トヨタの新型EV『bZ4X』、米国仕様の航続は402km…シカゴモーターショー2022出展予定

  • トヨタ bZ4X(米国仕様)
トヨタ自動車(Toyota)の米国部門は2月7日、新型EVの『bZ4X』を2月12日、米国で開幕するシカゴモーターショー2022に出展すると発表した。

◆7車種を発売する「bZ」シリーズの第一弾モデル
トヨタは、電動車のフルラインアップ化の一環として、2025年までにEVを15車種発売する計画を掲げている。そのうち、EVの新シリーズとなるのが、「bZ」シリーズ。bZシリーズは、7車種を発売する計画だ。

新EVシリーズのbZは、中国・米国・欧州など、EVの需要や再生可能エネルギーによる電力供給が多い地域で、多くの顧客に受け入れてもらうことを目指しているEVだ。トヨタによると、再生可能エネルギーを促進するエネルギー政策と連携することにより、販売するそれぞれの地域において、顧客の選択の幅を広げ、いっそうのCO2排出量削減につなげる狙いがあるという。車名の「bZ」は「beyond Zero」の略。単なる「Zero Emission」を超えた価値を顧客に提供したいという想いを込めている。

bZ4Xは、多くの顧客が安心してEVを選択できるよう、使用環境を考慮した航続を追求する。EVならではの開放的で自由度の高い室内空間と、斬新な外観デザインも特長になるという。また、トヨタbZシリーズについては、顧客のニーズに応じたさまざまなボディサイズやスタイルのEVを開発する。しかし、これは、トヨタ1社だけでは困難であることから、それぞれ得意分野を持つパートナー企業と共同開発を進めていく。パートナー企業には、SUBARU(スバル)、ダイハツ、スズキ、中国BYDの名前が挙がっている。

◆スバルと共同開発したEV専用プラットフォーム
bZ4Xは、トヨタのbZシリーズ第一弾のEVで、パートナーのスバルと共同開発したSUVタイプのEVとなる。トヨタとスバルの共同開発は、初代トヨタ『86』と初代スバル『BRZ』から始まった。bZ4Xには、トヨタとスバルが共同開発した「e-TNGA」EV専用プラットフォームを採用している。電動化を得意とするトヨタ、優れたAWD技術を持つスバルが、互いの強みを持ち寄り、快適かつ楽しめる走りを実現するEVを目指しているという。

bZ4Xは、EV専用プラットフォームによるショートオーバーハング、ロングホイールベース化により、特徴的なスタイリングと、Dセグメントのセダン並みの室内空間を追求している。

意のままにスムーズな運転感覚をもたらすステアバイワイヤを採用した。低いインストルメントパネルやステアリングホイール上方に配置したメーターによる開放感や視認性の向上とともに、さらに安心・安全なドライビングを実現しているという。

◆米国仕様には前輪駆動とAWDの2種類を設定
米国仕様には、前輪駆動とAWDの2種類が設定される。前輪駆動の場合、フロントに置かれるモーターは、最大出力204hpを発生する。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は71.4kWhとした。1回の充電での航続は、最大402kmを想定している。

AWDの場合、フロントとリアにそれぞれ、最大出力108hpを発生するモーターを搭載する。システム全体でのパワーは、218hpとした。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は72.8kWhだ。

このAWDシステムは、スバルと共同開発した。電動車ならではの素早いレスポンスを生かした安全で気持ちの良い走りと、高い走破性を追求している。bZ4Xには、回生エネルギーの活用に加えて、停車中も充電を行い、EVならではの環境性能をさらに上積みするソーラー充電システムを採用した。これにより、バッテリー性能が低下する冬場などの低温下でも、顧客に不便を感じさせない航続を確保しているという。


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