【トヨタGR】あえてスポーツモデルに力を入れる豊田社長の危機感
トヨタ自動車は9月19日、スポーツカーの新ブランド「GR」を展開すると発表し、販売する『ヴィッツ』『プリウスPHV』『ハリアー』『マークX』『ヴォクシー』『ノア』の6車種を披露した。
会場となった東京・青海のメガウェブは多くのテレビカメラが並び、用意された報道陣の席は満席となり、立ち見が出るほどの賑わいだった。そのなかで豊田章男社長が強調したのが「ファン・トゥ・ドライブ」、走る歓びを追求すること。
「クルマの歴史はすでに100年が経過し、大きな変革期を迎えている。そのなかでわれわれが進めているのは、次の100年もクルマというものが楽しいぞということだ。単なる移動手段やコモディティしていくのではなく、クルマって楽しいんだ、だから愛がつくんだ。ファン・トゥ・ドライブなんだということをこの先100年後もやれるように戦っていく」と豊田社長は話す。
自動車業界は今、欧米の自動車メーカーを中心に電気自動車(EV)戦略を打ち出したり、IT企業がEVを発表するなど、EVへの流れが一気に加速している。そういうなかで、トヨタはハイブリッド技術を中心にプラグインハイブリッド車、燃料電池車(FCV)、ガソリン車などを販売し、EVについては現在開発中でこれから出していく方針だ。
「EVが今話題になっているが、どういうクルマが選ばれるかというかはお客さまと市場が決めていくこと。トヨタはワイドチョイスがあるなかで、お客さまと市場の動向に合わせて現実的な解を探していこうと思う。EVだけと決めつけていくことは考えていない」と豊田社長。
特に今力を入れているのは、クルマとしての性能を高めることで、現在一般従業員が中心になって5大陸走破プロジェクトを実行している。その中には標高5000mを超える山道を走るなど過酷な環境もある。また、世界最高峰のラリーレースであるWRCにも参戦している。そこで得られた知見を「もっといいクルマづくり」に活かそうというわけだ。「過酷な体験をイメージしながらつくるクルマと、限られたテストコースを走ってつくったクルマとでは自ずと結果は変わってくる」(豊田社長)。
そうして形になったクルマが今回披露した「GR」シリーズだ。そこには豊田社長の危機感が読み取れる。クルマがコモディティ化しつつあるなか、このままではトヨタとしての存在感がなくなってしまう。クルマというのは本来、運転して楽しむものということを訴える必要があったのだ。
発表会が終わった後、豊田社長は自らハンドルを握り、報道陣を同乗させてドリフト走行などを披露し、クルマの楽しさをアピールしていた。
(レスポンス 山田清志)
会場となった東京・青海のメガウェブは多くのテレビカメラが並び、用意された報道陣の席は満席となり、立ち見が出るほどの賑わいだった。そのなかで豊田章男社長が強調したのが「ファン・トゥ・ドライブ」、走る歓びを追求すること。
「クルマの歴史はすでに100年が経過し、大きな変革期を迎えている。そのなかでわれわれが進めているのは、次の100年もクルマというものが楽しいぞということだ。単なる移動手段やコモディティしていくのではなく、クルマって楽しいんだ、だから愛がつくんだ。ファン・トゥ・ドライブなんだということをこの先100年後もやれるように戦っていく」と豊田社長は話す。
自動車業界は今、欧米の自動車メーカーを中心に電気自動車(EV)戦略を打ち出したり、IT企業がEVを発表するなど、EVへの流れが一気に加速している。そういうなかで、トヨタはハイブリッド技術を中心にプラグインハイブリッド車、燃料電池車(FCV)、ガソリン車などを販売し、EVについては現在開発中でこれから出していく方針だ。
「EVが今話題になっているが、どういうクルマが選ばれるかというかはお客さまと市場が決めていくこと。トヨタはワイドチョイスがあるなかで、お客さまと市場の動向に合わせて現実的な解を探していこうと思う。EVだけと決めつけていくことは考えていない」と豊田社長。
特に今力を入れているのは、クルマとしての性能を高めることで、現在一般従業員が中心になって5大陸走破プロジェクトを実行している。その中には標高5000mを超える山道を走るなど過酷な環境もある。また、世界最高峰のラリーレースであるWRCにも参戦している。そこで得られた知見を「もっといいクルマづくり」に活かそうというわけだ。「過酷な体験をイメージしながらつくるクルマと、限られたテストコースを走ってつくったクルマとでは自ずと結果は変わってくる」(豊田社長)。
そうして形になったクルマが今回披露した「GR」シリーズだ。そこには豊田社長の危機感が読み取れる。クルマがコモディティ化しつつあるなか、このままではトヨタとしての存在感がなくなってしまう。クルマというのは本来、運転して楽しむものということを訴える必要があったのだ。
発表会が終わった後、豊田社長は自らハンドルを握り、報道陣を同乗させてドリフト走行などを披露し、クルマの楽しさをアピールしていた。
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