【ハリアー vs レクサスNX vs CX-60 vs アウトランダー 比較】上質感あふれるSUVを4車種
近年、世界的に人気を集めているSUV。今回は国産SUVをピックアップして徹底比較し、その魅力を探っていく。紹介するのはトヨタ『ハリアー』、レクサス『NX』、マツダ『CX-60』、三菱『アウトランダー』の4台だ。
◆比較する車種のプロフィール
SUVのイメージリーダーは、全長を4700mm前後に設定したLサイズモデルだ。売れ筋の価格帯も400~600万円に達する。各メーカー/ブランドの代表車種を比較したい。
◆外観デザイン&ボディサイズ比較
ハリアーはこのタイプの代表で内外装が上質だ。SUVの野性味は希薄で、都会的な印象を受ける。アウトランダーはその対極で、野性的な存在感の強いデザインだ。
レクサスNXは、ハリアーとプラットフォームは共通で、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も2690mmと等しい。外観は鋭角的で、スポーティな印象を強めた。
CX-60は、この4車の中では唯一、エンジンを縦置きにした後輪駆動を採用する。国産の後輪駆動ベースのSUVは、以前はランドクルーザーやジムニーのような副変速機を備えた悪路向けが中心だから、乗用車用のプラットフォームを使う後輪駆動ベースは珍しい。またCX-60は後輪駆動だから、ほかの3車種に比べると、フロントピラー(柱)と前輪の間隔が離れている。ボンネットが長く、BMW・Xシリーズのような雰囲気だ。
◆インテリア&居住性比較
ハリアーは内装が上質だ。合成皮革の使い方も巧みで、本革のような雰囲気を感じる。質感を高めながら、過剰な豪華さにはならずバランスが良い。このあたりはトヨタがマークIIの時代から得意としてきた好感度の高いデザイン手法だ。
レクサスNXは、プレミアムブランドとあって素材にもこだわる。見栄えだけでなく、スイッチを押した時の手応えにも吟味されている。
CX-60はグレードに応じて質感の差が激しい。価格も一番安いベーシックグレードは300万円以下、最上級は600万円以上で、2倍を超える開きがある。CX-60で注意したいのはSパッケージ以下で、インパネもソフトパッドを使わない樹脂仕上げだ。逆にプレミアムスポーツやプレミアムモダンは、ステッチ(縫い目)の入れ方なども格段に上級化する。まったく違うクルマに見える。
アウトランダーは特にプレミアム指向ではないが、各部が上質だ。SUVらしい野性味を含めて、満足度を高めた。
各車種ともに上級SUVとあって車内は広い。身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る乗員の膝先空間は、ハリアー、レクサスNX、アウトランダーが握りコブシ2つ少々、CX-60は握りコブシ2つ分でCX-5と同程度だ。
なおアウトランダーには、3列目のシートを備えた7人乗りも用意される。3列目は床と座面の間隔が乏しく、腰が落ち込んで膝は持ち上がるが、片道15分程度の短距離移動であれば大人の多人数乗車も可能だ。
◆荷室などの使い勝手比較
各車種ともに荷室容量は十分に確保される。後席を使っている時の荷室長は、ハリアーが985mm、レクサスNXは982mm、CX-60は975mmだ。アウトランダーも3列目を格納した2列シート時には1000mm以上が確保され、積載性は満足できる。
◆運転のしやすさ比較
ボディサイズは横並びだが、最小回転半径は異なる。CX-60は後輪駆動だから、前輪の最大切れ角が大きく、最小回転半径は5.4mに収まる。全幅が1890mmに達するなどボディは大柄だが、小回りの利きは意外に良い。
アウトランダーも5.5mに収まる。ハリアーは17/18インチタイヤのSとGが5.5m、19インチのZは5.7mだ。レクサスNXは5.8mになる。
◆走行性能&乗り心地比較
ハリアーは直列4気筒2Lのノーマルエンジンは少々パワー不足だが、2.5Lのハイブリッドなら満足できる。乗り心地は時速40km以下で硬めに思えるが、違和感は生じない。
レクサスNXは、ハリアーを少し上質にした印象だ。2.5Lハイブリッドもプレミアムガソリンを使ってエンジンパワーを向上させ、モーターもパワフルになる。エンジンとモーターの駆動力を合計した2WDのシステム最高出力は、ハリアーの2.5Lハイブリッドは218馬力だが、レクサスNX350hは243馬力だ。
CX-60は個性的だ。マツダの後輪駆動のSUVでは、これから登場する3列シートのCX-80が主力で、CX-60はスポーティなショート版に位置付けられる。従って操舵に対する反応など、運転感覚を機敏に仕上げた。
特に4WDは、高速道路を使った長距離移動も視野に入れ、足まわりを硬めに設定した。駆動方式によって足まわりの設定を大きく変える車種は珍しいから、購入時には複数の仕様を乗り比べて判断したい。操舵と駆動を分けた後輪駆動が基本だから、操舵感は良好で、重量配分も優れている。
アウトランダーもスポーツ性を強めた。前後輪を反応の素早いモーターで駆動して、4輪の駆動力制御を綿密に行う。高重心のSUVとしては、曲がりすぎる印象も受けるが、峠道を積極的に走ることも可能だ。
このようにバランス型のハリアーから個性的なCX-60、アウトランダーまで、各車ともに運転感覚の趣味性を強めた。
◆おすすめユーザー
ハリアーは各部が上質で居住性も優れ、価格も満足できる。バランスの取れた商品で、幅広いユーザーに適する。
レクサスNXはプレミアム感覚のSUVだが、ハイブリッドの動力性能を高めるなど、運転の楽しさも味わえる。上質感を味わいたいユーザーに最適だ。
CX-60は後輪駆動の特徴を明確に表現した。ボンネットの長い外観から、ボディサイズの割に機敏な運転感覚まで、スポーツ指向のユーザーにピッタリだ。
アウトランダーは、充電可能なハイブリッドを搭載して、なおかつ車両の進行方向を積極的に変えられる。スポーツ4WDの運転感覚を好むユーザーに適する。
◆おすすめグレード
ハリアー:ハイブリッドG・2WD(411万9000円)
CX-60:XD・Lパッケージ・2WD(400万4000円)
レクサスNX:350h・2WD(520万円)
アウトランダー:G・4WD(517万9900円/5人乗り)
◆比較する車種のプロフィール
SUVのイメージリーダーは、全長を4700mm前後に設定したLサイズモデルだ。売れ筋の価格帯も400~600万円に達する。各メーカー/ブランドの代表車種を比較したい。
◆外観デザイン&ボディサイズ比較
ハリアーはこのタイプの代表で内外装が上質だ。SUVの野性味は希薄で、都会的な印象を受ける。アウトランダーはその対極で、野性的な存在感の強いデザインだ。
レクサスNXは、ハリアーとプラットフォームは共通で、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も2690mmと等しい。外観は鋭角的で、スポーティな印象を強めた。
CX-60は、この4車の中では唯一、エンジンを縦置きにした後輪駆動を採用する。国産の後輪駆動ベースのSUVは、以前はランドクルーザーやジムニーのような副変速機を備えた悪路向けが中心だから、乗用車用のプラットフォームを使う後輪駆動ベースは珍しい。またCX-60は後輪駆動だから、ほかの3車種に比べると、フロントピラー(柱)と前輪の間隔が離れている。ボンネットが長く、BMW・Xシリーズのような雰囲気だ。
◆インテリア&居住性比較
ハリアーは内装が上質だ。合成皮革の使い方も巧みで、本革のような雰囲気を感じる。質感を高めながら、過剰な豪華さにはならずバランスが良い。このあたりはトヨタがマークIIの時代から得意としてきた好感度の高いデザイン手法だ。
レクサスNXは、プレミアムブランドとあって素材にもこだわる。見栄えだけでなく、スイッチを押した時の手応えにも吟味されている。
CX-60はグレードに応じて質感の差が激しい。価格も一番安いベーシックグレードは300万円以下、最上級は600万円以上で、2倍を超える開きがある。CX-60で注意したいのはSパッケージ以下で、インパネもソフトパッドを使わない樹脂仕上げだ。逆にプレミアムスポーツやプレミアムモダンは、ステッチ(縫い目)の入れ方なども格段に上級化する。まったく違うクルマに見える。
アウトランダーは特にプレミアム指向ではないが、各部が上質だ。SUVらしい野性味を含めて、満足度を高めた。
各車種ともに上級SUVとあって車内は広い。身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る乗員の膝先空間は、ハリアー、レクサスNX、アウトランダーが握りコブシ2つ少々、CX-60は握りコブシ2つ分でCX-5と同程度だ。
なおアウトランダーには、3列目のシートを備えた7人乗りも用意される。3列目は床と座面の間隔が乏しく、腰が落ち込んで膝は持ち上がるが、片道15分程度の短距離移動であれば大人の多人数乗車も可能だ。
◆荷室などの使い勝手比較
各車種ともに荷室容量は十分に確保される。後席を使っている時の荷室長は、ハリアーが985mm、レクサスNXは982mm、CX-60は975mmだ。アウトランダーも3列目を格納した2列シート時には1000mm以上が確保され、積載性は満足できる。
◆運転のしやすさ比較
ボディサイズは横並びだが、最小回転半径は異なる。CX-60は後輪駆動だから、前輪の最大切れ角が大きく、最小回転半径は5.4mに収まる。全幅が1890mmに達するなどボディは大柄だが、小回りの利きは意外に良い。
アウトランダーも5.5mに収まる。ハリアーは17/18インチタイヤのSとGが5.5m、19インチのZは5.7mだ。レクサスNXは5.8mになる。
◆走行性能&乗り心地比較
ハリアーは直列4気筒2Lのノーマルエンジンは少々パワー不足だが、2.5Lのハイブリッドなら満足できる。乗り心地は時速40km以下で硬めに思えるが、違和感は生じない。
レクサスNXは、ハリアーを少し上質にした印象だ。2.5Lハイブリッドもプレミアムガソリンを使ってエンジンパワーを向上させ、モーターもパワフルになる。エンジンとモーターの駆動力を合計した2WDのシステム最高出力は、ハリアーの2.5Lハイブリッドは218馬力だが、レクサスNX350hは243馬力だ。
CX-60は個性的だ。マツダの後輪駆動のSUVでは、これから登場する3列シートのCX-80が主力で、CX-60はスポーティなショート版に位置付けられる。従って操舵に対する反応など、運転感覚を機敏に仕上げた。
特に4WDは、高速道路を使った長距離移動も視野に入れ、足まわりを硬めに設定した。駆動方式によって足まわりの設定を大きく変える車種は珍しいから、購入時には複数の仕様を乗り比べて判断したい。操舵と駆動を分けた後輪駆動が基本だから、操舵感は良好で、重量配分も優れている。
アウトランダーもスポーツ性を強めた。前後輪を反応の素早いモーターで駆動して、4輪の駆動力制御を綿密に行う。高重心のSUVとしては、曲がりすぎる印象も受けるが、峠道を積極的に走ることも可能だ。
このようにバランス型のハリアーから個性的なCX-60、アウトランダーまで、各車ともに運転感覚の趣味性を強めた。
◆おすすめユーザー
ハリアーは各部が上質で居住性も優れ、価格も満足できる。バランスの取れた商品で、幅広いユーザーに適する。
レクサスNXはプレミアム感覚のSUVだが、ハイブリッドの動力性能を高めるなど、運転の楽しさも味わえる。上質感を味わいたいユーザーに最適だ。
CX-60は後輪駆動の特徴を明確に表現した。ボンネットの長い外観から、ボディサイズの割に機敏な運転感覚まで、スポーツ指向のユーザーにピッタリだ。
アウトランダーは、充電可能なハイブリッドを搭載して、なおかつ車両の進行方向を積極的に変えられる。スポーツ4WDの運転感覚を好むユーザーに適する。
◆おすすめグレード
ハリアー:ハイブリッドG・2WD(411万9000円)
CX-60:XD・Lパッケージ・2WD(400万4000円)
レクサスNX:350h・2WD(520万円)
アウトランダー:G・4WD(517万9900円/5人乗り)
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