【WRC 第8戦】トヨタ、フィンランド戦を2年連続制覇…タナク完勝、豊田社長も現地で歓喜
世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリーフィンランド」が26~29日に開催され、トヨタ・ヤリスWRCを駆るオット・タナクが今季2勝目を飾った。トヨタはフィンランド戦2年連続優勝で、ワークス復帰2年目も昨季(復帰初年度)に並ぶ2勝目をあげている。
約1カ月半の間隔を挟んでの今季後半戦初戦は、高速グラベル(未舗装路)を主体とする伝統の一戦、ラリーフィンランド。そこでトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing WRT)が2年連続優勝をやってのけた。チーム本拠があり、チーム代表のトミ・マキネンを筆頭にドライバーやコ・ドライバーにも出身者が多い“母国ラリー”の連覇でもある。
勝ったのは#8 オット・タナク(彼はエストニア出身)。タナクは最終日を前に40秒近いリードを築いての首位、最終日もそのままリードをコントロールするようにして走り、勝利をつかんだ。コントロールするように、とはいえ、最終のパワーステージ(総合順位とは別に、ステージ上位5台にドライバーズポイントが付与される)でも1位となり、25+5点のフルポイントを奪取、完勝と評していい勝利だった。
#8 オット・タナクのコメント
「すべてが自分が望んだように進み、完璧な週末となった。金曜日は早い出走順に苦労したが、その後はリードを拡げていくことができたよ。完璧な準備をしてラリーに臨み、チームも手厚くサポートしてくれた。すべてがひとつになれば、このような良い結果が得られる。自分にとってもホームイベントのような一戦であり、フィンランドに拠点を置くチームとともにあげた優勝は特別なものだ」
今季からトヨタに加入したタナクはフィンランド戦は初制覇で、今季2勝目。トヨタも今季2勝目で、ワークス復帰初年度だった昨季の勝利数に並んだ。3位にも#7 ヤリ-マティ・ラトバラが入りダブル表彰台。#7 ラトバラは2位の#10 マッズ・オストベルグ(シトロエンC3WRC)に2.8秒差であり、あと少しでトヨタは1-2フィニッシュだった。
もうひとりのトヨタ勢、昨年のフィンランド戦ウイナーである#9 エサペッカ・ラッピも最終日を前に4位と好位置につけていたのだが、残念ながら彼は最終日にクラッシュでリタイアを喫してしまった。とはいえ、マキネン代表が「なんという週末、なんというラリー!」とコメントするように、トヨタは素晴らしい成果をおさめている。
また、今回のラリーにはトヨタの豊田章男社長も姿を見せており、フィニッシュ直後は優勝クルーやマキネン代表とともに優勝車の屋根に乗り、表彰式にも登壇するなどして、喜びを分かちあっていた。
豊田章男社長のコメント(抜粋)
「チームの本拠地で母国とも呼べる、ここフィンランドでの勝利(を現地で味わうこと)が、これほど嬉しいものとは思いませんでした。この感動をもたらしてくれたチームのみんなにお礼を言いたいと思います。この場に一緒にいさせてくれて、そして、その一番高いところからの景色を見させてくれて本当にありがとう!」
「ドライバーたちがホームロードを心から楽しんで運転しているのが、コースサイドから見ていても伝わってきました。フィンランドの道が、ドライバーにとって楽しく、安心して走れるクルマをつくってくれたのだと思います。また、地元のみなさんが、こんなにもトヨタGAZOOレーシングを温かくサポートし、応援してくださっている姿を見て、この地が本当の意味で母国なんだと実感することもできました」
「今は日本でのWRCは開催されておりませんが、もうひとつの母国である日本で、今日のように3カ国(フィンランド、エストニア、日本)の旗がはためくことを、表彰台の上で空を見上げながら想像していました。近い将来、その日を迎えられたらと、あらためて強く願っています」
2019年秋の復活開催を目指し、招致準備委員会が活動に入っているWRC日本ラウンド(開催予定地は初となる中部地方)。こちらへの期待感も滲ませる旨が豊田社長から語られたあたり、WRC日本ラウンドとトヨタは必ずしも直結する関係にはないが、実現に向けての期待値が高まるところだ。
なお、ドライバーズポイント首位の#5 ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)は今回9位。また、彼を追うディフェンディングチャンピオンの#1 セバスチャン・オジェ(フォード・フィエスタWRC)は5位だった。両者の差は21点。また、ランク3位は#8 タナクで、首位から46点差となっている。
マニュファクチャラー(チーム)部門のタイトル争いでは、HYUNDAI SHELL MOBIS WORLD RALLY TEAMが首位で、26点差の2位がM-SPORT FORD WORLD RALLY TEAM、さらに1点差でTOYOTA GAZOO Racing WRTが続いている。
次戦第9戦はドイツが舞台。ターマック(舗装路)戦の「ラリードイチェランド」は8月16~19日に開催される。残り5戦、上げ潮ムードに思えるトヨタ勢には昨季実現できなかった“シーズン3勝目”と、チャンピオン争い本格参入を期待したい。
(レスポンス 遠藤俊幸)
約1カ月半の間隔を挟んでの今季後半戦初戦は、高速グラベル(未舗装路)を主体とする伝統の一戦、ラリーフィンランド。そこでトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing WRT)が2年連続優勝をやってのけた。チーム本拠があり、チーム代表のトミ・マキネンを筆頭にドライバーやコ・ドライバーにも出身者が多い“母国ラリー”の連覇でもある。
勝ったのは#8 オット・タナク(彼はエストニア出身)。タナクは最終日を前に40秒近いリードを築いての首位、最終日もそのままリードをコントロールするようにして走り、勝利をつかんだ。コントロールするように、とはいえ、最終のパワーステージ(総合順位とは別に、ステージ上位5台にドライバーズポイントが付与される)でも1位となり、25+5点のフルポイントを奪取、完勝と評していい勝利だった。
#8 オット・タナクのコメント
「すべてが自分が望んだように進み、完璧な週末となった。金曜日は早い出走順に苦労したが、その後はリードを拡げていくことができたよ。完璧な準備をしてラリーに臨み、チームも手厚くサポートしてくれた。すべてがひとつになれば、このような良い結果が得られる。自分にとってもホームイベントのような一戦であり、フィンランドに拠点を置くチームとともにあげた優勝は特別なものだ」
今季からトヨタに加入したタナクはフィンランド戦は初制覇で、今季2勝目。トヨタも今季2勝目で、ワークス復帰初年度だった昨季の勝利数に並んだ。3位にも#7 ヤリ-マティ・ラトバラが入りダブル表彰台。#7 ラトバラは2位の#10 マッズ・オストベルグ(シトロエンC3WRC)に2.8秒差であり、あと少しでトヨタは1-2フィニッシュだった。
もうひとりのトヨタ勢、昨年のフィンランド戦ウイナーである#9 エサペッカ・ラッピも最終日を前に4位と好位置につけていたのだが、残念ながら彼は最終日にクラッシュでリタイアを喫してしまった。とはいえ、マキネン代表が「なんという週末、なんというラリー!」とコメントするように、トヨタは素晴らしい成果をおさめている。
また、今回のラリーにはトヨタの豊田章男社長も姿を見せており、フィニッシュ直後は優勝クルーやマキネン代表とともに優勝車の屋根に乗り、表彰式にも登壇するなどして、喜びを分かちあっていた。
豊田章男社長のコメント(抜粋)
「チームの本拠地で母国とも呼べる、ここフィンランドでの勝利(を現地で味わうこと)が、これほど嬉しいものとは思いませんでした。この感動をもたらしてくれたチームのみんなにお礼を言いたいと思います。この場に一緒にいさせてくれて、そして、その一番高いところからの景色を見させてくれて本当にありがとう!」
「ドライバーたちがホームロードを心から楽しんで運転しているのが、コースサイドから見ていても伝わってきました。フィンランドの道が、ドライバーにとって楽しく、安心して走れるクルマをつくってくれたのだと思います。また、地元のみなさんが、こんなにもトヨタGAZOOレーシングを温かくサポートし、応援してくださっている姿を見て、この地が本当の意味で母国なんだと実感することもできました」
「今は日本でのWRCは開催されておりませんが、もうひとつの母国である日本で、今日のように3カ国(フィンランド、エストニア、日本)の旗がはためくことを、表彰台の上で空を見上げながら想像していました。近い将来、その日を迎えられたらと、あらためて強く願っています」
2019年秋の復活開催を目指し、招致準備委員会が活動に入っているWRC日本ラウンド(開催予定地は初となる中部地方)。こちらへの期待感も滲ませる旨が豊田社長から語られたあたり、WRC日本ラウンドとトヨタは必ずしも直結する関係にはないが、実現に向けての期待値が高まるところだ。
なお、ドライバーズポイント首位の#5 ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)は今回9位。また、彼を追うディフェンディングチャンピオンの#1 セバスチャン・オジェ(フォード・フィエスタWRC)は5位だった。両者の差は21点。また、ランク3位は#8 タナクで、首位から46点差となっている。
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