【トヨタGR】なんと210PSオーバー、ヴィッツGRMN はフランスで製造される帰国子女

ヴィッツGRMN
19日に発表されたトヨタの新スポーツカーブランド「GR」。GRとして世に送り出される車両は気軽にスポーツドライブを楽しめる「GRスポーツ」をボトムとしていくつかのシリーズに分かれており、その頂点に立つのが広範囲にチューニングを施した究極のスポーツモデル「GRMN」だ。

「GRMN」として発売が予告されているのは現時点では『ヴィッツGRMN』1モデルのみ。2018年春ごろの発売を予定している。

驚くのは心臓部だ。スーパーチャージャーを組み合わせた1.8リットルエンジンはなんと最大出力210PS以上、最大トルク250Nmと公表されている。1.5リットルエンジンを搭載する「ヴィッツGR SPORT」が109PS、2013年に200台が限定発売された先代「ヴィッツGRMNターボ」でも152PSだった。それが一気に200PSオーバーの世界に足を踏み込むのだから非常に興味深い。

このヴィッツGRMNのエンジン以外のモデファイメニューは、専用フロントスポーツシート、ザックス製ショックアブソーバー、ブレース追加、専用メーター。BBS軽量鍛造ホイール、小径ステアリングホイール、そしてLSDなどが予定されている。車両重量は1140kgの見込みだ。

そんなヴィッツGRMNでエンジン以外にも興味深いのが車体そのものである。日本では発売されていない3ドアボディを選んでいるのだ。発売されていないどころか、日本では生産もされていないボディタイプである(先代モデルも3ドアだったが、その時は北米向けの3ドアを日本国内で生産していた)。

「ベースはフランス工場で作られる欧州仕様の『ヤリス』です。日本向けヴィッツGRMNの製造もフランスでおこない、日本へ輸入します」というのはGAZOO Racing CompanyのGR開発統括部でヴィッツGRMNの開発を担当する佐々木良典さん。

「ヤリスは高トルクのディーゼルエンジンに対応した車体構造になっているので、ボディだけでなくサスペンションフレームなども非常にしっかりしています。GRMNではさらに車体強化を施すことにより210馬力を超えるパワーをしっかり受け止めます」という。

ちなみにフランスで作られるといってももちろんハンドル位置は右。しかし、ウインカーレバーは一般的な国産車とは異なり多くの右ハンドル輸入車同様、ISO準拠というかイギリス式にステアリングコラムの右ではなく左側についていた。

(レスポンス 工藤貴宏)

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