あれもこれも「カローラ」こんなにあった派生車たち・前編【懐かしのカーカタログ】

  • カローラ・スプリンター
何しろ150以上の国と地域で展開している『カローラ』だけに、仕向け地ごとの専用モデルは数多い。今回は『カローラクロス』登場記念(!?)に、これまで日本市場でに投入された、主な“カローラ派生車”を2回に分けて振り返ってみたい。

◆カローラ・スプリンター(1968年)


1966年に登場した『カローラ』。クーペボディを初のバリエーションと見做せば、この“カローラ・スプリンター”が派生車第1号だ。ファストバックのスタイリッシュな2ドアクーペで、ツインキャブ仕様のSLは73ps、最高速度160km/h。“スプリンター”が独立したのは次世代(2代目)から。

◆カローラ・レビン(1972年)


後に独立系となる『カローラ・レビン』(と『スプリンター・トレノ』)は、このTE27型2代目『カローラ』のクーペ時代に誕生。『セリカ』『カリーナ』の1600GTに搭載した2T-G型1.6リットルDOHC(ハイオクガソリンを使用で115psを発生)を移植。ほかに2T-B型OHVツインキャブのレビンJ(ジュニア)も設定された。いずれもボディ同色のオーバーフェンダーが精悍。

◆カローラII(1982年)



2代目『ターセル』『コルサ』と共に登場した兄弟車。なので『カローラ』より1クラス下の2BOXカーだったが、80年登場のマツダの“赤いファミリア”対抗馬としての使命ももたされた。若向けのクルマでスポーティグレードのSRにはチェック柄のスポーツシートを採用。86年に登場した2代目には、リトラクタブルライトの“リトラSR”を設定。

◆カローラ・レビン(1983年)



『カローラ』は83年登場の5代目からFF化。この時に3ドア、2ドアがFRとして残され、“AE86/AE85”としておなじみのこのシリーズの総称がレビン(『スプリンター』はトレノ)となった。GT系には新開発の1.6リットルツインカム16バルブの4A-GEU型(130ps/15.2kg−m)を搭載。ラック&ピニオン形式のステアリングの採用、GT APEXに標準装備のエアロダイナミックグリルなども特徴。ちなみに車重はGT APEXの5速MT車同士で3ドアが940kg、2ドアが925kg(83年5月のカタログ諸元表より)。

◆カローラFX(1984年)



キャッチコピーは“ちょっと気どった2BOX上級生”。台形フォルムのセダンから全長を短くした(2430mmのホイールベースは共通)ボディには3ドアと5ドアの2タイプを設定。高性能版として用意された“FX−GT”には、横置きに改良された1.6リットルのツインカム4A-GELU型を搭載。4輪ストラットのサスペンションは、操安性と乗り心地を両立させ“ペガサス”と呼ばれた。オートドライブ、エレクトロニック・ディスプレイメーターなども設定。
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