モータースポーツからの熱い思いを競技車両の展示で伝えるMAZDA/MAZDA SPIRIT RACING。次期CX-5のワールドプレミア色も。・・・東京オートサロン2026

「ロードスター」をはじめ「RX-7」「コスモスポーツ」など歴史に残るスポーツカーを世に送り出してきたマツダ。そんなマツダは東京オートサロンに5台のクルマを展示した。

まずはレースマシンが2台。ロードスターの「MAZDA SPIRIT RACING RS Future concept」と「マツダ3」の「MAZDA SPIRIT RACING 3 Future concept」で、いずれもスーパー耐久レースにおいてメーカーの開発車両などが参加できる「ST-Q」クラスに参戦するモデルだ。ちなみに後者は2.2リッターのディーゼルターボエンジンを積んでいる。

さらに、「CX-60」をベースとしてクロスカントリー系の国内ラリーに参加する「TCP MAGIC with TOYO TIRES MAZDA CX-60」も展示。CX-60はやや大きなボディのSUVなので競技車両としてのポテンシャルが気になる人もいるかもしれないが、大排気量の直6ディーゼルターボエンジンを縦置きに積む後輪駆動ベースのAWDとして優れた走りを見せてくれるのだ。

また、マツダは今回、ふたつのワールドプレミアを用意した。ひとつはネイビーブルーマイカを外板色とした次期「CX-5」(欧州仕様車)。国内未発表の次期型CX-5だが、すでに欧州で発表済みとなっているほか昨年秋のジャパンモビリティショーにも展示されているので「今さら…」と感じた人もいるかもしれない。しかし、ワールドプレミアなのだ。
その理由はボディカラー。今回の展示車両(2台展示された次期CX-5のうちの1台)に塗られたネイビーブルーマイカはこれまで公開されていない、本邦初公開の色なのである。

さて、今年はプレスカンファレンスという形を取らなかったマツダだが、「MAZDA SPIRIT RACINGトークショー」として同社のモータースポーツ活動のキーマンが登壇。
MAZDA SPIRIT RACINGの代表を務める前田育男氏が「レースに参戦する意義」や「レースでクルマを鍛える重要性」について語ったほか、担当エンジニアが「MAZDA MOBILE CARBON CAPTURE」を呼ぶCO₂回収装置について説明。これは走りながら排出ガスに含まれるCO₂を回収することで、CO₂排出量を減らすというアイデアだ。

エンジニアは「レースに参戦するマシンにこれを装着しているが、装着してもタイムはそう変わらない。レースというフィールドで鍛えながら今後数年かけて進化させ、量産車に搭載することを目指していく。CO₂の排出を減らす方法はいろんなアプローチがあるが、他車とは全く異なるこれもそのひとつの方法。我々も内燃機関を捨てたくないし、いつまでも楽しみたい。これが実現すれば内燃機関車を長く愛することができる」と語った。
そんな独自路線もマツダという会社の魅力と言っていいだろう。かつて『ロータリー』を独自技術として本格的に実用化して世界を驚かせたように。

MAZDA CX-5(欧州仕様車) 新色 ネイビーブルーマイカ(世界初公開)
日本では今年の正式発表が予定されている次世代「CX-5」。モデルチェンジによって国内通算3世代目となるモデルだ。東京オートサロン2026に展示された2台の次期CX-5のうち1台は、なんとこの日が世界初公開となるボディカラー。

MAZDA SPIRIT RACING RS Future concept
マツダのモータースポーツ活動を担う「マツダ・スピリット・レーシング」がスーパー耐久シリーズを走らせるレース車両。レース参戦を通じて低炭素ガソリン(E20)燃料、カーボンニュートラルタイヤ、再生カーボンパーツ、空力改善などのテストを行なう。

MAZDA SPIRIT RACING 3 Future concept
スーパー耐久シリーズに参戦するもう1台のマツダ・スピリット・レーシングのマシン。
リニューアブルディーゼル燃料(HVO100%)や再生カーボンパーツに加えレースという過酷な環境でマツダ独自のCO₂回収装置「Mazda Mobile Carbon Capture」の実証実験も行なう。

TCP MAGIC with TOYO TIRES MAZDA CX-60
マジック、TOYO TIRES、そしてマツダの3社のジョイントプロジェクトとして、クロスカントリーラリーの『XCRスプリントカップ北海道』に参戦したマシン。ラリーという過酷な走行環境での競技を通じて技術を鍛え、得られた知見を量産車にフィードバックしていくことを目的としている。

MAZDA MOBILE CARBON CAPTURE (CO2回収装置モックアップ)
『走るほどにCO2を減らす』としてCO2削減に貢献する独自のアイデア。多孔質構造を持つゼオライトをCO2吸着剤として採用し、排出ガス中のCO2を吸着できることをレースを通じて実証している。将来的には市販車に搭載し、走行時の二酸化炭素排気量を大きく減らすことを目指す。

MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R(2025)1/18 (モデルカー)
何を隠そう東京オートサロン2026のマツダブースで世界初公開となった2つの展示のうちの“もうひとつ”。200台が限定販売される実車「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」のモデルカーだ。フルバケットシートや4点式ハーネスをはじめ、専用エアロパーツ、メッシュ状の専用ラジエターグリル、各種オーナメント、専用ホイール、ブレーキキャリパー、大径マフラー、スポーツタイヤなど12Rの魅力を1/18ビックスケールで精密に再現。69,500円(税込)で販売される良き大人のホビーである。

(文章・写真:工藤貴宏)
[GAZOO編集部]