【トヨタ シエンタ 新型】ペットの家族化に着目、嬉しいポイント
トヨタが7年ぶりにフルモデルチェンジした『シエンタ』。 “家族の相棒” がテーマのコンパクトミニバンは、日常をアクティブに過ごすためのパートナーとして開発されたという。新車発表会には、テレビCMに登場する “ワンバサダー”のMIX犬が出演。愛犬と楽しむカーライフの提案が行われた。
◆家族となったペット
世界的にペットを迎える世帯が増えている。これは、コロナ禍によって在宅時間が増えるとともに、癒しを求める傾向が強まった結果だと言われている。日本も例外ではなく、2020年における犬の新規飼育頭数は前年から2割近く増加した(ペットフード協会調べ)。食事やトリミングなど日常のケアにこだわる飼い主も増え、ペットにかける費用も年々増加している。動物病院ではCT(コンピュータ断層診断)やエコー(超音波検査)なども行われ、「飼育する “動物”」から 「共に暮らす “家族”」へと、その存在は大きく変わった。
トヨタは新型シエンタの発表・発売に合わせ、「SIENTA DOG PARK(シエンタドッグパーク)」を期間限定でオープンした(28日まで)。東京都江東区の会場では、写真撮影ブースやドッグプールなど愛犬と一緒に楽しめるコンテンツを無料で提供。今や家族の一員となった犬たちと、新型シエンタで楽しむカーライフ提案の一環だ。
「先代まで、シエンタのターゲットは子育てファミリーでした」と、商品計画室の小山祥史氏は語る。「新型では、今まで以上に日常を楽しんでいただきたいと考えました。 皆さんの相棒である “ワンちゃんも一緒にアクティブに過ごせるように” というコンセプトで開発しました」との説明があった。愛犬が、子供と同様に家族の一員という存在になっていることにトヨタは注目したという。
◆愛犬家に嬉しい装備とパッケージング
愛犬家がまず注目するのはスライドドアだろう。キックセンサーが装備されており、両手で犬を抱えたまま開閉できるのはありがたい。最近は軽自動車も含め設定モデルが増えているが、シエンタの場合は旧型よりも高くなった天井のおかげで乗り込みやすさが向上している。地上高330mmの低床は踏襲されており、室内の “広々感” も増した印象を受ける。
愛犬と出かける場合、安全性を考えてクレート(ケージ)やペットカートのコット(かご部分)に入れて乗車させる飼い主も多い。そのほか、水飲み器やトイレシーツ、長距離の場合は使い慣れた犬用ベッドなど犬との遠出では荷物が増える。子供用の持ち物も合わせるとかなりの量になるが、新型シエンタは荷室も広く心配はなさそうだ。
室内で特に注目したのはフルフラット機構。シエンタには2列と3列シート、2種類の仕様がある。2列シートの場合、後席の背もたれを前方に倒すことで最大2045mmの長さのあるスペースが得られる。凹凸がほとんどない真っ平らな状態になるので、薄手のマットなどを敷けば手軽に車中泊が楽しめるだろう。
発表会場にはデイキャンプをイメージしたクルマも展示されていた。リアゲートを開ければ、小さなテーブルを挟んで景色を見ながら家族でランチが楽しめそうだ。なお、荷室に座ると “ちょうどいい足つき” で、広さだけでなく高さも考えられていることがうかがえた。
また、災害時には緊急避難場所としても活躍するだろう。政府はペットとの同行避難を推奨しているが、避難所では飼い主と動物が一緒に過ごせないケースも少なくない。一時的に、ペットと避難するすシェルターとして使うことも可能だろう。
◆愛犬とのアウトドアでも活躍
これまでのシエンタの伝統を踏襲し、子育てファミリー向けの使い勝手も十分に考えられている。車内の温度むらをなくして後席も快適に過ごせるよう、天井にサーキュレーター(一部にオプション)を装備。全面に採用された紫外線と熱射を遮る「スーパーUV+IRカットガラス」(同上)とあわせ、2列目以降の空間も快適性が確保されている。
トヨタでは、「後ろに乗ったママ友やお子さまも快適に過ごせる空間」と表現する。犬用ケージなども後席または荷室に置かれることが多いため、ペットにも優しい環境づくりに役立つだろう。そのほか、撥水・消臭機能のあるシート表皮もアウトドアを楽しむ愛犬家には嬉しいポイントだ。
新車発表会でトークショーに出演したお笑い芸人の岩尾望氏は、愛犬の「つくし」(トイプードル)と富士山を見に出かけたいという。「一緒にソロキャンプやバーベキューをやりたいとずっと思っていますが、なかなか実現していません。これなら、テントを用意しなくても手軽に楽しめそうですね」と語った。
◆お財布とペットに優しいパワートレインと安全装備
シエンタのハイブリッドは、『プリウス』や『アクア』などと同じ「シリーズパラレルハイブリッドシステム」で、エンジンとモーターを使い分けて走行する高効率な機構を採用している。発進時や低速時はモーターで走行するため、エンジン独特の振動やノイズがない。音に敏感なペットたちも快適な時間が過ごせるだろう。WLTCモードで28.8km/L(5人乗り2WDの場合)と燃費性能にも優れ、お財布にも優しい。
予防安全パッケージの「トヨタセーフティセンス」 は全車に標準装備。衝突回避や被害軽減をサポートする「プリクラッシュセーフティー」や車線はみだし防止機能、高速道路などで車間距離を保ちながら前者に追従する 「レーダークルーズコントロール」などの先進運転支援システム(ADAS)が搭載されている。運転の疲労軽減に役立つとともに、ペットを含めた家族の安全で快適なドライブをサポートしてくれる。
愛犬家は要チェックの新型シエンタだが、今後、トヨタがこうした製品作りを他のモデルに広げていくかどうかは未定とのことだ。 今回は“家族の相棒” としてスポットが当たったペットだが、幅広い展開になるかどうかは今後の反響次第だろう。今や家族の一員となった “我が子” に、食や健康管理など人間同様のケアを行う飼い主は増えている。ホテルや鉄道・航空業界などにも影響を与えている動物たちが、自動車産業には何をもたらすのか注目したい。
◆家族となったペット
世界的にペットを迎える世帯が増えている。これは、コロナ禍によって在宅時間が増えるとともに、癒しを求める傾向が強まった結果だと言われている。日本も例外ではなく、2020年における犬の新規飼育頭数は前年から2割近く増加した(ペットフード協会調べ)。食事やトリミングなど日常のケアにこだわる飼い主も増え、ペットにかける費用も年々増加している。動物病院ではCT(コンピュータ断層診断)やエコー(超音波検査)なども行われ、「飼育する “動物”」から 「共に暮らす “家族”」へと、その存在は大きく変わった。
トヨタは新型シエンタの発表・発売に合わせ、「SIENTA DOG PARK(シエンタドッグパーク)」を期間限定でオープンした(28日まで)。東京都江東区の会場では、写真撮影ブースやドッグプールなど愛犬と一緒に楽しめるコンテンツを無料で提供。今や家族の一員となった犬たちと、新型シエンタで楽しむカーライフ提案の一環だ。
「先代まで、シエンタのターゲットは子育てファミリーでした」と、商品計画室の小山祥史氏は語る。「新型では、今まで以上に日常を楽しんでいただきたいと考えました。 皆さんの相棒である “ワンちゃんも一緒にアクティブに過ごせるように” というコンセプトで開発しました」との説明があった。愛犬が、子供と同様に家族の一員という存在になっていることにトヨタは注目したという。
◆愛犬家に嬉しい装備とパッケージング
愛犬家がまず注目するのはスライドドアだろう。キックセンサーが装備されており、両手で犬を抱えたまま開閉できるのはありがたい。最近は軽自動車も含め設定モデルが増えているが、シエンタの場合は旧型よりも高くなった天井のおかげで乗り込みやすさが向上している。地上高330mmの低床は踏襲されており、室内の “広々感” も増した印象を受ける。
愛犬と出かける場合、安全性を考えてクレート(ケージ)やペットカートのコット(かご部分)に入れて乗車させる飼い主も多い。そのほか、水飲み器やトイレシーツ、長距離の場合は使い慣れた犬用ベッドなど犬との遠出では荷物が増える。子供用の持ち物も合わせるとかなりの量になるが、新型シエンタは荷室も広く心配はなさそうだ。
室内で特に注目したのはフルフラット機構。シエンタには2列と3列シート、2種類の仕様がある。2列シートの場合、後席の背もたれを前方に倒すことで最大2045mmの長さのあるスペースが得られる。凹凸がほとんどない真っ平らな状態になるので、薄手のマットなどを敷けば手軽に車中泊が楽しめるだろう。
発表会場にはデイキャンプをイメージしたクルマも展示されていた。リアゲートを開ければ、小さなテーブルを挟んで景色を見ながら家族でランチが楽しめそうだ。なお、荷室に座ると “ちょうどいい足つき” で、広さだけでなく高さも考えられていることがうかがえた。
また、災害時には緊急避難場所としても活躍するだろう。政府はペットとの同行避難を推奨しているが、避難所では飼い主と動物が一緒に過ごせないケースも少なくない。一時的に、ペットと避難するすシェルターとして使うことも可能だろう。
◆愛犬とのアウトドアでも活躍
これまでのシエンタの伝統を踏襲し、子育てファミリー向けの使い勝手も十分に考えられている。車内の温度むらをなくして後席も快適に過ごせるよう、天井にサーキュレーター(一部にオプション)を装備。全面に採用された紫外線と熱射を遮る「スーパーUV+IRカットガラス」(同上)とあわせ、2列目以降の空間も快適性が確保されている。
トヨタでは、「後ろに乗ったママ友やお子さまも快適に過ごせる空間」と表現する。犬用ケージなども後席または荷室に置かれることが多いため、ペットにも優しい環境づくりに役立つだろう。そのほか、撥水・消臭機能のあるシート表皮もアウトドアを楽しむ愛犬家には嬉しいポイントだ。
新車発表会でトークショーに出演したお笑い芸人の岩尾望氏は、愛犬の「つくし」(トイプードル)と富士山を見に出かけたいという。「一緒にソロキャンプやバーベキューをやりたいとずっと思っていますが、なかなか実現していません。これなら、テントを用意しなくても手軽に楽しめそうですね」と語った。
◆お財布とペットに優しいパワートレインと安全装備
シエンタのハイブリッドは、『プリウス』や『アクア』などと同じ「シリーズパラレルハイブリッドシステム」で、エンジンとモーターを使い分けて走行する高効率な機構を採用している。発進時や低速時はモーターで走行するため、エンジン独特の振動やノイズがない。音に敏感なペットたちも快適な時間が過ごせるだろう。WLTCモードで28.8km/L(5人乗り2WDの場合)と燃費性能にも優れ、お財布にも優しい。
予防安全パッケージの「トヨタセーフティセンス」 は全車に標準装備。衝突回避や被害軽減をサポートする「プリクラッシュセーフティー」や車線はみだし防止機能、高速道路などで車間距離を保ちながら前者に追従する 「レーダークルーズコントロール」などの先進運転支援システム(ADAS)が搭載されている。運転の疲労軽減に役立つとともに、ペットを含めた家族の安全で快適なドライブをサポートしてくれる。
愛犬家は要チェックの新型シエンタだが、今後、トヨタがこうした製品作りを他のモデルに広げていくかどうかは未定とのことだ。 今回は“家族の相棒” としてスポットが当たったペットだが、幅広い展開になるかどうかは今後の反響次第だろう。今や家族の一員となった “我が子” に、食や健康管理など人間同様のケアを行う飼い主は増えている。ホテルや鉄道・航空業界などにも影響を与えている動物たちが、自動車産業には何をもたらすのか注目したい。
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