新入社員の配属前倒し…コロナ禍で実習できずトヨタ5か月、ホンダは3か月
新型コロナウイルスの感染拡大により、自動車業界では4月に定期入社した新入社員の職場配属を例年より数か月早める動きが活発となっている。研修に支障が出ているためで、人材育成にも“ウィズコロナ”時代の対応が求められている。
トヨタ自動車は、通常10月初めに配属する4月入社の事務、技術系の社員約470人について、今年は5か月ほど早め、大型連休明けの5月11日から順次実施した。およそ4か月半の日程で行ってきた工場と販売店での実習ができず、今年は延期したのが配属前倒しの主な原因だ。
工場は生産調整が続き、顧客に接することが必要な販売店も実習ができる環境になっていない。トヨタは配属までの導入教育として、例年は全員が集合して行ってきた研修も見直した。感染予防に万全を期するため、20人から30人単位でグループを編成、本社や研修施設に分散して開き、全員が集まる研修は見送った。工場および販売店での実習は、情勢を見ながら組み入れる方針だが、「時期などは未定」(広報部)としている。
一方ホンダは、例年9月1日だった技術、事務系の新入社員(約600人)の配属を、3か月ほど前倒しして6月8日に変更した。同社もトヨタ同様に、工場と販売店で合計5か月近くの実習をカリキュラムに入れてきたが、トヨタと同じ事情で実習はできず、今年は中止を決めた。
ホンダは感染を防ぐため、4月1日の入社式から6月4日までの2か月にわたる研修を、すべてオンラインで実施した。この間、新入社員は一度も出社することなく、他の社員とリアルで顔を合わすこともなかったという徹底ぶりだった。
新人教育では、行動の規範ともなる、それぞれの企業の価値観や社風などを理解してもらうのが重要だ。そこで、オンライン研修といった異例の展開を逆手に取り、「経営トップと新入社員が双方向で当社のフィロソフィーについて対話する機会につなげた」(ホンダ広報部)など、工夫も凝らした。自動車メーカーにとって、生産方式や商品知識にも結びつく工場と販売店での実習ができないのは極めて痛い。コロナ禍によって柔軟で機動的な人づくりのカリキュラムが求められている。
(レスポンス 池原照雄)
トヨタ自動車は、通常10月初めに配属する4月入社の事務、技術系の社員約470人について、今年は5か月ほど早め、大型連休明けの5月11日から順次実施した。およそ4か月半の日程で行ってきた工場と販売店での実習ができず、今年は延期したのが配属前倒しの主な原因だ。
工場は生産調整が続き、顧客に接することが必要な販売店も実習ができる環境になっていない。トヨタは配属までの導入教育として、例年は全員が集合して行ってきた研修も見直した。感染予防に万全を期するため、20人から30人単位でグループを編成、本社や研修施設に分散して開き、全員が集まる研修は見送った。工場および販売店での実習は、情勢を見ながら組み入れる方針だが、「時期などは未定」(広報部)としている。
一方ホンダは、例年9月1日だった技術、事務系の新入社員(約600人)の配属を、3か月ほど前倒しして6月8日に変更した。同社もトヨタ同様に、工場と販売店で合計5か月近くの実習をカリキュラムに入れてきたが、トヨタと同じ事情で実習はできず、今年は中止を決めた。
ホンダは感染を防ぐため、4月1日の入社式から6月4日までの2か月にわたる研修を、すべてオンラインで実施した。この間、新入社員は一度も出社することなく、他の社員とリアルで顔を合わすこともなかったという徹底ぶりだった。
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