レクサス RX 新型、歴代初のPHV設定…年内に米国発売へ

  • レクサス RX 新型のPHV「RX450h+」(米国仕様)
レクサスの米国部門は9月9日、新型『RX』(Lexus RX)の米国仕様車に、歴代初のプラグインハイブリッド車(PHV)として、「RX450h+」を設定すると発表した。2022年内に米国市場で発売される予定だ。

◆2.5リットル直4エンジンに前後モーターの組み合わせ
RX450h+は、クラストップレベルのEVモードでの航続と力強い加速性能を目指した。PHVシステムは、高効率の2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジン、大容量かつ高出力のリチウムイオンバッテリー、前後モーターで構成される。

リチウムイオンバッテリーは蓄電容量が18.1kWhで、クラストップレベルのEVモード航続を可能にする、と自負する。4WDシステムには「E-Four」を採用しており、前後駆動力を100対0から20対80の間で可変することができる。

E-Fourは、発進時や通常走行時、さまざまなセンサー情報を用いて、後輪に駆動力が必要なシーンを判断し、前後トルク配分を100対0から20対80の間で制御する。また、大容量のリチウムイオンバッテリーは床下に配置され、低重心化を図っている。

◆大型の14インチタッチディスプレイ
センターディスプレイには、大型の14インチタッチディスプレイを採用し、多くの機能をディスプレイ内のソフトスイッチに集約した。スイッチのサイズや形、レイアウト、表示情報などに関しては、各機能の使用頻度も考慮しながら、直感的に操作できる最適な配置と形状を追求している。

専用アプリをスマートフォンにインストールすることにより、スマートフォンをデジタルキーとして利用できる。スマートフォンを携帯していれば、画面操作なしでドアのロック、アンロック、エンジン始動が可能で、所有するデジタルキーに対応した車が複数ある場合でも、1台のスマートフォンで操作できる。スマートフォン間でデジタルキーの受け渡しが可能なため、家族や友人などの間で、車両の貸し借りが行える。無線通信によるOTAアップデートにより、常に最新のソフトウェアに更新することができる。新車購入後も、車両に新たな機能が追加されるとともに、性能が向上する。

新型では、ドアのアンラッチ機構をスイッチによる電気制御「e-ラッチシステム」に置き換えた。これにより、スムーズなドア操作と滑らかな操作フィーリングを実現しているという。後方からの自転車を含む接近車両を検知し、通知とドア開放をキャンセルする機能を持つドアオープン制御付きの「安心降車アシスト(SEA)」を採用している。

◆「GA-K」の改良プラットフォームを採用
新型には、「GA-K」の改良プラットフォームを採用した。軽量化と低床化により、重心高を従来型から15mm下げている。そして、全長は従来型と同様ながら、ホイールベースを60mm延長し、トレッドを前15mm、後45mm拡幅。ヨー慣性モーメントを低減させるパッケージを目指した。

サスペンションは、フロントにマクファーソンストラットを採用する。リアには、路面への駆動力の確実な伝達とスムーズな車両姿勢変化の両立を狙って、マルチリンク式サスペンションを新開発。アッパーアーム配置と形状の工夫により、ボディサイドメンバーが室内側へ張り出すことのないようにしたという。

ショックアブソーバーには、極低速域から減衰力を確保するスウィングバルブを導入した。「AVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション)」には、減衰力切り替え応答性に優れたリニアソレノイド式を採用し、「F SPORT」に標準装備している。


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