【レクサス LS 新型】旭CE「見た瞬間に引き込まれるデザインへの挑戦から始まった」

レクサス LS ジャパンプレミア
トヨタ自動車は6月26日、2017年秋に発売する新型レクサス『LS』を日本初公開するとともに、新たに搭載する予防安全技術を公表した。新型LSのチーフエンジニアを務める旭利夫氏は「我々の開発は、見た瞬間に引き込まれるデザインへの挑戦から始まった」と語った。

というのも新型LSの開発にあたり豊田章男社長から「初代LSの衝撃を超えるクルマを」との命題を与えられたためで、旭チーフエンジニアは「この言葉を投げかけられてからというもの、お客様に初代LSを超える感動を提供するクルマとは何だろうと大いに悩んだ」と明かす。

その結果、「見た瞬間に引き込まれるエモーショナルかつ独創的なデザイン、ステアリングをずっと握っていたくなるような走りの気持ち良さ、そして初代からDNAとして受け継ぐ二律双生、人間中心、おもてなしを徹底的に追求しながら、レクサスならではの人に寄り添う先進技術で時代をリードしていく」ことを目指したと旭チーフエンジニアは振り返る。

そこで最初の挑戦となったデザインでは「ブランドの象徴として何かに似ていることは絶対に許されない。それでいて風格を兼ね備えていることが求められた。我々はセダンやクーペというカテゴリーを超えた唯一無二の迫力ある存在感を追求した」という。

中でも「とくにこだわったのはフラッグシップとしての威厳と色気のあるしなやかさ」とした上で、「低重心なGA-Lプラットフォームと6ライトキャビンが、地を這うように低く流れる流麗なプロポーションとフラグシップセダンにふさわしい居住性を両立させている」と解説した。

さらにレクサスならではの匠の技として「スピンドルグリルでは、コンピューターモデリングの匠が5000以上にも及ぶ膨大な面のひとつひとつを手作業で造り込み、匠の技とテクノロジーを融合させている」ことも明かしていた。

一方、走りに関しては「LSのDNAである乗り心地、静粛性、滑らかな走りなどの快適性をしっかり継承しながらも、エモーショナルな走りにこだわった」と旭チーフエンジニアは語る。

具体的には「リニアで正確なステアリングの応答、揺れを抑えたボディフラットネス、制動、操舵、加速が気持ち良く決まるコントロールリズム、アクセルを踏み込んだ時の心地良いサウンド」を実現させるため、「新開発のGA-Lプラットフォームを採用し、低重心、最適な前後重量配分、ボディの高剛性化を図った」としている。

また先進技術に関して旭チーフエンジニアは「歴代のLSは時代をリードする安全技術を常に採用してきた。新型LSも交通事故死傷者ゼロ社会を切り拓き、先進の安全技術のトップランナーを目指し開発を進めてきた」と話す。

すでに2017年1月のデトロイトモーターショーでの新型LSワールドプレミア時に、世界初となるアクティブ操舵回避支援の機能を持つプリクラッシュセーフティシステムや、自動車専用道での車線維持と車線変更を支援する高度運転支援技術『レクサスCoDrive』の初採用などが公表されているが、今回新たにパーキングサポートブレーキに車両後方の歩行者を検知して衝突の危険がある場合には警報やブレーキ制御で衝突被害を軽減する機能を追加されることが明らかにされた。

旭チーフエンジニアは「予防安全技術で力を入れた機能のひとつ」とした上で、「人とクルマに頻繁に行き交う駐車場での接触事故を防ぐもので、歩行者、とくに小さな子供までを検知し死角が生まれやすい後方に対する支援を強化している」と解説していた。

(レスポンス 小松哲也)

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