ブレーキシステムの要!? マスターシリンダーとブレーキホースのカスタマイズ~カスタムHOW TO~
多くのクルマで使われているディスクブレーキ。回転するローターにパッドを押し付けて、その摩擦力で速度を落としている。
◆キャリパーカスタムは当たり前
先を突き詰めれば“マスターシリンダー”が重要!
ブレーキパッドや、そのパッドをローターに押し付けるキャリパーのカスタマイズはよく見られる。ホイールの中で見える部分なのでドレスアップの意味でキャリパー交換をする人も多い。しかし、ブレーキのフィーリングを詰めるには忘れてはならないのがマスターシリンダーである。
ブレーキは足でペダルを踏むとペダルの根本でマスターシリンダーを押し込む。ここには注射器のようなものがあり、その内部のピストンをペダルで押すことでブレーキオイル(フルード)が押され、その圧力がブレーキキャリパーに伝わり、キャリパー内部のピストンを押してパッドがローターに押し付けられる。
この注射器であるマスターシリンダーはブレーキフィーリングを左右する重要なパーツ。ちょっと古めのクルマでブレーキタッチがおかしい場合、マスターシリンダーが劣化していることがある。オーバーホールするか、新品交換することでブレーキタッチがしゃきっとすることも多い。また、経年劣化でフルードが滲んできたりすることもあるので、車歴10年くらいになったらメンテナンスをしてもいい頃だ。
ブレーキを踏むとマスターシリンダーが押される。そこでわずかにマスターシリンダーごと前方に動いている。これを抑えることでブレーキタッチをよくしようというのがマスターシリンダーストッパーと呼ばれるパーツ。
ストラットタワーバーとセットになっていることもあり、マスターシリンダーの前方を固定する。ブレーキタッチは剛性感が出て、踏み込んでもペダルが奥に入っていく感じが減って、グッと頼もしくなったと感じられる。
さらにブレーキタッチを変えるにはマスターシリンダーごと交換する方法もある。これは意図的にマスターシリンダーの径を大きなものに交換するチューニング。ブレーキペダルのストローク量を減らして、ペダルタッチは硬くなる方向になる。
これによってペダルの剛性感もアップするし、強く踏み込むことで効くブレーキになる。この方が繊細なブレーキコントロールがしやすくなるのだ。
◆究極のブレーキカスタマイズ“マスターバックレス”ってなに?
そして、究極のブレーキマスターチューンとしてはマスターバックレスがある。ブレーキはマスターバックと呼ばれるエンジンの負圧を使った倍力装置で、ペダルで踏んだ力を増幅している。
これは市販車のほぼ100%に採用されているもの。しかし、レーシングカーではこのマスターバックを外していることや、そもそも付いていないことが多い。倍力装置は軽い力でブレーキが効くようになるが、裏を返せば繊細なコントロールがしにくい。
レーシングカーではマスターバックなしで、ダイレクトにペダルからマスターシリンダーに力を伝えることで、より強い力で踏まないとブレーキが効かない。これはたとえば20kgの力でブレーキを踏むとABSが入るのと、80kgの力で踏むとABSが入る場合、80kgの方が力は必要だがABSが入るギリギリの1kg、2kgの細かい力の調整がしやすい。すなわち繊細なことロールができるということ。
そこでレーシングカーでは多くの場合、マスターバックが付けられておらず、強い力でブレーキを踏んでいるのだ。
だが、マスターバックレスにすると、それに応じてブレーキパッドも初期から効きが強いタイプの方が使いやすいとか、瞬間的にブレーキを踏むときにも力が必要なので、慣れていないととっさにブレーキを踏んだときになかなか減速できないなど危ないこともあるので、公道での使用はオススメはできない。法律上は問題ないが、究極のサーキット向けチューニングとして捉えていただきたい。
ブレーキのカスタマイズといっても、パッドやキャリパーだけでなくマスタシリンダーも重要な要素。加えてブレーキホースのチューンもフィーリングには大きく影響する。純正のゴム製ブレーキホースは踏んだときの圧力でホース自体が膨らむのでフィーリングがグニャッとしやすい。
そこでゴムホースのまわりに金属メッシュを覆ったものを使うことで、ブレーキを踏んだときにホースが膨張せずカッチリしたペダルフィーリングになるのだ。
ブレーキホースもマスタシリンダーと同様に10年ごとくらいの周期でリニューアルしてもらいたい。すでに金属メッシュホースを使っているとしても、そのホースが10年近く使われていたら新品にリフレッシュしてもらいたい。なにかトラブルが起きると重大なクラッシュなどになるのはもちろん、出先でちょっとしたトラブルで自走できなくなってしまうのがブレーキ周りのパーツだけに予防整備をしておきたい。
◆キャリパーカスタムは当たり前
先を突き詰めれば“マスターシリンダー”が重要!
ブレーキパッドや、そのパッドをローターに押し付けるキャリパーのカスタマイズはよく見られる。ホイールの中で見える部分なのでドレスアップの意味でキャリパー交換をする人も多い。しかし、ブレーキのフィーリングを詰めるには忘れてはならないのがマスターシリンダーである。
ブレーキは足でペダルを踏むとペダルの根本でマスターシリンダーを押し込む。ここには注射器のようなものがあり、その内部のピストンをペダルで押すことでブレーキオイル(フルード)が押され、その圧力がブレーキキャリパーに伝わり、キャリパー内部のピストンを押してパッドがローターに押し付けられる。
この注射器であるマスターシリンダーはブレーキフィーリングを左右する重要なパーツ。ちょっと古めのクルマでブレーキタッチがおかしい場合、マスターシリンダーが劣化していることがある。オーバーホールするか、新品交換することでブレーキタッチがしゃきっとすることも多い。また、経年劣化でフルードが滲んできたりすることもあるので、車歴10年くらいになったらメンテナンスをしてもいい頃だ。
ブレーキを踏むとマスターシリンダーが押される。そこでわずかにマスターシリンダーごと前方に動いている。これを抑えることでブレーキタッチをよくしようというのがマスターシリンダーストッパーと呼ばれるパーツ。
ストラットタワーバーとセットになっていることもあり、マスターシリンダーの前方を固定する。ブレーキタッチは剛性感が出て、踏み込んでもペダルが奥に入っていく感じが減って、グッと頼もしくなったと感じられる。
さらにブレーキタッチを変えるにはマスターシリンダーごと交換する方法もある。これは意図的にマスターシリンダーの径を大きなものに交換するチューニング。ブレーキペダルのストローク量を減らして、ペダルタッチは硬くなる方向になる。
これによってペダルの剛性感もアップするし、強く踏み込むことで効くブレーキになる。この方が繊細なブレーキコントロールがしやすくなるのだ。
◆究極のブレーキカスタマイズ“マスターバックレス”ってなに?
そして、究極のブレーキマスターチューンとしてはマスターバックレスがある。ブレーキはマスターバックと呼ばれるエンジンの負圧を使った倍力装置で、ペダルで踏んだ力を増幅している。
これは市販車のほぼ100%に採用されているもの。しかし、レーシングカーではこのマスターバックを外していることや、そもそも付いていないことが多い。倍力装置は軽い力でブレーキが効くようになるが、裏を返せば繊細なコントロールがしにくい。
レーシングカーではマスターバックなしで、ダイレクトにペダルからマスターシリンダーに力を伝えることで、より強い力で踏まないとブレーキが効かない。これはたとえば20kgの力でブレーキを踏むとABSが入るのと、80kgの力で踏むとABSが入る場合、80kgの方が力は必要だがABSが入るギリギリの1kg、2kgの細かい力の調整がしやすい。すなわち繊細なことロールができるということ。
そこでレーシングカーでは多くの場合、マスターバックが付けられておらず、強い力でブレーキを踏んでいるのだ。
だが、マスターバックレスにすると、それに応じてブレーキパッドも初期から効きが強いタイプの方が使いやすいとか、瞬間的にブレーキを踏むときにも力が必要なので、慣れていないととっさにブレーキを踏んだときになかなか減速できないなど危ないこともあるので、公道での使用はオススメはできない。法律上は問題ないが、究極のサーキット向けチューニングとして捉えていただきたい。
ブレーキのカスタマイズといっても、パッドやキャリパーだけでなくマスタシリンダーも重要な要素。加えてブレーキホースのチューンもフィーリングには大きく影響する。純正のゴム製ブレーキホースは踏んだときの圧力でホース自体が膨らむのでフィーリングがグニャッとしやすい。
そこでゴムホースのまわりに金属メッシュを覆ったものを使うことで、ブレーキを踏んだときにホースが膨張せずカッチリしたペダルフィーリングになるのだ。
ブレーキホースもマスタシリンダーと同様に10年ごとくらいの周期でリニューアルしてもらいたい。すでに金属メッシュホースを使っているとしても、そのホースが10年近く使われていたら新品にリフレッシュしてもらいたい。なにかトラブルが起きると重大なクラッシュなどになるのはもちろん、出先でちょっとしたトラブルで自走できなくなってしまうのがブレーキ周りのパーツだけに予防整備をしておきたい。
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