな世代の方に乗り継がれ、そしてセダン、ワゴン、ハッチバック、さらにはSUVとフルラインナップ化が進んでいる。
そして、今回はよりハイパフォーマンスで、運転するというドライビングプレジャーに特化したモデルを追加することで、カローラに新たな1ページが開かれることとなった。
身近な存在でありながら、憧れをも内包することとなったカローラ。GRカローラの日本でのデビューが待ち遠しい。
新型車GRカローラ(北米仕様)の主な諸元(開発目標値)
全長 | (mm) | 4,410 | |
---|---|---|---|
全幅 | (mm) | 1,850 | |
全高 | (mm) | 1,480(アンテナを含む数値。ルーフ高は1,455) | |
ホイールベース | (mm) | 2,640 | |
トレッド前 | (mm) | 1,590 | |
トレッド後 | (mm) | 1,620 | |
乗車定員 | 5 | ||
車両重量 | (kg) | 1,475 | |
エンジン | 1.6L直列3気筒インタークーラーターボ | ||
型式 | G16E-GTS | ||
内径×行程 | (mm) | 87.5×89.7 | |
総排気量 | (L) | 1.618 | |
圧縮比 | 10.5 | ||
最高出力 | (kW[PS]/rpm) | 224[304]/6,500 | |
最大トルク | (N・m[kgf・m]/rpm) | 370[37.7]/3,000~5,550 | |
トランスミッション | iMT(6速マニュアルトランスミッション) | ||
駆動方式 | スポーツ4WDシステム“GR-FOUR” 電子制御多板クラッチ式4WD(3モード選択式) |
||
変速比 1/2/3/4/5/6/後退 |
3.538/2.238/1.535/1.162/1.081/0.902/3.831 | ||
減速比 1~4/5、6、後退 |
4.058/3.45 | ||
差動装置 | フロント | トルセン®LSD | |
リヤ | トルセン®LSD | ||
サスペンション | フロント | マクファーソンストラット式 | |
リヤ | ダブルウィッシュボーン式 | ||
ブレーキ | フロント | ベンチレーテッドディスク(18インチアルミ対向4ポットキャリパー) | |
リヤ | ベンチレーテッドディスク(16インチアルミ対向2ポットキャリパー) | ||
ホイール | 18インチ グロスブラック15スポークキャストアルミホイール | ||
タイヤ(フロント・リヤ) | 235/40R18 Michelin Pilot Sport 4 | ||
燃料タンク容量 | (L) | 50 |
トヨタは、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ「幸せを量産する」ことに取り組んでいます。1937年の創業以来80年あまり、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートすることが、企業の成長にも繋がると考え、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在トヨタは、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも一層力を入れ、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。この変革の中において、引き続き創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。
[GAZOO編集部]
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